当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績および財政状態の状況
当中間連結会計期間の半導体業界は、AI向けの需要拡大が継続するとともに、AI向けの設備投資を中心に半導体製造装置市場は堅調に推移した一方で、パソコン、汎用サーバー、自動車向け等が依然として低調のまま推移し、在庫調整長期化等の影響を受けるなど、半導体業界全体の本格的な回復には至らない状況が継続しました。
このような環境下にあって、当社グループ(当社および連結子会社、以下同じ)におきましては、セラミック静電チャックは半導体製造装置向けに受注が増加し、プラスチックBGA基板およびIC組立は、ハイエンドスマートフォン向け等に売上が増加しました。一方、フリップチップタイプパッケージは、パソコン、サーバー向けの需要回復の遅れや競争激化などの影響により、減収となりました。
これらの結果、当中間連結会計期間の経営成績および財政状態は以下のとおりとなりました。
①経営成績
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は前年同期に比べ32億20百万円(3.1%)増加し1,083億30百万円となりました。利益面につきましては、フリップチップタイプパッケージの減収や期後半における円高の進展による為替差損の計上等により、経常利益は前年同期に比べ25億7百万円(17.8%)減少し115億65百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期に比べ15億64百万円(16.0%)減少し82億15百万円となりました。
当中間連結会計期間における海外売上高比率は88.9%となり、前年同期より2.2ポイント上昇しました。
なお、当中間連結会計期間における米国ドルの平均為替レートは150円(前年同期は139円)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(プラスチックパッケージ)
フリップチップタイプパッケージは、パソコン、サーバー向けの需要回復の遅れや競争激化の影響などにより減収となりました。プラスチックBGA基板およびIC組立は、ハイエンドスマートフォン向け等に売上が増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同期に比べ8億25百万円(1.3%)減少し645億80百万円、経常利益はフリップチップタイプパッケージの減収や期後半における円高の進展による為替差損の計上等により前年同期に比べ33億52百万円(46.9%)減少し37億95百万円となりました。
(メタルパッケージ)
セラミック静電チャックは、半導体製造装置向けに受注が増加し、ガラス端子は光学機器向けに売上が増加しました。リードフレームは自動車向け等の在庫調整の影響を受けたものの、QFNタイプの受注増加などにより売上は前年並みとなりました。一方、CPU向けヒートスプレッダーは、パソコン、サーバー向けの受注が低調に推移し減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は前年同期に比べ41億59百万円(11.7%)増加し395億65百万円、経常利益は前年同期に比べ8億58百万円(10.8%)増加し88億32百万円となりました。
なお、上記のセグメント別の売上高は外部顧客への売上高であり、経常利益はセグメント間取引調整前のものです。
②財政状態
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ28億25百万円減少し3,909億24百万円となりました。このうち流動資産は、前連結会計年度末に比べ148億76百万円減少し1,695億82百万円となりました。これは主に、手許流動性預金が減少したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ120億51百万円増加し2,213億42百万円となりました。これは主に、設備投資に伴い有形固定資産が増加したことなどによるものであります。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ108億30百万円減少し1,179億42百万円となりました。これは主に、未払金および契約負債が減少したことなどによるものであります。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ80億4百万円増加し2,729億82百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加したことなどによるものであります。
以上により、自己資本比率は69.8%(前連結会計年度末は67.3%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における「現金及び現金同等物」(「(2)キャッシュ・フローの状況」において、以下「資金」という)の状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローで得られた資金は150億77百万円(対前年同期比37.7%減)となりました。主な要因は、減価償却費および税金等調整前中間純利益などにより資金が増加し、契約負債の減少および法人税等の支払などにより資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローでは310億38百万円(対前年同期比20.3%減)の資金を使用しました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローでは80百万円(対前年同期比97.7%減)の資金を使用しました。
これらの活動の結果に為替換算差額を加味した当中間連結会計期間末における資金の残高は、前連結会計年度末の824億75百万円から163億81百万円減少し660億93百万円となりました。
(3)会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は20億51百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)資本の財源および資金の流動性
当社グループの資金需要の主なものは、原材料の購入等の製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金および設備投資によるものであります。また、当社ではプラスチックパッケージにおいて半導体用フリップチップタイプパッケージの生産体制強化および半導体メモリー用プラスチックBGA基板の生産能力増強に、メタルパッケージにおいてはセラミック静電チャックの生産能力増強に向けた設備投資などを進めております。
これらに必要な資金については自己資金をもって充当することを基本とし、必要に応じて銀行借入等を行うこととしております。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。