文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、パーパスである「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」を目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、グループ企業価値の最大化のための経営目標として、2029年8月期の数値目標について売上高1兆1千億円、営業利益 400億円、ROE(自己資本当期純利益率)10.5%を目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、上記のパーパス及び経営指標の実現に向け、2024年10月に2025年8月期から2029年8月期までの5年間を計画期間とする「ビックカメラグループ中期経営計画~Vision 2029~」を策定・公表いたしました。
当中期経営計画のコンセプトは「個社の特長・強みを伸ばすグループ経営の実現」であります。その骨子は、お客様や従業員の声を起点に、グループ機能の活用・連携を推し進め、グループ店舗を起点とした顧客の囲い込みやグループアセット活用による買替需要を創出し、2029年8月期までにサーキュラーエコノミー型事業モデルの基盤を構築することであります。
こうした取り組みを通じて、店舗を事業の中核と据えながらも、様々な購買プロセスでお客様との接点を増やすとともに、社会の変化やお客様ニーズ、購買行動の変化に柔軟に対応し、より利便性の高いサービスを提供することで、環境問題やデジタルデバイドなどの社会課題にも取り組んでまいります。
また、当中期経営計画を策定するにあたり、当社を取り巻く外部環境認識についてまとめた「ビックカメラグループを取り巻く環境変化に対する認識」及び「基本方針に基づく中期経営計画の重点戦略」は、以下のとおりであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2025年8月期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されますが、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響等、海外景気の下振れが景気を下押しするリスクや、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
こうした環境下にあって当社グループにおいては、経営戦略として「顧客基盤の拡充と経営基盤の強化」を掲げ、その実現に向け、「信頼とワクワク感のあるビックカメラらしい店舗の確立によるリピート率の向上」、「グループアセットを活用した新たな顧客囲い込みの実現」、「成長領域への取組強化」及び「経営インフラの強靭化」等を主な施策として取り組んでまいります。
① 信頼とワクワク感のあるビックカメラらしい店舗の確立によるリピート率の向上
お客様を起点にした店舗運営の深化と品揃え強化を継続することにより、ビックカメラらしい強い店舗を確立いたします。更に、お客様の深層心理・視点に基づき、快適な買い物体験を提案するスキル・ノウハウを持ち合わせた販売員の育成や、お客様の潜在ニーズを捉えた、ワクワク感のある売り場の演出等を通じてリピート率の向上を図り、売上と利益の拡大を目指します。
② グループアセットを活用した新たな顧客囲い込みの実現
ポイントカード会員向けサービス体系化をはじめとする、グループでの店舗間連携を推進することにより、顧客囲い込みを実現いたします。また、従来から取り組んでいる、リユース事業、デジタル機器のサービスサポート事業及び訪問サポート等のアウトバウンドビジネスを一層強化することによって、顧客接点を増やし、人口減少等による市場規模の縮小が予想されるなかでも、新たな顧客層を取り込みつつ、シェアの維持・拡大を図ってまいります。
③ 成長領域への取組強化
品揃え強化、検索性の向上など集客力改善に向けた継続的な取組によるEC事業の持続的な成長軌道への復帰、グループ各社との連携をはじめとした成長戦略の策定と実践による法人事業の拡大等に徹底的に取り組むことで、両事業の成長・拡大を目指してまいります。
④ 経営インフラの強靭化
事業部門起点での予算策定と週次PDCAによる予算達成に向けた取組を深化するとともに、経営管理指標の見える化と、その全社的運用体制の確立により、経営管理体制の強化を図ります。また、IT ・物流システムをはじめ事業推進を支える経営インフラの構築と最適運用等に徹底的に取り組むことで、経営インフラの強靭化に努めてまいります。
店舗展開につきましては、当社において年1店舗程度、株式会社コジマにおいて年数店舗の新規出店に取り組むことにより、都市型と郊外型の補完関係を強化してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
