第4【提出会社の状況】

1【株式等の状況】

(1)【株式の総数等】

①【株式の総数】

種類

発行可能株式総数(株)

普通株式

720,000,000

720,000,000

 

②【発行済株式】

種類

事業年度末現在発行数

(株)

(2023年3月31日)

提出日現在発行数(株)

(2023年6月21日)

上場金融商品取引所名又は登録認可金融商品取引業協会名

内容

普通株式

236,704,861

233,199,861

東京証券取引所

プライム市場

単元株式数

100株

236,704,861

233,199,861

 (注)2023年4月21日の取締役会決議により、2023年4月28日付で自己株式の消却を行っております。これにより、発行済株式総数は3,505,000株減少し、233,199,861株となっております。

(2)【新株予約権等の状況】

①【ストックオプション制度の内容】

該当事項はありません。

②【ライツプランの内容】

該当事項はありません。

③【その他の新株予約権等の状況】

該当事項はありません。

(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】

該当事項はありません。

(4)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日

発行済株式総数増減数(株)

発行済株式総数残高(株)

資本金増減額

(百万円)

資本金残高

(百万円)

資本準備金

増減額

 (百万円)

資本準備金残高(百万円)

2018年4月1日~2019年3月31日

(注)

26,906

236,704,861

12

17,479

12

15,979

 (注)1.新株予約権の行使による増加であります。

    2.2023年4月21日の取締役会決議により、2023年4月28日付で自己株式の消却を行っております。これにより、発行済株式総数は3,505,000株減少し、233,199,861株となっております。

 

 

 

(5)【所有者別状況】

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月31日現在

区分

株式の状況(1単元の株式数100株)

単元未満株

式の状況

(株)

政府及び地方公共団体

金融機関

金融商品取引業者

その他の法人

外国法人等

個人その他

個人以外

個人

株主数(人)

41

28

103

601

20

8,605

9,398

所有株式数(単元)

596,508

29,578

218,080

1,043,834

306

478,434

2,366,740

30,861

所有株式数の割合(%)

25.20

1.25

9.21

44.10

0.01

20.21

100.00

(注)自己株式7,756,936株は、「個人その他」に77,569単元及び「単元未満株式の状況」に36株を含めて記載しております。

(6)【大株主の状況】

 

 

2023年3月31日現在

氏名又は名称

住所

所有株式数

(株)

発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

34,270,300

14.96

篠原 欣子

東京都渋谷区

26,331,600

11.50

一般財団法人篠原欣子記念財団

東京都新宿区西新宿1丁目6-1

15,800,000

6.90

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8-12

14,587,000

6.37

JP MORGAN CHASE BANK 380072

常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部

東京都港区港南2丁目15-1

5,574,052

2.43

NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE FIDELITY FUNDS

常任代理人 香港上海銀行東京支店

東京都中央区日本橋3丁目11-1

5,548,432

2.42

SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT

常任代理人 香港上海銀行東京支店

東京都中央区日本橋3丁目11-1

5,487,135

2.39

BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC

常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行 取締役頭取執行役員

東京都千代田区丸の内2丁目7-1

4,199,589

1.83

BBH FOR FIDELITY INVESTMENT TRUST : FIDELITY SERIES OVERSEAS FUND

常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行 取締役頭取執行役員

東京都千代田区丸の内2丁目7-1

4,061,364

1.77

JP MORGAN CHASE BANK 385635

常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部

東京都港区港南2丁目15-1

4,005,800

1.74

119,865,272

52.35

 

 

 (注)1.2020年6月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、エフエムアール エルエルシー(FMR LLC)より、2020年6月15日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該変更報告書の内容は以下のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株券等の数

(株)

株券等保有割合(%)

エフエムアール エルエルシー

(FMR LLC)

米国 02210 マサチューセッツ州ボストン、サマー・ストリート245

21,655,091

9.15

21,655,091

9.15

 

 (注)2.2022年8月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者である日興アセットマネジメント株式会社より、2022年8月15日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株式等の数

(株)

株券等保有割合

(%)

三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社

東京都港区芝公園一丁目1番1号

8,219,700

3.47

日興アセットマネジメント株式会社

東京都港区赤坂九丁目7番1号

3,740,900

1.58

11,960,600

5.05

 

 (注)3.2022年9月26日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社及びその共同保有者であるティー・ロウ・プライス・インターナショナル・リミテッド(T. Rowe Price International Ltd.)、ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ, インク(T. Rowe Price Associates, Inc. )より、2022年9月15日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2023年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該変更報告書の内容は以下のとおりであります。

氏名又は名称

住所

保有株式等の数

(株)

株券等保有割合

(%)

ティー・ロウ・プライス・ジャパン株式会社

東京都千代田区丸の内一丁目9番2号グラントウキョウサウスタワー10階

778,200

0.33

ティー・ロウ・プライス・インターナショナル・リミテッド

(T. Rowe Price International Ltd.)

英国ロンドン市、EC4N4TZ、クィーンヴィクトリア・ストリート60

4,781,700

2.02

ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ, インク(T. Rowe Price Associates, Inc. )

米国メリーランド州、21202、ボルチモア、イースト・プラット・ストリート100

7,092,300

3.00

12,652,200

5.35

 

(7)【議決権の状況】

①【発行済株式】

 

 

 

 

2023年3月31日現在

区分

株式数(株)

議決権の数(個)

内容

無議決権株式

 

議決権制限株式(自己株式等)

 

議決権制限株式(その他)

 

完全議決権株式(自己株式等)

普通株式

7,756,900

完全議決権株式(その他)

普通株式

228,917,100

2,289,171

単元未満株式

普通株式

30,861

発行済株式総数

 

236,704,861

総株主の議決権

 

2,289,171

(注)「完全議決権株式(その他)」の欄には、役員報酬BIP信託に係る信託口が所有する当社株式818,700株(議決権8,187個)及び株式付与ESOP信託にかかる信託口が所有する当社株式601,600株(議決権6,016個)が含まれております。

②【自己株式等】

 

 

 

 

2023年3月31日現在

所有者の氏名又は名称

所有者の住所

自己名義所有株式数(株)

他人名義所有株式数(株)

所有株式数の合計(株)

発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)

パーソルホールディングス㈱

東京都渋谷区代々木二丁目1番1号

7,756,900

7,756,900

3.28

7,756,900

7,756,900

3.28

(注)役員報酬BIP信託口及び株式付与ESOP信託口が所有する当社株式は、上記自己株式に含まれておりません。

(8)【役員・従業員株式所有制度の内容】

①当社取締役及び当社執行役員に対する株式報酬制度

 当社は、2017年度から当社グループの中長期的な会社業績及び企業価値の向上に対するインセンティブ付与を目的として、当社取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)及び当社執行役員(以下総称して「業務執行取締役等」という。)を対象に、信託を活用した株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入しております。また、2020年度からは監査等委員でない社外取締役及び監査等委員である取締役(以下総称して「非業務執行取締役」という。)も本制度の対象といたしました。なお、本制度については、2017年6月27日、2020年6月24日、2022年6月21日及び2023年6月20日に開催の定時株主総会にてそれぞれ承認されております。

a. 役員・従業員株式所有制度の概要

 本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下「BIP信託」という。)と称される仕組みを採用します。BIP信託とは、欧米の業績連動型株式報酬(Performance Share)制度及び譲渡制限付株式報酬(Restricted Stock)制度と同様に、役位や経営計画等の目標達成度等に応じて、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」という。)を業務執行取締役等及び非業務執行取締役に交付又は給付(以下「交付等」という。)する制度です。

 なお、後述のグループ子会社の取締役に対しても株式交付制度の導入を決議しておりますが、当該制度でもBIP信託の仕組みを採用しており、本制度はBIP信託①、グループ子会社の取締役を対象とする制度はBIP信託②として、それぞれ分けて管理します。

具体的な内容

 

BIP信託①

①制度対象者

業務執行取締役等及び非業務執行取締役

②信託の種類

特定単独運用の金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)

③信託の目的

取締役等に対するインセンティブの付与

④委託者

当社

⑤受託者

三菱UFJ信託銀行株式会社

(共同受託者 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)

⑥受益者

制度対象者のうち受益者要件を充足する者

⑦信託管理人

当社と利害関係のない第三者(公認会計士)

⑧信託の期間

2017年8月14日~2023年8月末日(2023年8月に、信託期間を延長する旨の契約を締結予定)

⑨議決権行使

行使しない

⑩取得株式の種類

当社普通株式

⑪残余財産

帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託金から株式取得資金を控除した信託費用準備金の範囲内とします。

 

b. 本信託から受益者に交付する予定の株式の総額

 BIP信託①:1,126百万円

 ※延長後の信託期間において信託が取得する株式数は未定です。

 

c. 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲

 株式交付規程に基づき、受益者要件を充足する業務執行取締役等及び非業務執行取締役

②当社グループ子会社の取締役、並びに当社及び当社グループ子会社の幹部社員に対する株式交付制度

 当社は、2017年度から、当社グループの中長期的な会社業績及び企業価値の向上に対するインセンティブ付与を目的として、当社グループ子会社の取締役、並びに当社及び当社グループ子会社の幹部社員を対象に、信託を活用して当社株式を交付する制度(総称して以下「本制度」といい、本制度の対象者を総称して「グループ経営幹部等」という。)を導入しています。なお、当社グループ子会社の取締役に対する本制度の導入は、各グループ子会社における株主総会にて承認されております。

a. 役員・従業員株式所有制度の概要

 当社グループ子会社の取締役を対象とした本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託(以下「BIP信託」という。)と称される仕組みを採用します。当社及び当社グループ子会社の幹部社員を対象とした本制度は、株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託(以下「ESOP信託」という。)と称される仕組みを採用します。本制度では、当社株式及び当社株式の換価処分金相当額の金銭(以下「当社株式等」という。)をグループ経営幹部等に対して、原則として退任・退職後に交付及び給付(以下「交付等」という。)します。

具体的な内容

 

BIP信託②

ESOP信託

①制度対象者

当社グループ子会社の取締役

当社及び当社グループ子会社の

幹部社員

②信託の種類

特定単独運用の金銭信託以外の金銭の信託(他益信託)

③信託の目的

制度対象者に対するインセンティブの付与

④委託者

当社

⑤受託者

三菱UFJ信託銀行株式会社

(共同受託者 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)

⑥受益者

制度対象者のうち受益者要件を充足する者

⑦信託管理人

当社と利害関係のない第三者(公認会計士)

⑧信託の期間

2017年8月14日~2023年8月末日

⑨議決権行使

行使しない

⑩取得株式の種類

当社普通株式

⑪残余財産

帰属権利者である当社が受領できる残余財産は、信託金から株式取得資金を控除した信託費用準備金の範囲内とします。

 

b. 本信託から受益者に交付する予定の株式の総額

 BIP信託②:683百万円

 ESOP信託:1,383百万円

 

c. 当該役員・従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲

 株式交付規程に基づき、受益者要件を充足するグループ経営幹部等

2【自己株式の取得等の状況】

【株式の種類等】 会社法第155条第3号に該当する普通株式の取得及び会社法第155条第7号に該当する普通株式の取得

 

(1)【株主総会決議による取得の状況】

該当事項はありません。

(2)【取締役会決議による取得の状況】

区分

株式数(株)

価額の総額(円)

取締役会(2022年8月10日)での決議状況

(取得期間  2022年8月12日~2023年3月31日)

7,100,000

10,000,000,000

当事業年度前における取得自己株式

当事業年度における取得自己株式

3,505,000

9,999,925,200

残存決議株式の総数及び価額の総額

3,595,000

74,800

当事業年度の末日現在の未行使割合(%)

50.6

0.0

当期間における取得自己株式

提出日現在の未行使割合(%)

50.6

0.0

(注)当期間における取得自己株式には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】

区分

株式数(株)

価額の総額(円)

当事業年度における取得自己株式数

36,103

0

当期間における取得自己株式数

10,859

0

 (注)当期間における取得自己株式には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】

区分

当事業年度

当期間

株式数(株)

処分価額の総額

(円)

株式数(株)

処分価額の総額

(円)

引き受ける者の募集を行った取得自己株式

消却の処分を行った取得自己株式

3,505,000

7,528,599,800

合併、株式交換、株式交付、会社分割に係る移転を行った取得自己株式

その他

(譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分)

462,300

813,190,323

保有自己株式数

7,756,936

4,262,795

(注)1.当期間における処理自己株式には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の売渡による株式は含まれておりません。

2.当期間における保有自己株式には、2023年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び売渡による株式は含まれておりません。

3.保有自己株式には、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託に係る信託口が保有する当社株式は含まれておりません。

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しております。内部留保の充実により、成長分野への迅速かつ積極的な事業展開が可能な企業体質の強化を図りつつ、配当性向を重視した配当の実施を基本方針としております。2024年3月期から始まる中期経営計画において調整後EPSの50%を目途とした配当を行う方針としており、それに伴い2023年3月期配当性向も約25%から約35%へ見直しを実施しました。

 2024年3月期から始まる中期経営計画の配当方針の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

 また、当社は、剰余金の配当を中間配当及び期末配当の年2回実施を基本方針としてまいります。

 剰余金の配当の決定機関は、中間配当については取締役会、期末配当については株主総会であります。中間配当に関しましては、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。

 上記方針に基づく当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2022年11月11日

4,866

21

取締役会決議

2023年6月20日

9,157

40

定時株主総会決議

 

4【コーポレート・ガバナンスの状況等】

(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】

①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

 当社は、経営理念である「雇用の創造 人々の成長 社会貢献」を実現するために、経営の基本方針及びそれに基づく当社グループ全体の経営戦略を立案し、当社グループ各社が一丸となってその戦略を推進することで、企業の持続的な成長による中長期的な企業価値の向上を実現し、事業を通じて社会的課題を解決してまいります。

 また、コーポレート・ガバナンスを、上記を実現していくための全ての基盤であり土台であると認識し、以下に掲げる基本的な考え方に則り、当社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けて継続的に取り組んでまいります。

a.経営の監督と執行を分離し、取締役会が、独立した客観的な立場から、グループ経営陣幹部に対する実効性の高い監督を行う。

b.取締役会は、業務執行の決定を代表取締役社長CEOに対し適切に委任することで、迅速かつ機動的な意思決定を可能とし、スピード感のある企業経営を実現する。

c.取締役会は、中長期的な企業価値向上を目指して、自社の資本コストを的確に把握した上で、収益力・資本効率等に関する重要経営指標を定め、その指標をもとにグループ経営陣に対する業績評価を行い、透明性・客観性をもって、グループ経営陣幹部の選解任その他の意思決定を行う。

d.経営トップの指名と後継者の指名は、企業価値を大きく左右する重要な意思決定であることを踏まえて、取締役会の下に独立社外取締役を主要な構成員とする任意の指名・報酬委員会を設置し、代表取締役社長CEOの後継者計画等の特に重要な事項に関する検討に当たり、独立社外取締役の適切な関与・助言を得る。

