第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、円安を背景とする輸出の増加、賃金上昇率の高まりなどが景気回復の追い風となる一方、物価高を背景とする節約志向から個人消費の回復は鈍く、人手不足による供給制約なども不安材料として存在しております。また、国際情勢は不安定な状態が続いており、世界的な金融引締めに伴う為替変動の影響、継続的な物価上昇圧力に伴う世界経済の下振れリスクにより、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

一方、当社グループが提供する各種サービスにおいては、これらの影響を直接的に受けることはなく、「デジタル人材事業」「受託開発事業」「コンテンツプロパティ事業」を積極的に展開し、取り組んでまいりました。

この結果、当中間連結会計期間における売上高は5,597,599千円(前年同期比15.7%増)、営業利益は819,082千円(前年同期比26.8%増)、経常利益は799,193千円(前年同期比10.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は535,757千円(前年同期比7.6%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

<デジタル人材事業>

デジタル人材事業は、ゲーム・スマートフォンアプリ・WEB・IT企業などに対し、プログラミング・グラフィック開発スキルを持った当社社員(クリエイター&エンジニア)が顧客企業に常駐し、開発業務を提供しております。

当中間連結会計期間においては、エンターテインメント業界においては、特にゲーム業界の厳しい市場環境を背景に受注獲得が苦戦する一方、非エンターテインメント市場においては、企業のDX推進などによる技術ソリューションに対する旺盛な需要を背景に、受注が好調に推移いたしました。なお、稼働プロジェクト数は4,689(前年同期稼働プロジェクト数は4,367)となりました。

この結果、当中間連結会計期間における売上高は3,203,759千円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は388,808千円(前年同期比19.3%減)となりました。

 

<受託開発事業>

受託開発事業は、主にデジタル人材事業を通じて顧客から持ち込まれるスマートフォンアプリ開発案件、クラウドプラットフォーム構築、CRM(Customer Relationship Management)構築~導入~運用など、案件を持ち帰り形式にて受託し、納品するサービスを提供しております。案件種別としては、「新規」「保守」「追加開発」「ラボ型開発」の4つに大別されます。

子会社の株式会社エクスラボ、EXTREME VIETNAM Co.,Ltd.、エス・エー・エス株式会社、酒田エス・エー・エス株式会社についても当該事業に含まれます。

当中間連結会計期間においては、企業のデジタル施策への投資拡大を背景に、引き続き受注獲得が順調に進んだ結果、開発リソースの安定的稼働が採算性の向上に寄与しました。

この結果、当中間連結会計期間における売上高は1,550,107千円(前年同期比9.9%減)、セグメント利益は404,911千円(前年同期比43.9%増)となりました。

 

<コンテンツプロパティ事業>

コンテンツプロパティ事業は、当社が保有するゲーム・キャラクター等の知的財産を活用し、様々な事業展開を行うセグメントであり、具体的には、ゲーム開発・販売・運営のほかに、当社が保有するゲームタイトル又はキャラクターなどを様々な商材へ使用許諾を行うライセンス事業が含まれております。

子会社の株式会社Dragami Gamesは当該事業に含まれます。

当中間連結会計期間においては、当社が権利保有するゲームタイトルのライセンス収益の他、株式会社Dragami Gamesにおいて発売した「LOLLIPOP CHAINSAW RePOP」のゲーム販売額も発生しております。

この結果、当中間連結会計期間における売上高は891,304千円(前年同期比222.1%増)、セグメント利益は381,563千円(前年同期比81.5%増)となりました。

 

② 財政状態

総資産・負債・純資産の状況

(総資産)

当中間連結会計期間末における総資産は、8,013,752千円となり、前連結会計年度比473,777千円の減少(前連結会計年度比5.6%減)となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が189,629千円、ソフトウェアが46,237千円、投資有価証券が166,795千円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が358,419千円、仕掛品が132,783千円、その他(流動資産)が177,499千円、関係会社株式が190,433千円が、それぞれ減少したことによるものです。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における負債は、2,337,355千円となり、前連結会計年度比328,860千円の減少(前連結会計年度比12.3%減)となりました。これは主に、短期借入金が200,000千円、未払金が99,587千円減少したことによるものです。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は、5,676,397千円となり、前連結会計年度比144,916千円の減少(前連結会計年度比2.5%減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益535,757千円の計上により利益剰余金が261,388千円増加した一方、自己株式が99,925千円増加したこと、その他有価証券評価差額金17,960千円、非支配株主持分が278,350千円減少したことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ507,803千円減少し、3,024,228千円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は363,524千円(前年同期は578,574千円の収入)となりました。これは、主に売上債権の増加額468,638千円及び法人税等の支払額242,616千円があったものの、税金等調整前中間純利益802,401千円などにより資金獲得したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は297,693千円(前年同期は385,332千円の収入)となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入294,987千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入147,064千円があったものの、定期預金の預入による支出513,348千円及び差入保証金の差入による支出120,528千円などにより資金使用したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は527,277千円(前年同期は23,494千円の支出)となりました。これは、主に短期借入金の減少額200,000千円、配当金の支払額203,866千円及び自己株式の取得による支出99,925千円などにより資金使用したことによるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、2024年5月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社EPARKテクノロジーズの株式のうち、当社保有分の全部を、株式会社EPARKに譲渡することを決議し、2024年5月15日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

その内容につきましては、前連結会計年度の有価証券報告書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載の通りであります。