持続可能な社会の実現に向けた当社グループの取り組み
当社グループは、「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」と定めた当社のパーパスを中核に据え、お客様をはじめとして、お取引先様、株主・投資家、地域社会、そして従業員を含めたすべてのステークホルダーの皆様に喜んでいただくことを追及し、新たな価値の創出に努めています。このパーパスをはじめとした企業理念に基づき、変化する生活様式や多様なニーズに寄り添いながら、ステークホルダーの皆様の期待を超えることが、私たちの事業活動の原点です。
これらの事業活動を通じ、持続可能な社会の実現に向けて、ステークホルダーの皆様と共に成長・発展を目指し、社会的責任を果たすことを最優先課題としています。
私たちは、その事業活動を支え、持続可能な社会を実現するための中心的な役割を担う資本が「人財」であると強く認識しています。人財こそが企業の成長を牽引し、社会的責任を果たすための原動力です。そのため、当社グループでは、従業員一人ひとりが自らの能力を最大限に発揮できる環境を整えることに注力しています。
そして、限りある地球環境や資源を有効に活用し、未来へつなぐ循環型社会の構築を推進するとともに、グループ全体で環境負荷の低減に取り組んでいます。
また、ステークホルダーの皆様との対話を通じて、持続可能な成長のための重点課題を特定し、これらの課題に対して本業を通じた解決に取り組むことで、社会に対する責任を果たしてまいります。
これらのサステナビリティの取り組みを通じて、中長期のリスクを軽減し機会を積極的に活用することが、事業活動のレジリエンス及び持続可能性を高め、お客様をはじめとしたすべてのステークホルダーの皆様に必要とされる存在として、当社グループの社会的・経済的価値の向上につながると考えています。
以降、(1)サステナビリティ共通、(2)気候変動、(3)人財について、それぞれ①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標及び目標の4項目を記載します。
(1)サステナビリティ共通
① ガバナンス
当社は、社会課題の解決に貢献し、社会と当社グループの持続的発展を目指すため、事業活動を通じたサステナビリティ活動の推進・管理を目的として、毎月1回開催する代表取締役社長を委員長としたサステナビリティ推進委員会をサステナビリティ推進委員会規程に基づき設置しています。本委員会は、代表取締役社長、サステナビリティ担当役員、執行役員全員及び常勤監査等委員にて構成され、取締役会の実効的な監督の下に設置されており、サステナビリティ経営を推進するための重要事項を審議し、その審議の内容を取締役会に対して報告しています。
また、サステナビリティ推進委員会のもと、各部署と連携しながら具体的な取り組みを推進しています。環境面では、気候変動への対応、社会面では、人的資本経営、健康経営、人権の尊重に重点を置いて活動しています。今後は環境、社会それぞれの分野に分科会を設置し、プラスチック削減や自然環境、生物多様性の保全に向けた施策の検討、及び更なる人財に関する取り組み強化に注力していきます。これにより、当社グループは持続可能な成長と社会的責任の両立を図り、ステークホルダーの皆様の信頼に応えるべく全社一丸となって取り組んでいます。
② 戦略
当社グループは社会課題解決と企業価値向上の両立を経営の根幹に据えて、サステナビリティの推進に積極的に取り組んでいます。事業と関係する社会課題や社会要請が多様化する中、特に重視すべき課題に集中して適切に対応するために、当社グループの事業領域と特に親和性の高い重点課題を特定し、課題解決に向けて取り組みを進めております。これらにより、本業を通じての社会課題及び重点課題を起点とした新たなビジネスモデルの創出に取組んでいます。
当社グループの事業を通じた社会課題の解決に資する戦略については、前述の「
③ リスク管理
当社グループは、コーポレートガバナンスに係る各種委員会の一つとして、リスク管理委員会を設置しています。グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、内部統制部門管掌役員を委員長として代表取締役社長の出席の下開催されるリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。リスク管理委員会は四半期に一度開催され、当社グループの事業活動におけるリスク管理を推進するプロセスとして、リスクの特定、評価、分類、対策・モニタリングを実施し、その管理状況は取締役会に報告されます。本リスク管理体制の中に、サステナビリティに関するリスクも含まれています。
また、特定したリスク・機会は、各社・各部門の業務に落とし込み、具体的な施策を検討・実行していきます。