 さらに、当社は持株会社として、主な役割をグループ全体の経営戦略の推進、経営資源の最適配分、事業会社間のシナジー創出及び事業会社の経営の監督とする一方、事業の執行は事業会社へ適切に委任することで、グループ内で経営の監督と事業の執行を基本的に分担し、これに即して、取締役会をはじめとするグループのガバナンス体制を整備し、運営してまいります。

 

② 企業統治の体制の状況等

a.企業統治の体制の概要及び企業統治の体制を採用する理由

当社のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の概要は下記のとおりです。

 

0104010_001.png

※ SBU = Strategic Business Unit、CSO = Chief Strategy Officer、CFO = Chief Financial Officer、

   CHRO = Chief Human Resources Officer、CIO = Chief Information Officer、CDO = Chief Digital Officer、

   FU = Function Unit

 

 当社は、「4.(1)①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方」に基づき、会社法上の機関設計として「監査等委員会設置会社」を採用しております。また、取締役会の機能を補完するため、任意の指名・報酬委員会を設置し、取締役及びグループ経営陣幹部の報酬及び候補者の決定に対する透明性と客観性を高め、取締役会の経営監督機能の強化を図っております。

 

<取締役会>

 取締役会は、経営監督機能を担い、経営の基本方針の決定、グループ経営陣幹部の監督及び適切な内部統制システムの構築・運用の確保を主な役割・責任としております。一方、業務執行部門による迅速で機動的かつ果断な意思決定を可能とするため、法令で定められた専決事項及び取締役会規程で定める重要な業務執行の決定以外の業務執行は、原則として代表取締役社長CEOに委任しております。

 意思決定の迅速化とともに、経営の監督と執行を分離し、取締役会の監督機能をより一層強化するというガバナンス方針のもと、2023年6月20日開催の定時株主総会を経て、取締役会は、監査等委員でない取締役6名(うち独立社外取締役4名)、及び監査等委員である取締役3名(うち独立社外取締役2名)で構成され、独立社外取締役の比率は2分の1以上となっております。

 

 (取締役会の活動状況)

 取締役会は、月1回の定例開催に加え、必要に応じて随時開催します。また、取締役会の開催前に取締役会付議議案の事前説明会を実施し、議案の論点や確認事項を事前に明確化することにより、取締役会の実効性の向上を図っております。当事業年度において、取締役会は13回開催し、平均所要時間は約3時間です。個々の取締役の出席状況は以下のとおりです。

氏名

開催回数

出席回数

出席率

水田 正道(取締役会長)

13回

13回

100%

和田 孝雄(代表取締役社長CEO)

13回

13回

100%

高橋 広敏(代表取締役副社長)

13回

13回

100%

玉越 良介(社外取締役)

13回

13回

100%

西口 尚宏(社外取締役)

8回

7回

88%

山内 雅喜(社外取締役)

13回

13回

100%

吉澤 和弘(社外取締役)

10回

10回

100%

林  大介(取締役常勤監査等委員)

13回

13回

100%

榎本 知佐(取締役監査等委員)

13回

13回

100%

友田 和彦(取締役監査等委員)

13回

13回

100%

 なお、西口尚宏氏は、2022年10月21日付で当社社外取締役を辞任により退任したため、開催回数が他の取締役と異なります。また、吉澤和弘氏は第14回定時株主総会(2022年6月21日開催)にて就任したため、開催回数が他の取締役と異なります。

 

 当事業年度における取締役会の具体的な検討内容は以下のとおりです。

(a)2022年4月開催の取締役会において、内部統制システム基本方針に基づく2021年度末時点の内部統制システムの運用状況の概要について報告を受けました。

(b)2022年4月開催の取締役会において、2021年度の取締役会の実効性評価において認識した課題と今後の重点取組み事項の方向性について議論を行いました。その議論を踏まえ、2022年6月開催の取締役会において、取締役会の年間の運営方針及び主要アジェンダを策定しました。

(c)2022年10月開催の取締役会において、マテリアリティに係る取組みの方向性と、KPIの設定についての議論を行いました。

(d)2022年11月開催の取締役会において、マテリアリティの一つである「人権の尊重」の取組みの方向性について議論を行いました。その議論を踏まえ、2022年12月開催の取締役会において、「パーソルグループ人権方針」を策定しました。

(e)当事業年度が中期経営計画2023の最終年度であることから、取締役会にてその計画完遂に向けた進捗状況を四半期ごとに確認しました。

(f)次期中期経営計画の策定にあたり、中長期戦略や全社戦略の方向性を執行役員も交えて複数回にわたり議論しました。それらの議論を踏まえ、2023年3月開催の取締役会において、次期中期経営計画として「パーソルグループ中期経営計画2026」を策定しました。

(g)2023年1月開催の取締役会において、2022年度の取締役会の実効性評価の実施概要を決定しました。

 

 (取締役会の実効性評価)

 当社は、取締役会の監督機能のさらなる向上を目的として、毎年、取締役会全体の実効性評価を行い、その方法及びプロセス並びに結果の概要を開示しております。

 2022年度の取締役会の実効性評価は、評価の透明性と客観性を高めるため、第三者評価機関を活用した外部評価を実施しました。具体的には、第三者評価機関が取締役及び執行役員全員へアンケートと個別インタビューを行ったほか、取締役会への陪席並びに過去2年分の取締役会上程資料及び議事録の確認を行い、その結果を評価報告書として作成しました。あわせて、取締役会議長が取締役全員へ個別インタビューを実施しました。その後、第三者評価機関による評価報告書と取締役会議長によるインタビューの結果を基に、取締役会にて対処すべき課題の抽出と解決の方向性を議論し、最終的な評価結果を取りまとめました。

 その結果、当社の取締役会は、取締役会の構成、運営、風土・コミュニケーション、議論と監督機能、サポート体制、委員会の運営及び投資家・株主との関係の点から、その実効性が確保されていることを確認しました。第三者評価機関からは、「足元の事業運営に対するモニタリング態勢が整備され、監督・執行双方による真摯な取り組みが進んだ結果、取締役会の実効性が着実に高まっている」とのコメントがあり、当社の実効性を支える特徴として、「独立性・客観性が確保された取締役会構成」「執行への適切な権限委譲とモニタリング機能の発揮」「自由闊達な議論が行える取締役会風土」「適切な委員会運営」があげられました。

 また、第三者評価機関からの指摘も踏まえ、今後の課題として、中長期的な経営戦略の方向づけをふまえた取締役会の重要アジェンダの設定や、企業価値向上に資する業務執行のモニタリングの在り方の認識の共通化、取締役会と執行役員との間の十分なコミュニケーション機会の確保及び取締役会の議論活性化に向けた会議運営のさらなる高度化が必要であると認識しております。

 当社の取締役会は、パーソルグループの持続的な成長と企業価値の向上を実現していくために、これらの評価結果を踏まえて、引き続き取締役会の実効性の向上とガバナンス改革に向けたPDCAサイクルを推進してまいります。

 

<監査等委員会>

 監査等委員会は、持続的な企業価値の向上に向けて企業の健全性を確保し、当社と株主共同の利益のために行動し、以下に掲げる職務を行うものと定めております。

・取締役の職務の執行の監査及び監査報告の作成

・会計監査人の選任及び解任並びに不再任に関する議案の内容の決定

・取締役(監査等委員である取締役を除く)の選解任若しくは辞任又は報酬等についての監査等委員会の意見の決定

 また、監査等委員会は、必要に応じて、内部監査部門に対して具体的な指示を行うことができ、監査等委員会と内部監査部門は、相互の連携体制を確保するため、適切な情報共有等を行っております。また、内部監査部門の重要な人事は、監査等委員会の同意を経て決定するものとし、監査等委員会による監査の実効性を確保しております。

 なお、監査等委員会は、常勤監査等委員である社内取締役1名(林大介)と社外取締役2名(榎本知佐及び友田和彦)で構成されており、委員長は社外取締役である友田和彦が就任しております。友田和彦は、公認会計士の資格を有しており、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。

 監査等委員会の活動状況は、「4.(3)監査の状況」に記載しております。

 

<指名・報酬委員会>

 指名・報酬委員会は、取締役・グループ経営陣幹部の候補者の決定及び報酬の決定に対する透明性・客観性を高め、取締役会の経営監督機能の強化を図ることを目的とし、取締役会からの諮問を受け、以下に掲げる職務を行い取締役会に答申・提案しております。

候補者の決定に関する事項:

・株主総会に付議する取締役の選解任議案の原案の決定

・代表取締役社長CEO(代表権とCEO職)の選定

・代表取締役の解職の原案の決定

・代表取締役社長CEOの後継者計画の策定

 

報酬の決定に関する事項:

・取締役・グループ経営陣幹部の報酬基準の作成

・取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額の原案の決定

 なお、指名・報酬委員会は、過半数を社外取締役とし、社内取締役1名(水田正道)、社外取締役3名(玉越良介、山内雅喜及び吉澤和弘)で構成され、委員長は社外取締役である吉澤和弘が就任しております。

 

 (指名・報酬委員会の活動状況)

 指名・報酬委員会は、必要に応じて随時開催します。なお、当事業年度において、指名・報酬委員会は10回開催しております。個々の取締役の出席状況は以下のとおりです。

氏名

開催回数

出席回数

出席率

水田 正道(取締役会長)

10回

10回

100%

玉越 良介(社外取締役)

10回

10回

100%

西口 尚宏(社外取締役)

5回

5回

100%

山内 雅喜(社外取締役)

10回

10回

100%

吉澤 和弘(社外取締役)

8回

7回

88%

 なお、西口尚宏氏は、2022年10月21日付で当社社外取締役を辞任により退任したため、開催回数が他の取締役と異なります。また、吉澤和弘氏は第14回定時株主総会(2022年6月21日開催)にて就任したため、開催回数が他の取締役と異なります。

 

 当事業年度における指名・報酬委員会の具体的な検討内容は以下のとおりです。

(a)2022年6月開催の指名・報酬委員会において、2021年度の指名・報酬委員会の運営の総括と、2022年度の運営方針及び主要アジェンダを策定しました。

(b)2022年6月開催の指名・報酬委員会において、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額の原案を決定し、その結果を取締役会へ答申しました。

(c)2023年2月開催の指名・報酬委員会において、同年6月開催予定の株主総会に付議する取締役の選任議案の原案を決定し、その結果を取締役会へ答申しました。

(d)次期中期経営計画と連動した新しい役員人事制度の構築に向け、報酬制度や評価制度等について複数回議論を行い、その結果を取締役会へ答申しました。

(e)代表取締役社長CEOの後継者計画について代表取締役社長CEOより報告を受け、複数回議論を行いました。

 

<コーポレートガバナンス委員会>

 コーポレートガバナンス委員会は、当社のコーポレートガバナンスに関する事項を審議することで、取締役会の経営監督機能の強化を図ることを目的とし、取締役会からの諮問を受け、以下に掲げる職務を行い取締役会に答申・提案しております。

・コーポレートガバナンスに関する基本方針

・取締役会及び取締役会傘下の委員会の構成

・取締役会の実効性向上に向けた施策

・取締役会及び取締役会傘下の委員会の実効性評価に関する基本方針

 なお、コーポレートガバナンス委員会は、過半数を社外取締役とし、社内取締役2名(水田正道及び林大介)、社外取締役4名(山内雅喜、吉澤和弘、Debra A. Hazelton及び友田和彦)で構成され、委員長は社外取締役である山内雅喜が就任しております。

 

 (コーポレートガバナンス委員会の活動状況)

 コーポレートガバナンス委員会は、必要に応じて随時開催します。なお、当事業年度において、コーポレートガバナンス委員会は7回開催しております。個々の取締役の出席状況は以下のとおりです。

 

 

氏名

開催回数

出席回数

出席率

水田 正道(取締役会長)

7回

7回

100%

玉越 良介(社外取締役)

7回

7回

100%

山内 雅喜(社外取締役)

7回

7回

100%

林  大介(取締役常勤監査等委員)

7回

7回

100%

友田 和彦(社外取締役監査等委員)

7回

7回

100%

 

 当事業年度におけるコーポレートガバナンス委員会の具体的な検討内容は以下のとおりです。

(a)2022年5月開催のコーポレートガバナンス委員会において、2021年度の取締役会の実効性評価の結果並びにコーポレートガバナンス報告書及び第14回定時株主総会招集通知で開示する内容の原案を決定し、取締役会へ答申しました。

(b)2022年7月開催のコーポレートガバナンス委員会において、コーポレートガバナンス委員会の年間の運営方針及び主要アジェンダを策定しました。

(c)2022年7月開催のコーポレートガバナンス委員会において、2023年6月以降の取締役会の構成について議論を行い、その結果を取締役会へ提案しました。

(d)2022年10月及び11月開催のコーポレートガバナンス委員会において、今後の社外取締役候補者選定の枠組みについて議論を行いました。

(e)2022年度の取締役会実効性評価の枠組み並びに外部評価機関の選定及び外部評価の実施内容等について複数回議論を行い、2023年1月開催のコーポレートガバナンス委員会において、2022年度取締役会実効性評価の実施概要の原案を決定し、取締役会へ答申しました。

 

<Headquarters Management Committee>

 当社は、経営の監督と執行を分離し、執行責任の所在を明確にするため、執行役員制度を導入し、業務執行に関わる体制として、代表取締役社長CEOの補佐機関として、パーソルグループの経営の基本方針及び重要な業務執行の決定を協議する会議体であるHMCを設置しております。取締役会から代表取締役社長CEOに委任された重要な業務執行の決定は、このHMCの賛成決議を条件として、代表取締役社長CEOが決定いたします。HMC構成員は、パーソルグループの経営者の一員として取締役会から委任された重要な業務執行の決定及び業務執行の統括的な役割を担う者が選任されるべきとの考え方に基づき、代表取締役社長CEOが原則、執行役員の中から人事案を作成し、指名・報酬委員会にて審議したうえで、取締役会で承認しています。

 さらに、HMCの下部組織として、7委員会(サステナビリティ委員会・投資委員会・リスクマネジメント委員会・テクノロジー委員会・人事委員会・ジェンダーダイバーシティ委員会・スタッフウェルビーイング委員会)を設置し、グループ内部統制システムの実効性向上を図っております。

