第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

当中間連結会計期間(2024年4月1日2024年9月30日)の国内景気は、24年春闘の賃上げ率の伸びに伴う個人消費の回復、半導体需要の回復、自動車販売の回復などを背景に底堅く推移しました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品セグメントは、基礎化学品は減収、ファインケミカルは増収となりました。機能性材料セグメントは、半導体材料が好調に推移しました。農業化学品セグメントは、増収となりました。ヘルスケアセグメントは、減収となりました。

この結果、当期間における業績は以下の通りとなり、売上高、各利益ともに前年同期及び5月に発表した業績予想を上回りました。

 

(単位:百万円、百万円未満切捨て)

 

2024年3月

中間

(実績)

2025年3月

中間

(実績)

前年同期比

増減

 

2025年3月

中間

(業績予想)

業績予想比

増減

売上高

105,675

118,185

+12,510

 

109,600

+8,585

営業利益

24,094

28,344

+4,250

 

24,000

+4,344

経常利益

26,197

27,945

+1,747

 

23,300

+4,645

親会社株主に帰属する

中間純利益

19,497

20,522

+1,025

 

18,100

+2,422

 

 

セグメント別概況は以下のとおりであります。

 

化学品セグメント

 基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)は増収となりましたが、尿素・「アドブルー®*」(高品位尿素水)や硝酸製品(金属溶解・表面処理等)が減収となりました。ファインケミカルでは、「テピック」(粉体塗料硬化剤、封止材材料等)が増収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は178億51百万円(前年同期比23百万円減)、営業損失は3億79百万円(同2億93百万円減)となりました。業績予想(注)比では、売上高、営業利益ともに2億円の下ぶれとなりました。

* アドブルー®はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

 (注) 業績予想数値は2024年3月期決算説明資料(2024年5月13日発表)Part2 P19に記載

 

 

機能性材料セグメント

ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶配向材用ポリイミド)が増収となりました。半導体材料は、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)及び多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働回復を受けて増収となりました。無機コロイドは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)やオルガノシリカゾル・モノマーゾル(各種コート剤、樹脂添加剤)が増収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は486億11百万円(前年同期比80億98百万円増)、営業利益は143億73百万円(同32億43百万円増)となりました。業績予想(注)比では、売上高は39億円の上ぶれ、営業利益は21億円の上ぶれとなりました。

* ARC®、OptiStack®はBrewer Science, Inc. の登録商標です。

 (注) 業績予想数値は2024年3月期決算説明資料(2024年5月13日発表)Part2 P19に記載

 

農業化学品セグメント

フルララネル(動物用医薬品原薬)は増収となりました。国内向け農薬は、「アルテア」(水稲用除草剤)が増収となりました。海外向け農薬は、「グレーシア」(殺虫剤)や「ライメイ」(殺菌剤)が伸長しました。

この結果、当セグメントの売上高は391億90百万円(前年同期比39億11百万円増)、営業利益は142億42百万円(同26億4百万円増)となりました。業績予想(注)比では、売上高は24億円の上ぶれ、営業利益は18億円の上ぶれとなりました。

 (注) 業績予想数値は2024年3月期決算説明資料(2024年5月13日発表)Part2 P19に記載

 

ヘルスケアセグメント

「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は、国内、海外ともに減収となりました。「ファインテック」(課題解決受託事業および共同開発型事業)は、増収となりました。

この結果、当セグメントの売上高は32億94百万円(前年同期比2億52百万円減)、営業利益は12億66百万円(同5億39百万円減)となりました。業績予想(注)比では、売上高は3億円の上ぶれ、営業利益は4億円の上ぶれとなりました。

 (注) 業績予想数値は2024年3月期決算説明資料(2024年5月13日発表)Part2 P19に記載

 

卸売セグメント

当セグメントの売上高は562億66百万円(前年同期比74億73百万円増)、営業利益は20億22百万円(同2億40百万円増)となりました。業績予想(注)比では、売上高は60億円の上ぶれ、営業利益は5億円の上ぶれとなりました。

(注) 業績予想数値は2024年3月期決算説明資料(2024年5月13日発表)Part2 P64、65に記載

 

その他のセグメント

当セグメントの売上高は120億38百万円(前年同期比2億26百万円減)、営業利益は34百万円(同1億24百万円減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末の総資産は、現預金や棚卸資産が増加しましたが、売上債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末比120億69百万円減の3,113億89百万円となりました。

負債は短期借入金が減少したことなどから、前連結会計年度末比127億15百万円減の797億89百万円となりました。

また、純資産は前連結会計年度末比6億46百万円増の2,315億99百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比3.1ポイント増加し、73.4%になりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、461億53百万円の収入(前年同期は360億26百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資による支出などにより、70億46百万円の支出(前年同期は84億86百万円の支出)となりました。

また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、借入金の返済、配当金の支払、自己株式の取得による支出などにより、310億87百万円の支出(前年同期は362億32百万円の支出)となりました。

現金及び現金同等物の中間期末残高は、換算差額の減少額3億25百万円を調整した結果、前連結会計年度末に比較して76億94百万円増加しており、これに新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額17百万円を加味した結果、304億49百万円(前年同期は211億71百万円)となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は85億10百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。