サステナビリティ関連の管理体制におけるそれぞれの役割は以下のとおりです。
サステナビリティに関連する会議体とその役割 |
|
会議体又は部門 |
役割 |
取締役会 |
業務執行において承認された経営課題・サステナビリティ関連課題に関する取組みの進捗を監督する。 ・議長:代表取締役社長 ・開催頻度:毎月 |
執行役員会 |
経営課題・サステナビリティ関連課題に対する具体的な取組み施策を含む全社的な経営に係る施策について審議する。決議事項は取締役会へ報告される。 ・議長:代表取締役社長 ・開催頻度:毎月 |
サステナビリティ推進委員会 |
サステナビリティ関連課題の解決策を検討し、KPI・施策立案等を定め、推進する。審議項目は取締役会へ報告される。 ・委員長:代表取締役社長 ・構成員:執行役員全員及び常勤監査等委員 ・開催頻度:毎月 |
リスク管理委員会 |
経営にまつわる全てのリスクについて、進捗をモニタリングし、その結果は取締役会へ報告される。 ・委員長:内部統制部門管掌役員 ・開催頻度:四半期 |
サステナビリティ推進室 |
経営課題・全社的なサステナビリティ関連課題について対応する。 サステナビリティ推進委員会の事務局を担当する。 |
グループ内部統制統括部 |
各部門から報告されるリスクについて管理する(改善策、再発防止策の検討含む)。リスク管理委員会の事務局を担当する。 |
※ 上記の管理体制は、連結グループに属する全ての会社ではなく、提出会社と一部の連結子会社を含むものです。
④ 指標及び目標
当社グループは、持続可能な社会と企業の実現に向けて、サステナビリティに関する取り組みを中期経営計画の重点戦略と位置づけています。主に環境、社会の分野において具体的な指標及び目標を設定し、これらをグループ全体で推進することで、企業価値の向上と社会的責任の両立を目指しています。気候変動対策や人財戦略の推進等、多岐にわたるサステナビリティ課題に対して、持続的かつ実効性のある取り組みを行い、その進捗を定期的にモニタリングしています。
当社グループの事業を通じた社会課題の解決に資する活動目標については、後述する「
(2)気候変動
当社グループは、脱炭素社会構築に貢献することは企業の重要な役割のひとつであり、気候変動への対応は重要な経営課題のひとつと認識しています。当社は2021年12月に「気候関連財務情報タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しました。TCFDに基づく情報開示の拡充に取り組むとともに、気候関連リスク及び機会を分析・評価し、経営戦略に反映させることにより持続可能な事業を展開してまいります。
① ガバナンス
気候変動におけるガバナンスは、「
② 戦略
イ TCFD提言に基づいたシナリオ分析
当社グループは地球温暖化を主因とする自然災害の深刻化をはじめとした気候変動緩和に向けた取り組みを重要な経営課題として位置づけ、気候関連課題への対応の議論・監督を行っております。気候変動が当社グループの事業に及ぼす影響(リスク及び機会)を明らかにするため、シナリオ分析を実施いたしました。シナリオ分析の範囲は、当社グループすべての事業を対象に、短期・中期・長期の3つの期間で、(ⅰ)「IEA 2DS(2℃シナリオ)」(ⅱ)「IPCC RCP 8.5(4℃シナリオ)」の2つのシナリオをもとに分析、評価を行いました。
気候シナリオ分析の前提条件
対象事業 |
当社グループのすべての事業 |
期間 |
短期:2023年~2025年、中期:2026年~2030年、長期:2031年~2050年 |
参照したシナリオ |
(ⅰ) IEA 2DS(2℃シナリオ)、(ⅱ) IPCC RCP 8.5(4℃シナリオ) |
(ⅰ) IEA 2DS(2℃シナリオ)
国際エネルギー機関(IEA)の「Energy Technology Perspective」で示されている、2100年までの世界平均気温の上昇が少なくとも50%の確率で2℃に抑えられるシナリオである「2℃シナリオ(2DS)」を用いて、低炭素社会への移行リスクを分析しました。本シナリオでは、エネルギー部門のCO2排出量が2060年に現状の70%削減となり、2100年にはカーボンニュートラルになる他、2060年の1次エネルギー消費における化石燃料への依存度は、35%に下がります。また多くの石炭火力が耐用年数を迎える前に閉鎖され、残った石炭火力はCCSを実施する設備となります。本シナリオの予測を元に、低炭素社会への移行に伴うリスクと機会、及び当社への具体的な影響を分析しました。
(ⅱ) IPCC RCP 8.5(4℃シナリオ)