 サステナビリティ委員会は、経営によるサステナビリティ推進の深化を目的とし、サステナビリティを最重要の経営課題と考え、代表取締役社長CEOが議長となり、サステナビリティ及び関連する経営アジェンダについて審議を行います。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知に高めていくことを目的としております。リスクマネジメント委員会は、パーソルグループのリスク管理全般に関する審議を行います。テクノロジー委員会は、パーソルグループのテクノロジー戦略及び関連する経営リソースの重要事項について審議を行います。人事委員会は、パーソルグループの人事戦略及び重要タレントの後継者計画等に関する審議を行います。ジェンダーダイバーシティ委員会は、パーソルグループの女性活躍推進戦略及び関連する重要戦略について審議を行います。スタッフウェルビーイング委員会は、パーソルグループの派遣スタッフの人的資本経営について審議を行います。

 各7委員会はHMCへの説明責任を持ち、その機能を補完・強化するものと位置付けております。

 

b.内部統制システムの整備の状況

  当社は、2020年12月18日開催の取締役会にて業務の適正を確保するための体制に関する基本方針を改定いたしました。その内容は以下のとおりであります。当社は、この基本方針に基づく内部統制システムの整備・運用状況を絶えず評価し、必要な改善措置を講じるほか、この本方針についても、経営環境の変化等に対応して不断の見直しを行い、一層実効性のある内部統制システムの整備・運用に努めます。

 

(a)当社グループにおける業務の適正を確保するための体制

ⅰ.当社は、当社及び子会社(以下、総称して「当社グループ」という。)における業務の適正を確保するため、経営理念、グループビジョン、行動指針を定める。

ⅱ.当社は、当社グループの企業価値を最大化する観点から、関係会社に対する適切な株主権の行使を行う。

ⅲ.当社は、当社グループの内部統制のための各種グループ基本方針等を定め、当社グループへ周知するとともに、これに基づく体制を整備させる。

ⅳ.当社は、事業環境の変化に迅速に対応することを目的として、SBU(Strategic Business Unit)体制を採用するとともに、SBU中核会社の取締役会へ取締役を派遣し、SBU中核会社の経営を監督することで、当社グループの経営管理の実効性を確保する。

ⅴ.内部監査部門は、当社グループの法令・定款及び社内規程の遵守体制の有効性について監査を行う。また、是正・改善の必要がある場合、速やかにその対策を講じるように適切な助言、勧告及び支援を行う。

 

(運用状況の概要)

・SBUにおける規程・機関を整備の上、当社からSBU中核会社へ取締役を派遣し、適切に経営監督を行っております。

・HMC(Headquarters Management Committee)の下部組織として、グループ横断の委員会(サステナビリティ、投資、リスクマネジメント、テクノロジー、人事、ジェンダーダイバーシティ、スタッフウェルビーイングの7委員会)を設置し、意思決定の高度化とグループガバナンスの両立を図っています。

・内部監査について、監査計画に基づく内部監査を実施のうえ、監査結果の概要、指摘事項等を定期的に取締役会、監査等委員会及びHMCへ報告しております。

 

(b)取締役、執行役員及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制

ⅰ.当社グループは、コンプライアンスに関する行動規範及び基本規程を定め、コンプライアンス体制の整備及びコンプライアンスの実践に努める。

ⅱ.当社は、当社グループのコンプライアンスを統括する部署を当社に設置し、コンプライアンスに係る諸施策を継続して実施するとともに、その活動状況を取締役会に報告する。

ⅲ.当社グループは、取締役、執行役員及び使用人に対して、コンプライアンスの教育・研修を継続的に行う。

ⅳ.当社グループは、法令・定款等の違反行為を予防・早期発見するための体制として、グループ内部通報制度を整備する。

ⅴ.当社グループは、反社会的勢力に対し、毅然とした態度で対応し一切の関係を遮断する。

ⅵ.当社グループは、主管部署を定め、所轄警察署や特殊暴力防止に関する地域協議会等から関連情報を収集し不測の事態に備えるとともに、事態発生時には主管部署を中心に外部機関と連携し、組織的に対処する。

 

(運用状況の概要)

・コンプライアンスへの意識向上を目的とし、2022年6月に施行された改正公益通報者保護法に対応した「コンプライアンス・ハンドブック」を国内全役職員へ配布の上、コンプライアンスと情報セキュリティに関する国内全従業員向け研修を定期的に実施する他、海外グループ会社においても、各国法令に対応した独自の研修コンテンツに基づくコンプライアンス啓発・推進活動を実施しております。

・内部通報制度を整備の上、イントラネット等を通じ同制度の周知に努めております。国内グループ会社においては、改正公益通報者保護法に準拠するよう内部通報体制・ルール等の見直しを行い、全役職員を対象とした「公益通報ホットライン」の研修や、各社の内部通報担当者を対象とした「公益通報ホットライン勉強会」を開催しております。

 

(c)損失の危険の管理に関する規程その他の体制

ⅰ.当社は、当社グループのリスク管理に関する規程を定め、当社グループのリスク管理体制を整備する。

ⅱ.当社は、当社グループのリスク管理を統括する部署を当社に設置し、当社グループにおけるリスクについて統合的に管理するとともに、重要リスクに関するリスク管理体制及びその運用状況について定期的に取締役会に報告する。

ⅲ.当社グループは、大規模自然災害、パンデミック等の危機の発生に備え、危機管理に関する規程を定め、危機管理体制の整備、危機発生時の連絡体制の構築及び定期的な訓練の実施等、適切な体制を整備する。

 

(運用状況の概要)

・HMCの下部組織であるリスクマネジメント委員会にて、当社グループの重要リスクを特定の上、リスク管理の状況をモニタリングしております。

・新型コロナウイルス感染症の対策として、緊急対策本部による運営を継続し、各SBU危機管理体制と連携して、グループ内外の感染状況の変化や、政府・行政等からの要請に合わせた対策を実施しております。

・大規模災害対策として、首都直下型地震発生を想定した代替対策本部の整備や、国内グループ会社の全役職員を対象とした安否確認訓練を実施しております。

 

(d)取締役及び執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制

ⅰ.当社は、経営の監督と執行を分離し、取締役会が、独立した客観的な立場から、当社グループの業務執行に対する経営監督機能を担う。

ⅱ.当社は、執行役員制度を導入することで業務執行責任の所在を明確化した上で、業務執行に係る決定を原則として代表取締役社長CEOに委任する。

ⅲ.当社は、代表取締役社長CEOの補佐機関としてHMC(Headquarters Management Committee)を設置し、当社グループの重要な業務執行に関する事項について審議する。

ⅳ.当社は、グループ中期経営計画を策定し、当該中期経営計画を具体化するため、毎事業年度ごとのグループ全体の重点経営目標及び予算配分等を策定する。

ⅴ.当社は、当社グループにおける職務分掌、指揮命令系統、権限及び意思決定その他の組織に関する基準を定め、当社グループへこれに準拠した体制を構築させる。

ⅵ.当社は、当社グループのITに関する規程を定め、主管部署を設置し、当社グループのITガバナンス体制を整備する。

 

(運用状況の概要)

・取締役会は、定款、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」、「取締役会規程」に基づき、当社グループの業務執行に対する経営監督を適切に行っております。

・HMCにて当社グループの重要な業務執行に関する事項について審議を行っております。

・「グループITガバナンス規程」に基づき、SBUによるグループ会社のITマネジメントの状況について、IT委員会を中心に、審議・モニタリングを通じたグループ全体のITガバナンスを実施しております。

 

(e)財務報告の適正性及び信頼性を確保するための体制

ⅰ.当社は、財務報告の適正性及び信頼性を確保するため、当社グループにおける財務報告に係る内部統制に関する基本方針を定める。

ⅱ.当社は、財務報告に係る内部統制の実効性を確保するため、その内部統制を主管する部署及びその評価部署を設置する。

ⅲ.財務報告に係る内部統制を評価する部署は、その内部統制の有効性に関する評価結果を定期的に取締役会等に報告する。

 

(運用状況の概要)

・内部統制評価範囲を選定のうえ、文書更新、整備・運用評価及び検出された不備に対する改善を実施し、取締役会へ評価結果を報告しております。

 

(f)取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制

当社は、文書等の保存に関する規程を定め、重要な会議の議事録等、取締役及び執行役員の職務の執行に係る情報を含む重要な文書等は、同規程の定めるところに従い適切に保存及び管理を行う。また、取締役又は監査等委員会等から要請があった場合に備え、適時閲覧が可能な状態を維持する。

 

(運用状況の概要)

・「文書管理規程」に基づき、重要な書類の保存期限を定め、適切な保存及び管理を行っております。

・取締役向け情報基盤の整備を通じて、取締役がいつでも必要なときに取締役会、HMC、委員会等の資料・議事録へアクセスできる環境を運用しております。

 

(g)監査等委員会の職務の執行に関する体制

ⅰ.監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項

当社は、監査等委員会の要請に基づき、必要に応じてその職務を専属的に補助する使用人を配置する。当該使用人に対する日常の指揮命令権は、監査等委員会にあり、監査等委員でない取締役及び執行役員からは指揮命令を受けない。また、当該使用人に関する人事異動、人事考課及び懲戒処分等は、監査等委員会の同意を得たうえで行う。

 

ⅱ.監査等委員会への報告に関する体制

(ⅰ)当社グループの取締役、執行役員及び使用人は、監査等委員会又は監査等委員会の指示を受けた者の求めに応じて、事業及び内部統制の状況等の報告を行い、内部監査部門は内部監査の結果等を報告する。

(ⅱ)当社グループの取締役、執行役員及び使用人は、重大な法令・定款違反及び不正行為の事実、又は会社に著しい損害を及ぼす事実又はそのおそれのある事実を知ったときは、速やかに監査等委員会に報告する。

(ⅲ)当社グループにおける取締役、執行役員及び使用人は、当社グループに著しい損害を及ぼす事実又はそのおそれのある事実を知ったときは、速やかに当社グループの定める担当部署に報告する。当該担当部署は、取締役、執行役員及び使用人から報告を受けた事項について、速やかに当社の監査等委員会に報告する。

(ⅳ)当社は、内部通報制度の適用対象に当社グループを含め、当社グループにおける法令、定款、又は社内規程に違反する重大な事実、その他コンプライアンス上の重大な問題に係る通報について、監査等委員会への適切な報告体制を確保する。

(ⅴ)当社グループは、社内規程において、取締役、執行役員及び使用人が監査等委員会への報告、又は相談者が内部通報窓口への通報により、人事評価において不利な取扱いを受けることがなく、また懲戒その他の不利益処分の対象となることがないことを明示的に定める。

 

ⅲ.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制

(ⅰ)監査等委員会は、必要に応じて取締役(監査等委員である取締役を除く。)、執行役員及び重要な使用人に対して報告を求め、代表取締役社長、内部監査部門及び会計監査人とそれぞれ定期的な意見交換の実施を求めることができる。

(ⅱ)当社は、監査等委員会及び監査等委員会の指示を受けた者がその職務の執行について生ずる費用の前払い又は支出した費用等の償還、負担した債務の弁済を請求したときは、その費用等が監査等委員会の職務の執行について生じたものでないことを証明できる場合を除き、これに応じる。

 

(運用状況の概要)

・監査等委員会及び監査等委員の職務を補助する体制として、執行部門から独立した専任のスタッフを1名配置しております。当該スタッフは監査等委員会の指揮命令下にあり、人事異動、人事考課及び懲戒処分等は監査等委員会の同意を得たうえで行っています。

・監査等委員会は、取締役、執行役員及び使用人から事業及び内部統制の状況等について報告を受領しております。

・常勤監査等委員はSBU中核会社の全監査役と定期的に情報交換を行っております。

・グループ各社の役職員から内部通報窓口へ通報された内容は、監査等委員会へ全件報告しております。

・従業員が監査等委員会への報告または内部通報窓口への通報により、不利な取扱いを受けることがないように、「企業倫理ホットライン規程」において明示的に定めるとともに、当該報告・通報があった場合に、その後不利な取扱いを受けていないことの状況を確認する体制を構築しております。

・本基本方針に基づき、監査等委員がその職務の執行について生ずる費用に対して社内各部署と同様の経費精算体制をとっており、監査等委員会の請求に基づき適切に費用負担をしております。

 

c.リスク管理体制の整備の状況

 当社グループでは、HMC(Headquarters Management Committee)の機能保管・強化を行うグループ横断組織としてリスクマネジメント委員会を設置し、当社グループにおける重要リスクの選定や選定された重要リスクに対する対策状況や対策の有効性についてモニタリングを実施しております。また、リスクマネジメント委員会の活動状況については、取締役会へ報告を行っております。当社グループのリスクマネジメント体制やプロセスについては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)リスクマネジメントの体制とプロセス」に記載しております。

 

d.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況

 当社は、関係会社に対して、適切に株主権を行使することや、当社グループ全社に適用されるグループ共通規程を定め、経営上の重要事項の決定は事前承認事項とし、また、関係会社の営業成績、財務状況その他の重要な情報について定期的な報告を義務付けることで、グループ全体のガバナンスを維持しております。

 また、事業運営体制においては、各SBUに執行役員を配する他、当社の法務、人事、財務など、グループ全体を統括する機能を有する各部門にも執行役員を配し、機能別役割の明確化やSBU機能の充実を図り、各事業拡大に合わせた運営体制の強化や効率化を進めております。

 

 

③取締役の定数

当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)の定数は10名以内、監査等委員である取締役の定数は5名以内とする旨定款に定めております。

 

④取締役の選任の決議要件

 当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。また取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して行う旨を定めております。

 

⑤株主総会の特別決議要件

 当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件のうち、監査等委員である取締役の解任決議を除く特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これらは、株主総会における特別決議の定足数の要件を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。

⑥剰余金の配当等の決定機関

 当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることができる旨定款に定めております。また、当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。これらは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。

⑦自己の株式の取得

 当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。

⑧取締役との責任限定契約

 当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役との間に、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結できる旨定款に定めており、当社と取締役(業務執行取締役等である者を除く。)は責任限定契約を締結しております。

 当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、取締役(業務執行取締役等である者を除く。)が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、100万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額としております。

 

⑨取締役との補償契約

 当社は、会社法第430条の2第1項の規定により、取締役との間で補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。

⑩役員等賠償責任保険契約

当社は、当社及びパーソルグループ子会社の取締役、監査役、執行役員、及び子会社の設立国の法律によりこれらの者と同様の地位にある者を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。保険料は会社が全額負担しており、被保険者の実質的な保険料負担はありません。当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及にかかる請求を受けることによって生ずることのある損害について、填補することとされております。ただし、法令違反の行為のあることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。

(2)【役員の状況】

① 役員一覧

男性7名 女性2名 (役員のうち女性の比率22%)

役職名

氏 名

生年月日

略   歴

任期

所有株式数(株)

取締役

会長

水 田 正 道

1959年6月13日

1984年4月 ㈱リクルート入社

1988年7月 テンプスタッフ㈱入社

1995年6月 同社取締役(営業本部長)

