第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

①全般的概況

 当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、マルチリンガルCRM事業における日本語案件につきましては、民間企業から受託する案件数は安定的な増加が続いておりますが、案件単位での売上・利益の額が大きい官公庁等の入札業務については、競合の参入増により係る人件費の高騰に加え、公示が一巡したタイミングであることから厳しい環境が続いております。一方多言語分野に係る業務の受注及び入電数についてはインバウンド需要増に伴い順調に増加傾向が続いており、今後も安定した成長が見込まれる状況です。しかしながら、日本語の入札業務の剥落分をカバーできるまでには今しばらく時間を要するものと考えられます。また、事業の新たな柱を目指して前期より医師会及び健康保険組合の帳票作成代行等のヘルスケアBPO事業に取り組んでおりますが、当該事業については成長途上であり、人材の採用活動費用及び人件費並びに事業拠点の整備に係る費用などについて先行支出が続いているものの、収益化が視野に入りつつある状況となっております。

 セールスアウトソーシング事業においては、主力業務であります訪問による東京電力グループの顧客向け営業業務が計画に近い形で進捗し、また、もう一つの主力業務であるソフトバンクモバイルにおける契約勧奨業務についても計画に近い形で推移しておりますが、今期に計画していた新規案件の立ち上がりに時間を要しており、セグメント売上高については計画を下回ったものの、内製化や業務効率見直しなどによるコストコントロールによって利益については計画に近い形で推移しております。

 その結果、当中間連結会計期間の売上高は前年同期と比べ357,596千円減少し1,358,112千円、営業利益は前年同期と比べ155,273千円減少し15,598千円、経常利益は前年同期と比べ154,530千円減少し13,219千円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期と比べ107,663千円減少し91千円となりました。

 

前中間連結会計期間

(千円)

当中間連結会計期間

(千円)

売上高

1,715,709

1,358,112

営業利益

170,871

15,598

経常利益

167,750

13,219

親会社株主に帰属する

中間純利益

107,755

91

 

 セグメント別の状況は以下のとおりであります。また、各事業分野のセグメント利益は、全社管理部門費用210,666千円を含まない額であります。

 

②セグメント別概況

・マルチリンガルCRM事業の概況

 マルチリンガルCRM事業におきましては、日本語を含む13カ国語を活用し、外国人と日本人のコミュニケーション問題を解決する多言語・通訳ソリューションを24時間365日体制で提供しております。

 コロナ禍以降長らく低迷していた多言語によるサポートニーズですが、訪日外国人観光客の増加に伴い、当中間連結会計期間については、入電数や新規案件の引き合い増など、インバウンド関連は回復基調が継続しております。しかしながら、BtoB市場におけるインバウンド関連の本格的な需要増及び業績への具体的な寄与につきましては途上であると認識しております。また、前期まで大きな需要の柱となっていた新型コロナウイルス関連のスポット案件のシュリンクに伴い、医師会及び健康保険組合の帳票作成代行等のヘルスケアBPO事業に取り組んでおりますが、当該事業については成長途上であり、人材の採用活動費用及び人件費並びに事業拠点の整備に係る費用などについて先行支出が続いているものの、収益化が視野に入りつつある状況となっており、案件数及び売上についても増加傾向にあることから、事業の更なる加速を目指してまいります。また、日本語案件である官公庁等の入札業務については、競合の参入増や係る人件費の高騰に加え、公示が一巡したタイミングであることから厳しい環境が続いておりますが、大手との連携や民間企業へのアプローチ増などのリカバリプランを推進しております。

 

 以上の結果、マルチリンガルCRM事業全体では、売上高は923,583千円(前年同期比25.4%減)、セグメント利益は155,473千円(同47.3%減)となりました。

 

 

前中間連結会計期間

(千円)

当中間連結会計期間

(千円)

売上高

1,238,529

923,583

セグメント利益

295,094

155,473

 

・セールスアウトソーシング事業の概況

 セールスアウトソーシング事業では、主に当社がクライアント企業に代わって見込みユーザーに対してインサイドセールス等を行っております。当中間連結会計期間については、主力業務であります訪問による東京電力グループの顧客向け営業業務が計画に近い形で進捗し、また、もう一つの主力業務であるソフトバンクモバイルにおける契約勧奨業務についても計画に近い形で推移しておりますが、今期に計画していた新規案件の立ち上がりに時間を要しており、セグメント売上高については計画を下回ったものの、営業スタッフの内製化や業務効率見直しなどによるコストコントロールによって利益については計画に近い形で推移しております。

 以上の結果、セールスアウトソーシング事業全体では、売上高は438,995千円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益は70,791千円(前年同期比13.3%減)となりました。

 

 

前中間連結会計期間

(千円)

当中間連結会計期間

(千円)

売上高

477,991

438,995

セグメント利益

81,622

70,791

 

(2)財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

(資産)

 当中間連結会計期間末における総資産は現金及び預金、売掛金などが減少した一方、その他資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ70,539千円減少し3,707,326千円となりました。

 流動資産は前連結会計年度末に比べ74,063千円減少し2,208,394千円、固定資産は前連結会計年度末に比べ3,524千円増加し1,498,932千円となりました。

 

(負債)

 当中間連結会計期間末における負債合計は短期借入金が増加した一方、買掛金及び長期借入金などが減少したことにより前連結会計年度末に比べ81,694千円減少し1,013,538千円となりました。

 

(純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産合計は自己株式の消却などにより前連結会計年度末に比べ11,154千円増加し2,693,787千円となりました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因として、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

(8)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ153,622千円減少し、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は1,547,912千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、18,262千円の収入で、税金等調整前中間純利益の減少及び運転資本の増減などにより前年同期に比べ58,906千円の収入減少となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、100,547千円の支出で、固定資産の取得及び敷金及び保証金の差入などによるものです。前年同期に比べ22,123千円の支出増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、71,337千円の支出で、短期借入による収入及び長期借入金の返済並びに自己株式の取得及び自己株式取得のための預託金増加などによるものです。前年同期に比べ130,038千円の支出減少となりました。

 

3【経営上の重要な契約等】

1.業務委託契約

相手先の名称

契約期間

内容

東京電力エナジーパートナー株式会社

2024年10月1日から

2025年3月31日まで

低圧非住宅顧客への販売活動等業務