2008年10月 当社常務取締役(グループ営業本部長)

2009年8月 当社常務取締役(グループ成長戦略本部長)

2010年6月 当社取締役副社長(グループ成長戦略本部長)

2012年6月 当社代表取締役副社長(グループ成長戦略本部長)

2013年6月 当社代表取締役社長(グループ成長戦略本

      部長)

2014年7月 当社代表取締役社長(グループ経営本部長兼グループ財務本部長)

2015年4月 当社代表取締役社長

2016年6月 当社代表取締役社長 CEO

2021年4月 当社取締役会長(現任)

2021年6月 当社取締役会議長(現任)

(注)3

422,000

代表取締役

社長

CEO

和 田 孝 雄

1962年11月25日

1988年2月 ㈱スパロージャパン入社

1991年9月 テンプスタッフ㈱入社

2006年6月 同社取締役(営業企画本部長)

2008年10月 当社取締役(グループ業務・IT本部長)

2009年8月 当社取締役(グループ業務・IT戦略本部長)

2011年4月 当社取締役(グループアウトソーシング戦略本部長)

2014年1月 当社取締役(グループアウトソーシング戦略本部長兼グループ人事本部長)

2015年4月 当社取締役執行役員(営業戦略担当、派遣・BPOセグメント長)

2016年6月 当社取締役専務執行役員(営業戦略担当、

      派遣・BPOセグメント長)

      パーソルテンプスタッフ㈱代表取締役社長(旧テンプスタッフ㈱)

2020年4月 当社取締役副社長執行役員(事業統括担当、Staffing SBU長)

2021年4月 当社代表取締役社長 CEO(現任)

(注)3

118,000

 

 

役職名

氏 名

生年月日

略   歴

任期

所有株式数(株)

取締役

玉 越 良 介

1947年7月10日

1970年5月 ㈱三和銀行入行(現㈱三菱UFJ銀行)

1997年5月 同行国際部長

1997年6月 同行取締役

1999年6月 同行常務執行役員

2002年1月 ㈱UFJ銀行 専務執行役員(現㈱三菱UFJ銀行)

2002年5月 同行副頭取執行役員

2002年6月 同行代表取締役副頭取執行役員

2004年5月 同行取締役会長

2004年6月 ㈱UFJホールディングス 代表取締役社長

      (現㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ)

2005年10月 ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ代表取締役会長

2010年6月 当社社外監査役

㈱三菱東京UFJ銀行 特別顧問(現㈱三菱UFJ銀行)

2011年7月 Morgan Stanley Director

2016年6月 当社社外取締役 監査等委員

2018年6月 当社社外取締役(現任)

2020年7月 ㈱三菱UFJ銀行 名誉顧問(現任)

(注)3

-

取締役

山 内 雅 喜

1961年1月11日

1984年4月 ヤマト運輸㈱入社

2005年4月 同社執行役員東京支社長

2005年11月 同社執行役員人事総務部長

2007年3月 ヤマトホールディングス㈱執行役員

2008年4月 ヤマトホールディングス㈱執行役員兼ヤマトロジスティクス㈱代表取締役社長

2011年4月 ヤマトホールディングス㈱執行役員兼ヤマト運輸㈱代表取締役社長 社長執行役員

2011年6月 ヤマトホールディングス㈱取締役執行役員兼ヤマト運輸㈱代表取締役社長 社長執行役員

2015年4月 ヤマトホールディングス㈱代表取締役社長 社長執行役員

2019年4月 同社取締役会長

2020年6月 当社社外取締役(現任)

2022年6月 ヤマトホールディングス㈱特別顧問(現任)

      ㈱りそなホールディングス社外取締役(現任)

(注)3

-

 

 

 

役職名

氏 名

生年月日

略   歴

任期

所有株式数(株)

取締役

吉 澤 和 弘

1955年6月21日

1979年4月 日本電信電話公社入社

2007年6月 ㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモ執行役員第二

      法人営業部長

2011年6月 同社取締役執行役員人事部長

2012年6月 同社取締役常務執行役員経営企画部長

2014年6月 ㈱NTTドコモ代表取締役副社長

2016年6月 同社代表取締役社長

2020年12月 同社取締役

2021年6月 同社相談役(現任)

      ソニーフィナンシャルホールディングス㈱

      社外取締役(現任)

(現ソニーフィナンシャルグループ㈱)

2022年6月 当社社外取締役(現任)

      大和ハウス工業㈱社外取締役(現任)

(注)3

-

取締役

Debra A. Hazelton

(デボラ・

ヘーゼルトン)

1953年3月13日

1986年8月 Commonwealth Bank of Australia入行

1998年3月 同行東京支店長

1998年4月 Commonwealth Securities Japan Managing Director

2001年1月 Commonwealth Bank of Australia General Manager

2007年1月 ㈱みずほ銀行入行(シドニー支店長)

      Mizuho Australia Ltd, Managing Director

2014年7月 ㈱みずほフィナンシャルグループ グローバル人材戦略部共同部長

2017年10月 同社シニアアドバイザー

2018年6月 AMP Capital Holdings Limited

      Non-executive Director

2018年8月 Treasury Corporation of Victoria

      Non-executive Director(現任)

2018年12月 PERSOL Australia Holdings Pty. Ltd. 

      Non-executive Director

2019年6月 AMP Ltd. Non-executive Director

      AMP Bank Non-executive Director

2020年8月 AMP Ltd. Chair(現任)

      AMP Bank Chair(現任)

2021年1月 PERSOL Asia Pacific Pte. Ltd.

      Non-executive Director(現任)

2023年6月 当社社外取締役(現任)

(注)3

-

取締役

常勤監査等委員

林 大 介

1971年1月8日

1993年4月 伊藤忠商事㈱入社

2001年1月 ニューヨーク州弁護士登録

2002年12月 シスコシステムズ㈱入社

2007年7月 ㈱ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント入社(法務担当バイスプレジデント)

2012年10月 ㈱インテリジェンス入社(法務コンプライアンス本部長)

2015年4月 当社執行役員(法務担当)

2019年4月 当社執行役員(ガバナンス・リスクマネジメント・コンプライアンス担当)

2020年4月 当社執行役員 CLO

2021年6月 当社取締役 常勤監査等委員(現任)

(注)4

3,100

 

 

役職名

氏 名

生年月日

略   歴

任期

所有株式数(株)

取締役

監査等委員

榎 本 知 佐

1961年8月12日

 

1984年4月 ㈱リクルート入社

2005年11月 ㈱フィリップスエレクトロニクスジャパン入社(広報部長)

2012年7月 ヤンセンファーマ㈱入社(コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部門長)

2014年1月 東京電力㈱入社 執行役員(ソーシャル・

      コミュニケーション室 室長)

2018年4月 ㈱日立製作所入社 エグゼクティブ コミュニケーション ストラテジスト

2018年6月 当社社外取締役 監査等委員(現任)

2018年9月 ㈱ジョイフル本田 社外取締役

2019年7月 明治大学 広報戦略本部員(現任)

2021年5月 イオンモール㈱社外取締役(現任)

2022年6月 日本郵便㈱社外取締役(現任)

(注)5

-

取締役

監査等委員

友 田 和 彦

1956年4月30日

 

1979年3月 プライスウォーターハウス会計事務所入所

1997年7月 青山監査法人(プライスウォーターハウス会計事務所を改組)代表社員

2006年9月 あらた監査法人(現 PwCあらた有限責任監査法人)代表社員

2012年7月 同法人 製造・流通・サービス部門担当執行役

2013年7月 同法人 リスク・アシュアランス部門担当執行役(兼務)

2020年6月 ㈱博報堂DYホールディングス社外監査役(現任)

2020年6月 ㈱大広社外監査役(現任)

2020年6月 ㈱アイネス社外監査役(現任)

2020年6月 当社社外取締役 監査等委員(現任)

(注)5

-

543,100

  (注)1.取締役 玉越良介、山内雅喜、吉澤和弘、Debra A. Hazelton、榎本知佐及び友田和彦は、社外取締役であります。

2.取締役 林大介、榎本知佐及び友田和彦は、監査等委員であります。

3.監査等委員でない取締役の任期は、2023年6月20日開催の定時株主総会終結の時から、選任後1年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

4.監査等委員である取締役のうち林大介の任期は、2023年6月20日開催の定時株主総会終結の時から、選任後2年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

5.監査等委員である取締役のうち榎本知佐及び友田和彦の任期は、2022年6月21日開催の定時株主総会終結の時から、選任後2年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までであります。

 

6.当社では、監査等委員である取締役が法令で定める員数の要件を欠くときに備え、2023年6月20日開催の定時株主総会において、補欠の監査等委員である取締役1名を選任しております。補欠の監査等委員である取締役の略歴は次のとおりであります。

氏 名

生年月日

略   歴

所有株式数(株)

山 内 雅 喜

1961年1月11日生

1984年4月 ヤマト運輸㈱入社

2005年4月 同社執行役員東京支社長

2005年11月 同社執行役員人事総務部長

2007年3月 ヤマトホールディングス㈱執行役員

2008年4月 ヤマトホールディングス㈱執行役員兼ヤマトロジスティクス㈱代表取締役社長

2011年4月 ヤマトホールディングス㈱執行役員兼ヤマト運輸㈱代表取締役社長 社長執行役員

2011年6月 ヤマトホールディングス㈱取締役執行役員兼ヤマト運輸㈱代表取締役社長 社長執行役員

2015年4月 ヤマトホールディングス㈱代表取締役社長 社長執行役員

2019年4月 同社取締役会長

2020年6月 当社社外取締役(現任)

2022年6月 ヤマトホールディングス㈱特別顧問(現任)

      ㈱りそなホールディングス社外取締役(現任)

7.当社は、経営の監督と執行を分離し、執行責任の所在を明確にするため、執行役員制度を導入しております。有価証券報告書提出日現在の執行体制は以下のとおりであります。

 

氏 名

担 当

代表取締役社長CEO

和田 孝雄

執 行 役 員

峯尾 太郎

CSO

執 行 役 員

美濃 啓貴

CHRO

執 行 役 員

柘植 悠太

CIO/CDO

執 行 役 員

徳永 順二

CFO

執 行 役 員

木村 和成

Staffing SBU長

執 行 役 員

市村 和幸

BPO SBU長

執 行 役 員

正木 慎二

Technology SBU長

執 行 役 員

瀬野尾 裕

Career SBU長

執 行 役 員

山﨑 高之

Asia Pacific SBU長

執 行 役 員

長井 利仁

R&D Function Unit長

 

 

 

② 社外役員の状況

 当社では、独立社外取締役にグループ経営陣幹部から独立した客観的な立場から、グループ経営陣幹部の選解任その他の取締役会の重要な意思決定を通じ、職務執行を監督し、当社と経営陣・支配株主等との間の利益相反を監督するとともに、各々の経験や専門知識のみならず、社会通念・一般常識に基づき、当社グループの持続的成長を促し中長期的な企業価値の向上を図るため、助言を行うことを期待しております。

氏名

当社の企業統治において果たす機能・役割及び当社との利害関係

玉 越 良 介

玉越良介氏には、国際的な金融機関の経営トップとしての企業経営・経営戦略、国際性、財務・会計等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏が名誉顧問を務める株式会社三菱UFJ銀行は、当社への貸付及び当社との取引がありますが、同行の名誉顧問は経営に関与しておらず、同氏は10年以上にわたり業務執行を行っておりません。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

山 内 雅 喜

山内雅喜氏には、運輸業界を代表する上場企業の経営トップとしての企業経営・経営戦略、イノベーション、人材・組織開発等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏が特別顧問を務めるヤマトホールディングス株式会社は当社との取引関係がありますが、直近事業年度を含む過去3事業年度における年間取引額は、当社及び同社それぞれの年間連結売上高の1%未満です。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

吉 澤 和 弘

吉澤和弘氏には、通信業界を代表する上場企業の経営トップとしての企業経営・経営戦略、テクノロジー、人材・組織開発等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏が相談役を務める株式会社NTTドコモは当社との取引関係がありますが、直近事業年度を含む過去3事業年度における年間取引額は当社及び同社それぞれの年間連結売上高の1%未満です。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

Debra A. Hazelton

Debra A. Hazelton氏には、豪州の保険会社の取締役会議長や日本の金融機関の豪州部門責任者を務める等、日本及び豪州を代表する企業の役員としての人材・組織開発、国際性、財務・会計等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏は当社の子会社であるPERSOL Asia Pacific Pte. Ltd. の社外取締役(非業務執行役員)であります。また、同氏が業務執行をしていた㈱みずほ銀行は、当社への貸付及び当社との定常的な銀行取引がありますが、同氏は同行及びその親会社である㈱みずほフィナンシャルグループにおいて、4年以上にわたり業務執行を行っておりません。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

榎 本 知 佐

(監査等委員)

榎本知佐氏には、国内外の企業における広報戦略のスペシャリストとしての国際性、リスク管理、サステナビリティ・ESG等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏が業務執行していた株式会社日立製作所及び東京電力ホールディングス株式会社は当社との取引関係がありますが、直近事業年度を含む過去3事業年度における年間取引額は当社及び各社それぞれの年間連結売上高の1%未満です。また、当社グループは、過去に政策保有株式として、同氏が勤務していた㈱リクルート及び同氏が社外取締役を務めるイオンモール株式会社の親会社であるイオン株式会社の株式を保有しておりましたが、2021年3月末日までに売却しております。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

友 田 和 彦

(監査等委員)

友田和彦氏には、公認会計士及び監査法人の代表社員としての企業経営、リスク管理、財務・会計等の豊富な知見及び経験を活かした当社の経営への貢献を期待しております。なお、同氏が代表社員を務めていたPwCあらた有限責任監査法人は当社との取引関係がありますが、直近事業年度を含む過去3事業年度における年間取引額は、当社及び同監査法人それぞれの年間連結売上高の1%未満です。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はございません。

 なお、玉越良介氏、山内雅喜氏、吉澤和弘氏、Debra A. Hazelton氏、榎本知佐氏及び友田和彦氏は、東京証券取引所の定めに基づく独立役員の要件及び当社が定める独立性基準を満たしているため、独立役員として指定をし、同取引所に届け出ております。

 

社外取締役の独立性基準

 当社は、社外取締役の独立性基準を以下のとおり定め、社外取締役が次の項目のいずれにも該当しない場合、当該社外取締役は当社からの独立性を有するものと判断いたします。

1.主要な取引先及び借入先

(1)当社グループの取引先で、直近事業年度を含む過去3事業年度のいずれかにおける当社グループとの取引額が当社の当該事業年度における年間連結売上高の2%を超える取引先又はその業務執行者

(2)当社グループを取引先とする者で、直近事業年度を含む過去3事業年度のいずれかにおける当社グ

ループとの取引額がその者の当該事業年度における年間連結売上高の2%を超える者又はその業務執行者

(3)当社グループが借入れを行っている金融機関であって、直近事業年度を含む過去3事業年度のいずれかの末日時点における借入金残高が当該事業年度末日時点における当社の連結総資産の2%を超える金融機関又はその親会社若しくは子会社の業務執行者

2.当社グループから多額の金銭その他の財産を得ている専門家

(1)弁護士、公認会計士又は税理士その他のコンサルタントであって、当社グループから、直近事業年度を含む過去3事業年度の平均で、役員報酬以外に1,000万円を超える金銭その他の財産上の利益を得ている者

(2)法律事務所、会計事務所、税理士法人又はコンサルティングファームその他の専門的アドバイザリーファームであって、当社グループから、直近事業年度を含む過去3事業年度の平均で、その年間連結売上高の2%を超える支払いを受けた先に所属する者(ただし、補助的スタッフは除く。)

3.大株主

(1)直近事業年度末日時点における当社の大株主(総議決権の10%以上の議決権を直接又は間接的に保有している者をいう。以下同じ。)又はその業務執行者若しくは業務執行者でない取締役

(2)直近事業年度末日時点における当社の大株主の子会社の業務執行者

(3)直近事業年度末日時点において当社グループが大株主となっている者の業務執行者

4.当社グループから多額の寄付・助成を受けている者

(1)当社グループから、直近事業年度を含む過去3事業年度のいずれかにおいて、年間1,000万円を超える寄付又は助成を受けている者

(2)当社グループから寄付又は助成を受けている法人、組合等の団体であって、過去3事業年度のいずれかにおいて、当社グループから得ている寄付又は助成額がその年間総収入の2%を超える団体の業務執行者

5.会計監査人

(1)当社グループの会計監査人である公認会計士又は当社の会計監査人である監査法人に所属する公認会計士

6.役員の相互就任の関係にある先の者

(1)当社グループから取締役又は監査役(いずれも常勤・非常勤を問わない。)を受け入れている会社又はその親会社若しくは子会社の業務執行者

7.過去において該当していた者

(1)過去3年間において上記1.から6.までに掲げる者のいずれかに該当していた者

8.近親者

(1)上記1.から7.までに掲げる者又は過去3年間において当社グループの業務執行者に該当していた者(重要でない者(注)を除く。)の配偶者又は二親等以内の親族

(注)重要でない者とは、(i)業務執行者については、取締役、執行役及び執行役員(株式会社以外の法人その他の団体の場合には、当該団体の業務を執行する役員)以外の者をいい、(ii)専門的アドバイザリーファームについては、社員又は

パートナー以外の者(アソシエイト及び従業員)をいう。

 

 

(3)【監査の状況】

① 監査等委員会監査の状況

a. 組織・人員

監査等委員会は、社内取締役1名(林大介)と社外取締役2名(榎本知佐及び友田和彦)で構成され、委員長に友田和彦を、常勤監査等委員に林大介を選任しております。

社外監査等委員である榎本知佐は国内外の企業における広報戦略のスペシャリストとしての国際性、リスク管理、サステナビリティ・ESG等の豊富な知見及び経験を有しております。社外監査等委員である友田和彦は公認会計士及び監査法人の代表社員としての企業経営、リスク管理、財務・会計等の豊富な知見及び経験を有しております。常勤監査等委員である林大介は企業の法務部門における豊富な経験を有しております。

なお、監査等委員会及び監査等委員の職務を補助する体制として、執行部門から独立した専任のスタッフを1名配置しております。

 

b. 監査等委員及び監査等委員会の活動状況

(監査等委員の活動状況)

 監査等委員は年間を通じて主に以下の活動を行っています。

 

(a) 業務執行責任者からの情報収集

 常勤監査等委員は、社長、副社長、執行役員、グループ監査本部長、グループGRC本部長及び海外法務責任者から業務報告の聴取を通じた情報収集を実施しました。(当事業年度は全133回実施)

 

(b) 重要会議への出席

 常勤監査等委員は、監査等委員会のほか、取締役会、コーポレートガバナンス委員会、HMC、リスクマネジメント委員会、投資委員会、サステナビリティ委員会及び人事委員会等の重要な会議に出席し、必要な意見を述べています(当事業年度は全69回)。社外監査等委員は、監査等委員会及び取締役会に加え、分担に応じて、コーポレートガバナンス委員会、リスクマネジメント委員会、サステナビリティ委員会に出席し、必要な意見を述べています。

 

(c) 会計監査人との連携

 監査等委員は、非保証業務の事前承認について会計監査人と協議の場を持ちました。また、監査等委員は、会計監査人から監査計画概要、四半期決算のレビュー結果の報告、期末監査結果報告を受け、意見交換を行い、会計監査人と連携を深めています。

 

(d) 三様監査

 監査等委員は、年に4回会計監査人、内部監査部門と三様監査協議会を持ち、緊密な連携を通じて、当社の状況を適時適切に把握し、情報共有・意見交換を行いました。当事業年度は、主なテーマとして、リスク認識のすり合わせ、IFRS適用準備作業の進捗状況報告、J-SOX中間報告、監査報告、監査上の主要な検討事項(KAM)対応状況について、情報共有・意見交換を行いました。

 

(e) グループ監査役員情報交換会

 常勤監査等委員は中核子会社監査役と四半期毎の情報交換を実施し、相互の情報を共有するとともに、グループにおける課題に対してディスカッションを行い、グループ内部統制システムのモニタリングを実施しております。

 

(f) 往査

 常勤監査等委員は、海外子会社(PERSOL Asia Pacific Pte. Ltd.等)への往査を実施しました。現地の経営陣・経営幹部との面談、APAC SBUの次期中期経営計画を議論するための会議出席、PERSOL APAC Business Support Services Sdn. Bhd.(シェアードサービス会社)の視察を実施しました。

 

(監査等委員会の活動状況)

監査等委員会は、月1回の定例開催に加え、必要に応じて随時開催します。また、監査等委員会の開催前に事前協議会を開催し、監査等委員間で情報共有を図るとともに、取締役会及び監査等委員会の議案を確認し、監査等委員会の実効性の向上を図っております。当事業年度において、監査等委員会は15回開催し、平均所要時間は約1時間半です。個々の監査等委員の出席状況は以下のとおりです。

 

氏名

開催回数

出席回数

出席率

林  大介(常勤監査等委員)

15回

15回

100%

榎本 知佐(社外取締役)

15回

15回

100%

友田 和彦(社外取締役)

15回

15回

100%

 

当事業年度における監査等委員会の付議事項は以下のとおりです。

付議事項

件数

検討事項

決議事項

16件

監査等委員選任議案に対する同意、委員長(議長)・選定監査等委員の決定、監査等委員会監査基準の改定、監査方針、重点監査項目及び監査計画、監査等委員でない取締役の選任・報酬議案についての監査等委員会の意見、会計監査人の再任、会計監査人報酬等の同意、監査報告等

報告事項

39件

代表取締役・執行役員等との意見交換・報告聴取、内部監査報告、「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案のインプット、会計監査人からの報告等

審議・協議事項

6件

決議事項に関する事前審議、監査上の主要な検討事項(KAM)に関する監査人との協議、監査等委員の報酬協議、監査等委員会の実効性評価等

 

(監査等委員会の具体的な検討内容)

 当事業年度の監査計画で定めた重要点監査項目に関する監査等委員会の具体的な検討内容は以下のとおりです。

(a) コンプライアンス体制の構築・運用状況

 行政処分、訴訟等の紛争案件、コンプライアンス違反、情報漏えいインシデント等について、担当部署から定期的に報告を受け、モニタリングを実施しました。

 また、改正公益通報者保護法の施行に伴う内部通報制度の構築・運用状況、職業安定法の改正への対応状況及びインサイダー取引管理体制の構築・運用状況について確認しました。

 

(b) グループガバナンスの実効性

 HMC傘下に設置された委員会の一部(リスクマネジメント委員会、人事委員会、投資委員会、サステナビリティ委員会)にオブザーバーとして出席し、モニタリングを実施するとともに、監査等委員会でグループガバナンスの実効性について、社長及び担当役員と意見交換を行いました。

 

(c) サイバーセキュリティ体制の構築・運用状況

 担当役員から、当社グループにおけるサイバーセキュリティ体制の構築・運用状況について監査等委員会で報告を受けました。また、外部のセキュリティ・リスク・スコアリングサービスを利用し、当社及び主要子会社4社のサイバーセキュリティリスクの把握に努めました。

 

(d) サステナビリティの取組みの進捗状況

 担当役員から、サステナビリティ推進体制の整備状況、サステナビリティ委員会の活動状況及びサステナビリティに関する開示体制について、監査等委員会で報告を受けました。

 

(監査等委員会の実効性評価)

 第三者評価機関を活用した取締役会の実効性評価と合わせて、監査等委員会についても実効性評価を実施し、第三者評価機関より評価報告書を受領しました。当該報告書も参考にして、監査等委員会で当事業年度の活動を振り返り、実効性の向上を目的に討議した結果、監査等委員会は当事業年度において、実効的な監査等が実施されていることを確認いたしました。

 なお、監査等委員会の実効性を維持・向上するための今後の課題として、監査等委員以外の社外取締役との情報共有及び意見交換の機会を増やすこと、サイバーセキュリティリスクについて継続的に情報収集に努めること、グループ会社の事業理解を深めるためにグループ会社の役職員とのコミュニケーションを図ることが重要であるとの認識が共有されました。

 監査等委員会は、実効性評価の結果を踏まえて、今後も社会的信頼に応える良質なコーポレートガバナンスの確立に努めてまいります。

 

② 内部監査の状況

 当社は、内部監査の組織として監査本部を設置し(2023年4月末現在、本部長以下27名)、当社及び国内外子会社を含め、内部監査を実施しております。実施にあたっては、内部監査人協会(The Institute of Internal Auditors, Inc.)の『専門職的実施の国際フレームワーク(International Professional Practice Framework: IPPF)®』を尊重したメソドロジーを定め、それに基づいた部門共通の手法を用いるとともに、限られた監査資源を有効かつ効率的に活用するため、内部監査の対象となる部署や業務に内在するリスクを評価し、それに応じて内部監査実施の頻度や深度などを決める「リスクベースの内部監査」に努めております。内部監査の年度計画は、監査等委員会及び代表取締役社長の承認を得た上で確定し、内部監査を実施した結果は、監査本部から代表取締役社長、監査等委員会及び取締役会に報告されます。

 また、監査等委員会には監査本部長がオブザーバーとして毎回出席し、内部監査結果の報告のみならず、適時適切な連携を行っております。加えて、四半期ごとに開催される(3)①b.(d)に記載の三様監査協議会(監査等委員会、会計監査人及び内部監査部門の連携のための会議)に監査本部長が参加し、必要に応じて監査施策や監査結果に係る情報の相互共有を実施しております。なお、内部監査、監査等委員会監査及び会計監査と内部統制所管部署との関係は、監査本部、監査等委員会、会計監査人が内部統制所管部署に対して独立した立場で監査を実施し、内部統制所管部署はそれらの監査が効率的かつ適切に実施されるよう協力する関係にあるとともに、内部統制所管部署は、監査を受けた場合には監査結果を受けて適時適切に改善策を策定・実行しております。

③ 会計監査の状況

a. 監査法人の名称

有限責任監査法人トーマツ

 

b. 継続監査期間

16年間

 

c. 業務を執行した公認会計士

指定有限責任社員 業務執行社員:茂木 浩之

指定有限責任社員 業務執行社員:田嶌 照夫

d. 監査業務に係る補助者の構成

当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士16名、その他38名であります。

 

e. 監査法人の選定方針と理由

 当社の監査法人の選定方針は、日本監査役協会の「会計監査人の選定基準策定に関する実務指針」に準拠し、監査法人の概要、品質管理体制、独立性、監査の実施体制、監査報酬見積額等の項目からなる会計監査人の選定基準を定め、監査等委員会の決議に基づき、選定することとしています。

なお、監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、解任が相当と認められる場合には、監査等委員全員の同意に基づき会計監査人を解任いたします。また、監査等委員会は、会計監査人の独立性、職務執行状況等を総合的に勘案し、必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任または不再任に関する議案の内容を決定いたします。

以上を踏まえ、有限責任監査法人トーマツを評価した結果、同監査法人を会計監査人として再任することが適当であると判断いたしました。

 

f. 監査等委員会による監査法人の評価

監査等委員会は、日本監査役協会の「会計監査人の評価基準策定に関する実務指針」に準拠した会計監査人の評価基準を設け、会計監査人の品質管理、監査チームの独立性及び専門性、監査報酬の妥当性、監査等委員会との有効なコミュニケーション、経営者等との有効なコミュニケーション、グループ監査、不正リスクの適切な評価及び対応等について、会計監査人から資料を収集し、面談及び報告聴取を行い、総合的に評価を行った結果、会計監査が適正に行われていると判断いたしました。

 

④ 監査報酬の内容等

a. 監査公認会計士等に対する報酬

 

 

 

 

(単位:百万円)

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

監査証明業務に基づく報酬

非監査業務に基づく

報酬

監査証明業務に基づく報酬

非監査業務に基づく

報酬

提出会社

87

41

137

-

連結子会社

52

-

52

-

139

41

190

-

 当社における前連結会計年度の非監査業務の内容は、主にIFRSに関するアドバイザリー業務であります。

 

b. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(Deloitte)に対する報酬(a.を除く)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

監査証明業務に基づく報酬

非監査業務に基づく

報酬

監査証明業務に基づく報酬

非監査業務に基づく

報酬

提出会社

-

17

-

23

連結子会社

215

39

247

27

215

57

247

51

 当社における非監査業務の内容は、前連結会計年度、当連結会計年度ともに主に税務アドバイザリー業務であります。

 また、連結子会社における非監査業務の内容は、前連結会計年度、当連結会計年度ともに主に税務アドバイザリー業務であります。

 

c. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容

 該当事項はありません。

 

d. 監査報酬の決定方針

 該当事項はありませんが、監査日数等を勘案した上で決定しております。

e. 監査等委員会が会計監査人の報酬等に合意した理由

会計監査人の監査計画等と実績の状況を確認するとともに、監査時間及び監査報酬の推移を確認し、当該事業年度の監査時間及び報酬額の見積りの妥当性を検討した結果、会計監査人の報酬等につき会社法第399条第1項及び第3項の同意を行っております。

 

(4)【役員の報酬等】

①役員報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針に係る事項

 当社は、2023年4月開催の取締役会において、第15回定時株主総会の第5号議案(監査等委員でない社外取締役の報酬額改定の件)、第6号議案(取締役等に対する株式報酬の一部改定の件)、第7号議案(監査等委員でない社外取締役に対する株式報酬の一部改定の件)および第8号議案(監査等委員である取締役に対する株式報酬の一部改定の件)が承認されることを条件として、取締役等の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議いたしました。

 前述の第15回定時株主総会の各議案は承認されたため、当事業年度末における取締役の報酬等の決定方針は一部変更され、その内容は次のとおりとなりました。

 

 前述の第15回定時株主総会の各議案承認後の取締役等の個人別の報酬等の内容に係る決定方針

 パーソルグループの役員報酬の考え方(役員報酬ポリシー)

a.パーソルグループの価値創造ストーリー

(a)パーソルグループが目指す社会(グループビジョン)

 「はたらいて、笑おう。」が、パーソルグループの実現したい社会であり、ビジョンです。

 性別・年齢・国籍など、あらゆる制約を越えてすべての「はたらく」が笑顔につながり、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる未来をつくっていくことが、使命です。

 

(b)パーソルグループのありたい姿

 ビジョンの実現に向けて、パーソルグループは、「一人ひとりの可能性を広げ、はたらく自由を広げ、個人と社会の幸せを広げる」、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」でありたいと考えています。

 

(c)価値創造の源泉

 多様かつ自律的な人材をはじめ、長期にわたり蓄積した社会的信用と顧客接点、人材サービスに関する事業開発力とノウハウ、そして健全かつ安定した財務基盤が、パーソルグループの価値創造の源泉です。

 

(d)経営の方向性

 はたらく人々の多様化とテクノロジーの進化により、「はたらく人がWell-beingを求める時代」「人とテクノロジーの共創による経営進化の時代」が到来することを想定しています。そのような時代でもパーソルグループが社会の期待に応え、価値を提供し続けていくために、「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を経営の方向性として定めています。

 

(e)事業活動

 5つのSBU体制のもと、「人を集めるチカラ」「人と組織を結ぶチカラ」「業務をデザインするチカラ」を3つの競争優位性として強化しつつ、「人的資本」「テクノロジー」「ラーニング」の3つをブースターとして事業成長を加速させていきます。

 

(f)マテリアリティ

 ビジョンを実現していくうえで解決すべき社会課題を議論し、「事業を通じた社会課題の解決」および「持続的成長を実現するための基盤」の双方の観点を鑑み、8つのマテリアリティを特定しています。前者の観点から「はたらく機会の創出」「多様な働き方の提供」「学びの機会の提供」「企業の生産性向上」の4つ、後者の観点から「多様な人材の活躍」「データガバナンスの強化」「人権の尊重」「気候変動への対応」の4つを選定しています。中でも、「はたらく機会の創出」を最重要マテリアリティと位置づけ、価値創造ゴールを設定しています。

 

(g)生み出す価値

 事業活動を通じて創造する価値として、「経済的価値」「社会的価値」をそれぞれ定義しています。経済的価値としては、中期経営計画で定めた数値目標の達成を目指します。一方、社会的価値としては、「2030年に100万人のより良いはたらく機会を創出」することを価値創造ゴールとして定めています。これらの価値創造を通じて、パーソルグループのありたい姿、そしてグループビジョンの実現を追求していきます。

b.役員報酬の基本方針

 当社及びSBU事業戦略の中核を担う当社子会社(以下「SBU中核会社」という。)の経営陣幹部・取締役の報酬(以下「役員報酬」という。)は、パーソルグループの価値創造ストーリーを実現するために、パーソルグループの短期的な会社業績だけでなく、中長期的な会社業績の向上に対する貢献を明確に反映する設計としています。したがって、パーソルグループの役員報酬は、中長期的な持続的成長を実現するためのインセンティブとして位置付けており、その基本方針を以下3つの視点で具体化しています。

 

(a)パーソルグループの短期的・中長期的な会社業績及び企業価値と連動する

 -短期的な業績だけでなく、中長期的な業績及び企業価値と連動した制度であること

(b)株主価値と連動する

 -株主との利益意識の共有や株主重視の経営意識を高めるものであること

 -報酬決定プロセスにおいて、客観性・透明性を確保すること

(c)競争力のある報酬水準に設定する

 -国内の同規模・同業種の企業群の報酬水準と比して競争力ある水準とし、優秀な人材の確保に資する水準であること

 -当社業績及び企業価値の向上に対して、当社役員がより強いインセンティブを感じられる水準であること

 

c.報酬水準

 役員報酬の水準は、上記役員報酬の基本方針に基づき適正妥当なものとなるよう決定しております。具体的には、外部専門機関のデータベース(HRガバナンス・リーダーズ株式会社の「指名・報酬ガバナンスサーベイ」)等を活用してベンチマーク企業群(20~30社を目安)を設定し、当該ベンチマーク企業群の水準を調査・分析のうえ、当社の経営環境を勘案し、決定いたします。2026年3月期の中期経営期間に向けた役員報酬を決定するに当たり参照したベンチマーク企業群は、同業他社(人材サービス業)や時価総額を基にした同規模の主要企業から21社を選定しました。

 

d.報酬構成

 当社の業務執行取締役及び執行役員(以下「業務執行取締役等」という。)の報酬は、各業務執行取締役等の役割に応じた「基本報酬」、短期インセンティブ報酬としての「賞与」及び中長期インセンティブ報酬としての「株式報酬」で構成され、業務執行取締役は概ね基本報酬:賞与:株式報酬=50:20:30、執行役員は55:20:25(インセンティブ報酬が標準額支給である場合)となるよう設定しています。なお、SBU中核会社の取締役についても、当社に準じた報酬構成とします。

 他方、取締役会長、監査等委員でない社外取締役及び監査等委員である取締役(以下「非業務執行取締役」という。)の報酬は、「基本報酬」及び中長期インセンティブ報酬としての「株式報酬」で構成されます。なお、非業務執行取締役に対する株式報酬は、中長期的な企業価値向上に対する貢献意識を高めつつ、株主の皆様との利益意識を共有することを目的としており、当該目的の達成と、非業務執行取締役による過度なリスクテイクを防止し、株主の視点から業務執行者を適切に監督する観点から、業績には連動させず、交付数固定の株式報酬として支給するものとします。

 

(a)報酬項目の概要

 -基本報酬

 業務執行取締役等については、役割・責任・経営人材力に応じて定められた基本報酬を支給します。非業務執行取締役については、職責に応じて定められた基本報酬を支給します。これにより、より客観性・透明性の高い報酬決定が可能となります。なお、基本報酬は、月額固定報酬として毎月支給します。

 

 -賞与

 中期経営計画の達成に向けたマイルストーンとして単年度の目標を設定し、短期インセンティブ報酬として毎年7月に支給します。

 達成度を測る指標として、財務指標は連結売上高および調整後EBITDAを用います。

 また、非財務指標およびテーマ評価として、女性管理職比率等の当社が取り組む8つの重点課題(マテリアリティ)に関連する個別の指標や長期・短期の取組やグループ貢献の取組を個別に設定するものとします。なお、業績については絶対評価に加え、国内外の競合他社との成長性の相対比較を行うことで、外部環境要因を除いた評価を報酬に反映させることとしています。

 本報酬は、概ね0~200%の範囲内で変動します。

 

 

評価方法

評価ウェイト

財務指標

全社、SBU毎の①売上高、②調整後EBITDAの目標達成度及び競合他社との成長率比較で決定

60%

非財務指標・テーマ評価

全社、SBU毎の女性管理職比率等のマテリアリティ関連の個別の非財務指標を設定するとともに、長期・短期の取組みやグループ貢献の取組みを個別にテーマ設定(業務執行取締役の評価は指名・報酬委員会で行うものとする。)

40%

(※1)全社及びSBU毎の評価ウェイトは、業務執行取締役及び執行役員の管掌領域に応じて決定します。

(※2)上記の他、特に貢献度が高かった場合、会社や組織にマイナスの影響を与えた場合には、加点・減点評価を行います。

 

 -株式報酬

 パーソルグループの中長期的な会社業績及び企業価値の向上に対するインセンティブ付与を目的とすると同時に、株主との利益意識の共有を一層促すことを目的に、原則として退任時に支給します(海外居住者の場合は、原則として海外居住中は株価に連動した金銭報酬(仮想株式報酬)を、中期経営計画の対象期間の終了ごとに支給するものとし、途中で居住国を変更した場合には、その時点で支給するものとします。)。また、退任時に交付される予定の潜在保有株式数を含め、当社は業務執行取締役等に対し、原則として基本報酬(年額)の1倍以上の当社株式を保有することを推奨します。

 業務執行取締役等の株式報酬は、そのうち70%を当社の中期経営計画の目標達成度等に応じて決まる業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)、残りの30%を株主価値との連動を目的とした、固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)としています。

他方、非業務執行取締役の株式報酬は、上述のとおり、固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)のみとしています。

 

<業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)>

 2026年3月期に向けた中期経営計画の財務指標を基にTSR、調整後EBITDA、ROICや非財務指標の目標達成度等の評価に応じて決まる仕組みとしています。特に、非財務指標については、価値創造ゴールや従業員エンゲージメントを指標として取り入れることで、価値創造ストーリーに基づく取り組みを一層向上させる設計としています。

 本報酬は、0~200%の範囲内で変動します。

 

 

指標

目標値

評価ウェイト

財務指標

TSR

―(※)

20%

調整後EBITDA

1,000億円

20%

ROIC

17%以上(予定)

20%

非財務指標

価値創造ゴール

指標ごとに設定

20%

従業員エンゲージメント指標

20%

(※)比較対象企業とTOPIXを利用した相対評価のため、TSR自体の目標値は設定しません。

 

<固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)>

 株主価値との連動を一層促すため、交付数固定の株式報酬として支給します。

(※)株式報酬は、信託型自社株報酬制度を通じて支給します。本制度は、対象者に対して、毎年、ユニット(ポイント)を付与し、退任時にユニット数(ポイント数)に相当する株式を交付するものです。自社株式の管理は、三菱UFJ信託銀行に委託しています。

 

(b)報酬構成の標準モデル

 -業務執行取締役等(標準額支給の場合)

◆業務執行取締役              ◆執行役員

 

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-非業務執行取締役

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(※)取締役会長を除く非業務執行取締役に対する株式報酬は、1人当たり300万円相当を固定的に付与するものであり、各非業務執行取締役の役割に応じて基本報酬額が異なりうるため、実際の報酬構成は上記と異なることがあります。

 

e.報酬ガバナンス

(a)報酬決定のプロセス

 当社の役員報酬等の額及びその算定方法並びに個人別の報酬等の内容の決定方針については、取締役会の諮問機関である独立した指名・報酬委員会での十分な審議を経た上で、取締役会で決定します。なお、監査等委員である取締役の報酬等の額については、監査等委員の協議により決定します。役員報酬等は、株主総会において決議された報酬等の上限額以内で支給するものとします。

 

 

株主総会の

決議年月日

内容

当該株主総会の

決議日における員数

監査等委員でない

取締役の報酬等の額

2023年6月20日開催の第15回定時株主総会

(金銭報酬)

年額500百万円以内。うち社外取締役分は年額70百万円以内

6名

(うち社外取締役4名)

(株式報酬)

対象者:監査等委員でない取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員

当社が拠出する金員:1,779百万円以内(3事業年度※)

交付する株式:823,800株以内(3事業年度)

※取締役会長の年間株式報酬額は、20百万円相当以内

交付条件:業務執行取締役等は業績連動型70%、固定型30%。取締役会長は固定型。原則として退任時に交付

12名

(うち執行役員10名)

(株式報酬)

対象者:監査等委員でない社外取締役

当社が拠出する金員:57百万円以内(3事業年度※)

※1人当たりの株式報酬額は、一律年間3百万円相当

交付する株式:36,000株以内(3事業年度)

交付条件:固定型。原則として退任時に交付(海外居住者の場合は3年(中計期間)ごとに原則として金銭を支給)

4名

監査等委員である

取締役の報酬等の額

2016年6月17日開催の第8回定時株主総会

(金銭報酬)

年額100百万円以内

4名

2023年6月20日開催の第15回定時株主総会

(株式報酬)

当社が拠出する金員:48百万円以内(3事業年度※)

※1人当たりの株式報酬額は、一律年間3百万円相当

交付する株式:36,000株以内(3事業年度)

交付条件:固定型。原則として退任時に交付(海外居住者の場合は3年(中計期間)ごとに金銭を支給)

3名

 

(b)指名・報酬委員会の役割

 当社の取締役及び執行役員の報酬内容の妥当性や客観性・透明性を高めるために、取締役会の諮問機関として、3名以上の委員で構成され、委員長及び委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会を設置しています。

 指名・報酬委員会では、役員報酬については、役員報酬の基本方針や役員報酬制度の内容等につき審議し、取締役会に対し答申・提案を行います。

 また、社外からの客観的視点及び役員報酬制度に関する専門的知見を導入するため、外部の報酬コンサルタント(HRガバナンス・リーダーズ株式会社)を起用し、その支援を受け、外部データ、経済環境、業界動向及び経営状況等を考慮し、報酬制度の内容について検討することとします。

 

<指名・報酬委員会における主な検討事項>

 指名・報酬委員会は、1年間で4回以上実施することとしており、主として以下の内容について審議し、取締役会に対し答申・提案を行います。

 

ⅰ.取締役及びHeadquarters Management Committee(以下「HMC」という。)構成員の候補者の決定に関する事項

 -取締役の選任及び解任に関する方針の原案の決定

 -株主総会に付議する取締役の選解任議案の原案の決定

 -代表取締役社長CEO(代表権とCEO職)の選定・解職の原案の決定

 -HMC構成員の原案の審議

 -代表取締役社長CEOの後継者計画の審議

ⅱ.取締役及びHMC構成員の報酬の決定に関する事項

 -取締役及びHMC構成員の報酬基準の作成

 -取締役(監査等委員である取締役を除く。)の評価の実施

ⅲ.その他取締役会が必要と認めた事項

 

(※)Headquarters Management Committeeとは、代表取締役社長CEOの補佐機関として、当社グループの経営の基本方針及び重要な業務執行の決定を協議する会議体です。

 

f.報酬等の没収(クローバック・マルス)

 重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、または役員の在任期間中に会社と当該役員の委任契約等に反する重大な違反があったと取締役会が判断した場合、指名・報酬委員会は、取締役会からの諮問を受けて、賞与及び株式報酬を受ける権利の全部若しくは一部の没収、または支給済みの賞与及び株式報酬の全部若しくは一部の返還を求めるか否かについて審議し、その結果を取締役会に答申します。

 取締役会は、指名・報酬委員会の答申結果を踏まえて、賞与及び株式報酬を受ける権利の全部若しくは一部の没収、または支給済みの賞与及び株式報酬の全部若しくは一部の返還を当該役員に請求するか否かにつき決議するものとします。

 

g.情報開示等の方針

 役員報酬制度の内容については、各種法令等に基づき作成・開示することとなる有価証券報告書、株主総会参考書類、事業報告、コーポレートガバナンス報告書、統合報告書及びホームページ等を通じ、当社株主に対し迅速に開示します。

 また、株主や投資家と目的をもった建設的な対話を行い、当社の価値創造ストーリーに関する理解を深めていただくとともに、建設的な対話を通して受けた株主や投資家の意見を取締役会等で共有し、当社の経営に反映することで、当社の企業価値向上に努めます。

 社内取締役(監査等委員である取締役を除く。)については、原則として連結報酬等の総額が1億円以上である者に限ることなく、開示することとします。

 

 当事業年度末における「取締役等の個人別の報酬等の内容に係る決定方針」は次のとおりです。

 

 当事業年度末における報酬ポリシー

 パーソルグループの役員報酬の考え方(役員報酬ポリシー)

a.パーソルグループの価値創造ストーリー

(a)パーソルが目指す世界(グループビジョン)

 「はたらいて、笑おう。」これが、パーソルが実現したい世界であり、グループビジョンです。

 現在、労働市場では「組織」の時代から「個」の時代へのシフトが起こっており、人材サービス業界が担うべき役割や存在意義が改めて問われています。

 性別・年齢・国籍・あらゆる制約を越えてすべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現に向け、まずは、私たち一人一人が「はたらいて、笑おう。」を体現してまいります。

 

(b)パーソルグループの社会への約束

 「はたらく期間の長期化」、「テクノロジーによるはたらき方の変化」といった“はたらく”に関わる世界の変容の中で、人生100年時代における新しいはたらき方、雇用のあり方を提案し、あらゆる個人のワークエンゲージメント向上に貢献することを通じて「はたらいて、笑おう。」を実現します。

 

(c)価値創造の源泉

 経営理念や行動指針を大切にし、はたらく個人に誠実に寄り添い続けてきた「人」と、これまでの事業活動を通じて獲得した顧客接点や社会的信用、スタッフや企業の豊富な人材・HR情報、そして健全な財務基盤がパーソルグループの価値創造の源泉です。

 

(d)事業活動

 上記②の「社会への約束」を実現するために、グループ重点戦略として「”個人”にフォーカスする」「テクノロジーを武器にする」「世界で価値を提供する」を掲げます。これらのグループ重点戦略やSBU(Strategic Business Unit)体制、事業戦略・コーポレート戦略により事業活動を加速させます。

 

(e)事業活動の結果

 グループビジョンの達成度合いを測る指標として「はたらいて、笑おう。」指標を設定します。「はたらいて、笑おう。」指標に基づく社会的価値の目標達成が、ひいては財務目標の達成につながると考えます。

 また、パーソルグループの活動の結果として、その達成に貢献するSDGsの項目を「4.質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「10.人や国の不平等をなくそう」の5項目に特定しました。今後、グループビジョン実現に向けた活動や継続的なステークホルダーとの対話を通じて取組みを具体化していきます。

 

b.役員報酬の基本方針

 当社及びSBU事業戦略の中核を担う当社子会社(以下「SBU中核会社」という。)の経営陣幹部・取締役の報酬(以下「役員報酬」という。)は、パーソルグループの価値創造ストーリーを実現するために、パーソルグループの短期的な会社業績だけでなく、中長期的な会社業績の向上に対する貢献を明確に反映する設計としています。従って、パーソルグループの役員報酬は、中長期的な持続的成長を実現するためのインセンティブとして位置付けており、その基本方針を以下3つの視点で具体化しています。

 

(a)パーソルグループの短期的・中長期的な会社業績及び企業価値と連動する

 - 短期的な業績だけでなく、中長期的な業績及び企業価値と連動した制度であること

(b)株主価値と連動する

 - 株主との利益意識の共有や株主重視の経営意識を高めるものであること

 - 報酬決定プロセスにおいて、客観性・透明性を確保すること

(c)競争力のある報酬水準に設定する

 - 国内の同規模・同業種の企業群の報酬水準と比して競争力ある水準とし、優秀な人材の確保に資する水準であること

 - 当社業績及び企業価値の向上に対して、当社役員がより強いインセンティブを感じられる水準であること

 

c.報酬水準

 役員報酬の水準は、上記役員報酬の基本方針に基づき適正妥当なものとなるよう決定しております。具体的には、外部専門機関のデータベース(HRガバナンス・リーダーズ株式会社の「指名・報酬ガバナンスサーベイ」)等を活用してベンチマーク企業群(20~30社を目安)を設定し、当該ベンチマーク企業群の水準を調査・分析のうえ、当社の経営環境を勘案し、決定いたします。2023年3月期の中期経営期間に向けた役員報酬を決定するに当たり参照したベンチマーク企業群は、時価総額や中期経営計画の目標値を基に、同業他社(人材サービス業)や同規模の主要企業から22社を選定しました。

 

d.報酬構成

 当社の業務執行取締役及び執行役員(以下「業務執行取締役等」という。)の報酬は、各業務執行取締役等の役割に応じた「基本報酬」、短期インセンティブ報酬としての「賞与」及び中長期インセンティブ報酬としての「株式報酬」で構成されます。各業務執行取締役等に対する賞与は基本報酬の30%、株式報酬は基本報酬の26%(それぞれ目標達成度が100%の場合)となるよう設定しています。なお、SBU中核会社の取締役についても、当社と同様の報酬構成とします。

 他方、取締役会長、監査等委員でない社外取締役及び監査等委員である取締役(以下「非業務執行取締役」という。)の報酬は、「基本報酬」及び中長期インセンティブ報酬としての「株式報酬」で構成されます。なお、非業務執行取締役に対する株式報酬は、中長期的な企業価値向上に対する貢献意識を高めつつ、株主の皆様との利益意識を共有することを目的としており、当該目的の達成と、非業務執行取締役による過度なリスクテイクを防止し、株主の視点から業務執行者を適切に監督する観点から、業績には連動させず、交付数固定の株式報酬として支給するものとします。

 

(a)報酬項目の概要

 -基本報酬

 業務執行取締役等については、その担当領域の多様さ・難易度、成果責任の大きさ、能力・実績・経験・期待値等に基づき役割(グレード)を定義したうえで、その役割の内容や責任に応じて定められた基本報酬を支給します。非業務執行取締役については、職責に応じて定められた基本報酬を支給します。これにより、より客観性・透明性の高い報酬決定が可能となります。なお、基本報酬は、月額固定報酬として毎月支給します。

 

 -賞与

 中期経営計画の達成に向けたマイルストーンとして単年度の目標を設定し、短期インセンティブ報酬として毎年7月に支給します。定量的には、本業の収益力を示す売上高、営業利益等及び非財務指標として当社が当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上において特に重視する従業員エンゲージメント指標、女性管理職比率の目標達成度に応じて評価を行います。なお、業績については絶対評価に加え、原則として国内外の競合他社との成長性の相対比較を行うことで、外部環境要因を除いた評価を報酬に反映させることとしています。この他、各業務執行取締役等の業績及び企業価値向上への取組み状況について、定性評価を行います。

 本報酬は、概ね0~200%の範囲内で変動します。

 

 

評価方法

評価ウェイト

財務指標

全社、SBU毎の①売上高、②営業利益の目標達成度及び競合他社との成長率比較で決定

80%

非財務指標

全社、SBU毎の①従業員エンゲージメント指標、②女性管理職比率の目標達成度で決定

10%

テーマ評価

業績と企業価値向上のために設定した課題の取組状況について、評価者との面談を通じて決定(業務執行取締役の評価は指名・報酬委員会で行うものとする)。

10%

(※1)全社及びSBU毎の評価ウェイトは、取締役及び執行役員の管掌領域に応じて決定します。

(※2)上記の他、特に貢献度が高かった場合、会社と当該役員の委任契約等に反する重大な違反があった場合には、加点・減点評価を行います。

 

 -株式報酬

 パーソルグループの中長期的な会社業績及び企業価値の向上に対するインセンティブ付与を目的とすると同時に、株主との利益意識の共有を一層促すことを目的に、原則として退任時に支給します(海外赴任となった場合は、その時点で支給をし、原則として海外赴任中は株価に連動した金銭報酬(仮想株式報酬)を、中期経営計画の対象期間の終了ごとに支給するものとします。)。また、退任時に交付される予定の潜在保有株式数を含め、当社は業務執行取締役等に対し、原則として基本報酬(年額)の1倍以上の当社株式を保有することを推奨します。

 業務執行取締役等の株式報酬は、そのうち70%をグレード及び当社の中期経営計画の目標達成度に応じて決まる業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)、残りの30%を株主価値との連動を目的とした、グレードに応じて決まる固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)としています。

 他方、非業務執行取締役の株式報酬は、上述のとおり、固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)のみとしています。

 

<業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)>

 2023年3月期に向けた中期経営計画の財務指標(連結売上高、連結営業利益、TSR及びROIC)や非財務指標の目標達成度等の評価に応じて決まる仕組みとしています。特に、非財務指標については、ESG指標を複数取り入れることで、価値創造ストーリーに基づく取組みを一層向上させる設計としています。

 本報酬は、0~200%の範囲内で変動します。

 

 

指標

目標値

評価ウェイト

財務指標

連結売上高

1兆円

30%

連結営業利益

450億円

30%

TSR

―(※)

20%

ROIC

10%以上

△10%

(目標未達時)

非財務指標

従業員エンゲージメント指標

女性管理職比率

テクノロジー投資比率

ESG格付

指標ごとに設定

20%

(※)比較対象企業とTOPIXを利用した相対評価のため、TSR自体の目標値は設定しません。

 

<固定型中長期インセンティブ報酬(Restricted Stock)>

 株主価値との連動を一層促すため、交付数固定の株式報酬として支給します。

(※)株式報酬は、信託型自社株報酬制度を通じて支給します。本制度は、対象者に対して、毎年、ユニット(ポイント)を付与し、退任時にユニット数(ポイント数)に相当する株式を交付するものです。自社株式の管理は、三菱UFJ信託銀行に委託しています。

 

(b)報酬構成の標準モデル

 -業務執行取締役等

 (各指標の目標が概ね100%達成の場合)

        0104010_004.png

 -非業務執行取締役

 ◆会長                   ◆会長以外の非業務執行取締役

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(※)取締役会長を除く非業務執行取締役に対する株式報酬は、1人当たり200万円相当を固定的に付与するものであり、各非業務執行取締役の役割に応じて基本報酬額が異なりうるため、実際の報酬構成は上記と異なることがあります。

 

e.報酬ガバナンス

(a)報酬決定のプロセス

 当社の役員報酬等の額及びその算定方法並びに個人別の報酬等の内容の決定方針については、取締役会の諮問機関である独立した指名・報酬委員会での十分な審議を経た上で、取締役会で決定します。なお、監査等委員である取締役の報酬等の額については、監査等委員の協議により決定します。役員報酬等は、株主総会において決議された報酬等の上限額以内で支給するものとします。

 

 

株主総会の

決議年月日

内容

当該株主総会の

決議日における員数

監査等委員でない取締役の報酬等の額

2020年6月24日開催の第12回定時株主総会

(金銭報酬)

年額500百万円以内。うち社外取締役分は年額60百万円以内とし、使用人兼務取締役の使用人分は含まない

6名

(うち社外取締役3名)

2022年6月21日開催の第14回定時株主総会

(株式報酬)

対象者:監査等委員でない取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員

当社が拠出する金員:990百万円以内(3事業年度※)

交付する株式:460,000株以内(3事業年度)

※取締役会長の年間株式報酬額は、20百万円以内

交付条件:業務執行取締役等は業績連動型70%、固定型30%。取締役会長は固定型。原則として退任時に交付

12名

(うち執行役員9名)

2020年6月24日開催の第12回定時株主総会

(株式報酬)

対象者:監査等委員でない社外取締役

当社が拠出する金員:33百万円以内(3事業年度※)

※1人当たりの株式報酬額は、一律年間2百万円相当

交付する株式:36,000株以内(3事業年度)

交付条件:固定型。原則として退任時に交付

3名

監査等委員である取締役の報酬等の額

2016年6月17日開催の第8回定時株主総会

(金銭報酬)

年額100百万円以内

4名

2020年6月24日開催の第12回定時株主総会

(株式報酬)

当社が拠出する金員:33百万円以内(3事業年度※)

※1人当たりの株式報酬額は、一律年間2百万円相当

交付する株式:36,000株以内(3事業年度)

交付条件:固定型。原則として退任時に交付

3名

 

(b)指名・報酬委員会の役割

 当社の取締役及び執行役員の報酬内容の妥当性や客観性・透明性を高めるために、取締役会の諮問機関として、3名以上の委員で構成され、委員長及び委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会を設置しています。

 指名・報酬委員会では、役員報酬については、役員報酬の基本方針や役員報酬制度の内容等につき審議し、取締役会に対し答申・提案を行います。

 また、社外からの客観的視点及び役員報酬制度に関する専門的知見を導入するため、外部の報酬コンサルタント(HRガバナンス・リーダーズ株式会社)を起用し、その支援を受け、外部データ、経済環境、業界動向及び経営状況等を考慮し、報酬制度の内容について検討することとします。

 

<指名・報酬委員会における主な検討事項>

 指名・報酬委員会は、1年間で4回以上実施することとしており、主として以下の内容について審議し、取締役会に対し答申・提案を行います。

 

ⅰ.取締役及びHeadquarters Management Committee(以下「HMC」という。)構成員の候補者の決定に関する事項

 -取締役の選任及び解任に関する方針の原案の決定

 -株主総会に付議する取締役の選解任議案の原案の決定

 -代表取締役社長CEO(代表権とCEO職)の選定・解職の原案の決定

 -HMC構成員の原案の審議

 -代表取締役社長CEOの後継者計画の審議

ⅱ.取締役及びHMC構成員の報酬の決定に関する事項

 -取締役及びHMC構成員の報酬基準の作成

 -取締役(監査等委員である取締役を除く。)の評価の実施

ⅲ.その他取締役会が必要と認めた事項

 

(※)Headquarters Management Committeeとは、代表取締役社長CEOの補佐機関として、当社グループの経営の基本方針及び重要な業務執行の決定を協議する会議体です。

 

f.報酬等の没収(クローバック・マルス)

 重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、または役員の在任期間中に会社と当該役員の委任契約等に反する重大な違反があったと取締役会が判断した場合、指名・報酬委員会は、取締役会からの諮問を受けて、賞与及び株式報酬を受ける権利の全部若しくは一部の没収、または支給済みの賞与及び株式報酬の全部若しくは一部の返還を求めるか否かについて審議し、その結果を取締役会に答申します。

 取締役会は、指名・報酬委員会の答申結果を踏まえて、賞与及び株式報酬を受ける権利の全部若しくは一部の没収、または支給済みの賞与及び株式報酬の全部若しくは一部の返還を当該役員に請求するか否かにつき決議するものとします。

 

g.情報開示等の方針

 役員報酬制度の内容については、各種法令等に基づき作成・開示することとなる有価証券報告書、株主総会参考書類、事業報告、コーポレートガバナンス報告書、統合報告書及びホームページ等を通じ、当社株主に対し迅速に開示します。

 また、株主や投資家と目的をもった建設的な対話を行い、当社の価値創造ストーリーに関する理解を深めていただくとともに、建設的な対話を通して受けた株主や投資家の意見を取締役会等で共有し、当社の経営に反映することで、当社の企業価値向上に努めます。

 社内取締役(監査等委員である取締役を除く。)については、原則として連結報酬等の総額が1億円以上である者に限ることなく、開示することとします。

②役員区分ごとの報酬額の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数

役員区分

報酬等の総額

(百万円)

報酬等の種類別の総額(百万円)

対象となる

役員の員数

(人)

基本報酬

賞与

(短期インセンティブ報酬)

株式報酬

業績連動型中長期インセンティブ報酬

固定型中長期インセンティブ報酬

監査等委員でない取締役

336

217

53

37

28

7

(うち社外取締役)

(43)

(36)

(-)

(-)

(6)

(4)

監査等委員である取締役

63

57

-

-

6

3

(うち社外取締役)

(25)

(21)

(-)

(-)

(4)

(2)

合 計

400

274

53

37

35

10

(うち社外取締役)

(68)

(58)

(-)

(-)

(10)

(6)

(注)1.上記には、当事業年度中に辞任により退任した監査等委員でない取締役1名を含めております。

   2.当事業年度に係る当社の監査等委員でない取締役(社外取締役を除く。)3名に支給する賞与の目標及び実績は次のとおりです。3名のうち、取締役会長については、2022年6月21日開催の第14回定時株主総会の終結時に、賞与(短期インセンティブ報酬)が対象外となったため、2022年4月から6月に対応する金額を記載しております(当事業年度の目標と実績に対して支給する2022年7月から2023年3月に対応する金額は含まれておりません。)。取締役会長を除く2名の財務指標については、連結売上高の目標は1兆円、実績は1兆608億円、連結営業利益の目標は379億円、実績は481億円となりました。非財務指標については、従業員エンゲージメント及び女性管理職比率に関する目標を個別に設定し、目標に対して従業員エンゲージメントは未達成、女性管理職比率は達成いたしました。また、業績と企業価値向上のために個別に課題を設定して取り組みました。以上の結果、当社の監査等委員でない取締役(社外取締役を除く。)のうち、取締役会長を除く2名に支給する賞与の支給係数は、標準支給率を100%とした場合、143~156%となりました。

   3.株式報酬のうち、業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)にかかる目標及び実績は次のとおりです。財務指標については、連結売上高の目標は1兆円、実績は1兆2,239億円、連結営業利益の目標は450億円、実績は530億円、ROICは目標10%以上、実績15.3%、TSRは比較対象企業とTOPIXを利用した相対評価のため目標はありませんが、相対評価を行った結果、最も高い評価となりました。非財務指標については、従業員エンゲージメント指標、女性管理職比率、テクノロジー投資比率、ESG格付に関する目標を個別に設定し、従業員エンゲージメント指標は目標を達成、女性管理職比率は目標を大きく達成、ESG格付けは目標を達成、テクノロジー投資比率は目標未達成となりました。以上の結果、当社の監査等委員でない取締役(社外取締役を除く。)に支給する業績連動型中長期インセンティブ報酬(Performance Share)は標準支給率100%とした場合、165%となりました。

   4.株式報酬は、当事業年度に計上した役員株式給付引当金の繰入額であります。なお、第5 経理の状況 1連結財務諸表等「注記事項(連結損益計算書関係)」※2及び2財務諸表等「注記事項(損益計算書関係)」※1に記載の「役員株式給付引当金繰入額」には、上記の取締役に対する株式報酬に加え、当社執行役員に対する株式報酬が含まれております。

   5.監査等委員でない取締役のうち、取締役会長の株式報酬の業績連動型中長期インセンティブ報酬は、2022年6月21日開催の第14回定時株主総会の終結時に対象外となったことから、2022年4月から6月に対応する金額を記載しております。

   6.当社では、取締役の個人別の報酬等の内容は、委員長及び委員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会による審議を経て、取締役会の決議により決定しております。なお、上述のとおり、2023年4月開催の取締役会において、2026年3月期に向けた中期経営計画を踏まえて、取締役の報酬等の決定方針を一部変更しましたが、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は、当該変更前の決定方針に基づき決定しております。指名・報酬委員会は、当該変更前の取締役の個人別の報酬等の内容の決定に関する方針と個人別の報酬等の内容の整合性を確認しつつ、各評価項目の評価結果の妥当性等を勘案したうえで算定式に当てはめ、当該算定式に従って算出される数値を確認するなど、取締役の個人別の報酬等の内容の決定過程の合理性その他の取締役の報酬等内容の決定に関する事項について詳細に審議を行った上で、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容を取締役会に答申しました。取締役会は、指名・報酬委員会の審議の過程と答申の内容を確認した上で、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容を決定したことから、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容は変更前の決定方針(役員報酬ポリシー)に沿うものであると判断しました。

 

(ご参考)監査等委員でない社内取締役の連結報酬等の総額等

 

氏名

報酬等の総額

(百万円)

役職

報酬等の種類別の総額(百万円)

基本報酬

賞与

(短期インセンティブ報酬)

株式報酬

業績連動型

中長期インセンティブ報酬

固定型

中長期インセンティブ報酬

水田 正道

73

取締役

会長

55

3

2

12

和田 孝雄

115

代表取締役

社長CEO

65

26

18

5

高橋 広敏

104

代表取締役

副社長

60

23

16

4

(注)1.株式報酬は、当事業年度に計上した役員株式給付引当金の繰入額であります。

   2.取締役会長の水田 正道氏の報酬構成は、2022年6月21日開催の第14回定時株主総会の終結時に変更となったことから、賞与(短期インセンティブ報酬)及び株式報酬のうち業績連動型中長期インセンティブ報酬は、2022年4月から6月に対応する金額を記載しております。

 

③当事業年度における取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況について

 当事業年度は指名・報酬委員会を計10回開催し、上記の役員報酬ポリシーに記載の指名・報酬委員会における主な検討事項に加え、2026年3月期に向けた中期経営計画の対象期間における役員報酬制度について、役員報酬水準の同業・同規模企業との比較等も踏まえ、審議しました。取締役会は、当事業年度は計13回開催し、そのうち4回において指名・報酬委員会の答申・提案を受けて、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額等の決議を行いました。

(5)【株式の保有状況】

①投資株式の区分の基準及び考え方

 当社は、関係会社株式を除く保有株式について、純投資目的である投資株式とそれ以外の目的である投資株式に区分しております。純投資目的である投資株式とは、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的に保有する株式を指します。

 当社グループは、保有目的が純投資目的である投資株式を保有しません。また、純投資目的以外の目的である投資株式については、株価変動によるリスク回避及び資本効率の向上の観点から、投資先との事業上・金融取引上の関係や当社との協業、事業機会の創出に必要がある場合を除き保有しません。

 

②株式の保有状況

a.提出会社

(a)会社名

 パーソルホールディングス㈱

 

(b)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式

ⅰ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容

 当社はグループの保有方針に従って純投資目的以外の目的である投資株式を保有しております。当社グループの保有方針については、上述をご参照ください。

 当社は保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の検証にあたっては、毎年、保有株式ごとに保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか、及び中長期的な関係維持、取引拡大、シナジー創出等の保有目的に沿っているかを基に精査しております。

 2022年度においては、この精査の結果、すべての保有株式について保有の妥当性があることを確認しております。なお、今後の状況変化に応じて、保有の妥当性が認められないと考える場合には縮減するなど見直していきます。

 

ⅱ.銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額

 

銘柄数

(銘柄)

貸借対照表計上額の

合計額(百万円)

非上場株式

2

0

非上場株式以外の株式

2

399

 

(当事業年度において株式数が増加した銘柄)

 該当事項はありません。

 

(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

 該当事項はありません。

 

ⅲ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報

 特定投資株式

銘柄

当事業年度

前事業年度

保有目的、業務提携等の概要、

定量的な保有効果

及び株式数が増加した理由

当社の株式の

保有の有無

株式数(株)

株式数(株)

貸借対照表計上額

(百万円)

貸借対照表計上額

(百万円)

ランサーズ㈱

748,800

748,800

同社株式は、人材派遣事業及び人材紹介事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

229

196

住友不動産㈱

57,000

57,000

同社株式は、人材紹介事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

169

193

(注)定量的な保有効果については記載が困難であるため記載しておりません。保有の合理性はa.で記載の方法により検証しております。

 

 みなし保有株式

 該当事項はありません。

 

(c)保有目的が純投資目的である投資株式

 該当事項はありません。

 

(d)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの

 該当事項はありません。

 

(e)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの

 該当事項はありません。

 

 

b.最大保有会社

(a)会社名

 パーソルテンプスタッフ㈱

 

(b)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式

ⅰ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容

 当社はグループの保有方針に従って純投資目的以外の目的である投資株式を保有しております。当社グループの保有方針については、上述をご参照ください。

 パーソルテンプスタッフ㈱は保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の検証にあたっては、毎年、保有株式ごとに保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか、及び中長期的な関係維持、取引拡大、シナジー創出等の保有目的に沿っているかを基に精査しております。

 2022年度においては、この精査の結果、すべての保有株式について保有の妥当性があることを確認しております。なお、今後の状況変化に応じて、保有の妥当性が認められないと考える場合には縮減するなど見直していきます。

 

ⅱ.銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額

 

銘柄数

(銘柄)

貸借対照表計上額の

合計額(百万円)

非上場株式

1

30

非上場株式以外の株式

8

1,960

 

(当事業年度において株式数が増加した銘柄)

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の増加に係る取得

価額の合計額(百万円)

株式数の増加の理由

非上場株式

非上場株式以外の株式

1

保有していた非上場株式が新規上場したため

 

(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の減少に係る売却

価額の合計額(百万円)

非上場株式

1

非上場株式以外の株式

2

3

(注)非上場株式の減少は、ブリッジコンサルティンググループ㈱の新規上場に伴うものであります。

 

ⅲ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報

 特定投資株式

銘柄

当事業年度

前事業年度

保有目的、業務提携等の概要、

定量的な保有効果

及び株式数が増加した理由

当社の株式の

保有の有無

株式数(株)

株式数(株)

貸借対照表計上額

(百万円)

貸借対照表計上額

(百万円)

㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ

940,040

940,040

同社株式は、当該会社の関係会社である金融機関との円滑な取引の推進のため保有しています。

無(注)2

797

714

サイオステクノロジー㈱

1,500,000

1,500,000

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

567

634

㈱大塚商会

96,000

96,000

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

449

417

ブリッジコンサルティンググループ㈱

69,600

同社株式は、人材派遣事業における人材育成サービスに関する業務提携のため保有しております。

保有していた非上場株式の新規上場に伴い、当事業年度より特定 投資株式に該当しております。

121

㈱三井住友フィナンシャルグループ

2,700

2,700

同社株式は、当該会社の関係会社である金融機関との円滑な取引の推進のため保有しています。

無(注)3

14

10

㈱みずほフィナンシャルグループ

2,879

2,879

同社株式は、当該会社の関係会社である金融機関との円滑な取引の推進のため保有しています。

無(注)4

5

4

川崎重工業㈱

1,400

1,400

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

4

3

カメイ㈱

1,000

1,000

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しております。

無(注)5

1

1

㈱ジャックス

517

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しておりましたが、当事業年度にすべての株式を売却しております。

1

京成電鉄㈱

459

同社株式は、人材派遣事業等における円滑な取引の推進のため保有しておりましたが、当事業年度にすべての株式を売却しております。

1

(注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。

   2.㈱三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱三菱UFJ銀行及び三菱UFJモルガン・スタンレー証券㈱は当社株式を保有しております。

   3.㈱三井住友フィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱三井住友銀行は当社株式を保有しております。

   4.㈱みずほフィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社であるみずほ証券㈱は当社株式を保有しております。

   5.カメイ㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社親会社であるカメイ商事㈱は当社株式を保有しております。

   6.定量的な保有効果については記載が困難であるため記載しておりません。保有の合理性はa.で記載の方法により検証しております。

 

 みなし保有株式

 該当事項はありません。

 

(c)保有目的が純投資目的である投資株式

 該当事項はありません。

 

(d)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの

 該当事項はありません。

 

(e)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの

 該当事項はありません。

 

 

c.投資株式計上額が最大保有会社の次に大きい会社

(a)会社名

 パーソルベンチャーパートナーズ合同会社

 

(b)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式

ⅰ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容

 パーソルベンチャーパートナーズ合同会社ではコーポレートベンチャーキャピタルとしてスタートアップ企業への出資を通じた新たな事業機会の創出やベンチャー企業との協創による事業支援や組織拡大支援による雇用創造の目的で中長期的にパーソルグループの経営戦略上有効と考えられる非上場株式に対して投資することを方針としております。

 保有の合理性については、事業機会創出及び保有による便益とリスクの観点から保有意義を確認するとともに、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資するかという観点に照らして、随時、保有の適否の検証を行っております。

 2022年度においては、この精査の結果、すべての保有株式について保有の妥当性があることを確認しております。なお、今後の状況変化に応じて、保有の妥当性が認められないと考える場合には縮減するなど見直していきます。

 

ⅱ.銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額

 

銘柄数

(銘柄)

貸借対照表計上額の

合計額(百万円)

非上場株式

28

1,208

非上場株式以外の株式

 

 

(当事業年度において株式数が増加した銘柄)

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の増加に係る取得

価額の合計額(百万円)

株式数の増加の理由

非上場株式

7

556

転換社債の株式転換による増加、新株予約権の株式転換による増加、事業機会創出

非上場株式以外の株式

 

(当事業年度において株式数が減少した銘柄)

 

銘柄数

(銘柄)

株式数の減少に係る売却

価額の合計額(百万円)

非上場株式

6

221

非上場株式以外の株式

(注)非上場株式の減少のうち1銘柄は、会社清算によるもののため、売却価格はありません。

 

ⅲ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報

 特定投資株式

 該当事項はありません。

 

 みなし保有株式

 該当事項はありません。

 

(c)保有目的が純投資目的である投資株式

 該当事項はありません。

 

(d)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの

 該当事項はありません。

 

(e)当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの

 該当事項はありません。