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「代表濃度経路(Representative Concentration Pathways)シナリオ」のうち、21世紀末の世界平均気温の上昇が最大で4.8℃になる、「RCP8.5」を用いて、気候変動による物理的な影響を分析しました。本シナリオは、世界が化石燃料依存型のまま気候変動に対する政策や対策が行われず温室効果ガスが大量に排出されるシナリオです。地域や季節により降水量の差が激しくなり、海水面は最大0.82m上昇します。また、極端な高温や大雨、干ばつ等が起こる可能性が高まります。本シナリオの予測を元に、気候変動による物理的な影響に焦点を当て、当社の事業及び財務に及ぼす可能性について分析しました。
ロ シナリオ分析結果
2つのシナリオで分析を行った結果、どちらのシナリオにおいても「移行リスク」である炭素税や排出量取引制度等が導入され、GHGの排出に対するコストが増加する他、排出量報告義務の強化や家電製品に対する省エネ基準の強化や消費者の気候変動意識の向上と購買行動の変化等の影響が生じることが明らかになりました。また、「物理的リスク」である大型台風や集中豪雨等、極端な気象事象が増加し、店舗や物流網の被害が増え、猛暑や平均気温の上昇等、当社の店舗運営と商品販売に影響を及ぼすことが分析の結果明らかになりました。
IEA 2DS(2℃シナリオ)においては、脱炭素や排出量取引制度の導入・強化によるコストの増加が見込まれる一方で、サステナビリティ経営への対応遅れによるブランド価値の低下の懸念が増大する他、省エネ家電のニーズの高まりによる売上げ増加が見込まれることが予想されます。サステナビリティ経営を重要課題とし企業価値の向上に努めるとともに、省エネ家電のニーズに対応していくことで消費者からの信頼を得ていくことは、非常に重要な取り組みであると認識しております。
IPCC RCP 8.5(4℃シナリオ)においては、炭素税や排出量取引制度の導入・強化によるコストの影響は微量なものの、気温上昇による自然災害の増加により店舗や物流拠点等の被害による損益、省エネ家電のニーズの高まりに対応できない場合の消費者からの信頼失墜が懸念されます。
予想されるリスク及び機会
リスク |
移行リスク (主に2℃シナリオ) |
技術 |
低CO2排出製品への転換遅れによる売上減少 |
政策・法規制 |
炭素税や排出量取引制度の導入・強化によるコストの増加 |
||
政策・法規制 |
家電製品に対して省エネルギー基準の強化による商品価格の上昇 |
||
市場 |
低炭素を求める消費者意識や行動の変化に対応できないことによる売上低下 |
||
評判 |
サステナビリティ経営への対応遅れによる企業ブランド価値の低下 |
||
物理リスク (主に4℃シナリオ) |
急性 |
大型台風等異常気象の増加による店舗の被害や休業 |
|
慢性 |
平均気温の上昇により、店舗、物流拠点、子会社の工場等の冷房コストの増加 |
||
機会 |
製品・サービス |
電力消費量が少ない家電製品に対する消費者ニーズの高まりによる売上増加 |
|
運用 |
CO2削減のために空調設備の運用改善や照明器具の高効率化による収益改善 |
③ リスク管理
気候変動におけるリスク管理は、「
④ 指標及び目標
当社グループは、気候変動に関するリスクや機会を管理する指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量を定め、削減目標を設定して取り組んでいます。
2030年までに、当社グループの事業活動から排出される温室効果ガス排出量(Scope1・2)について、当初の目標を引き上げ、2014年比で62%削減することを目指していきます。また、2050年までに温室効果ガス排出量をカーボンニュートラルとすることを目標に、引き続き取り組んでいきます。
温室効果ガス排出量実績
(単位:t-CO2) |
|
2014年8月期 |
2022年8月期 |
2023年8月期 |
2024年8月期 |
2014年対比 (削減率)※2 |
Scope1 |
|
|
|
|
△44.6% |
Scope2 |
|
|
|
|
△48.0% |
Scope3 ※1 |
|
|
|
|
△9.7% |
※1 Scope3の情報開示(カテゴリ1,2,3,4,5,6,7,11,12,13)
※2 Scope3の削減率は2022年対比
(3)人財
① ガバナンス
人財におけるガバナンスは、「
② 戦略
当社グループは、「人財」こそが企業価値を高める源であり、最も重要な資本と位置づけています。そのため、グループ全体で従業員の心身の健康を支え、熱意や活力を持って働ける環境を整える「健康経営」や、従業員一人ひとりの能力を最大限に伸ばす「人的資本経営」に注力しています。主要物販3社(株式会社ビックカメラ、株式会社コジマ、株式会社ソフマップ)のグループ会社では、それぞれの目標を掲げ、この健康経営や人的資本経営を推進しています。各社の取り組みの実効性は、グループ共通で実施する従業員アンケートやウェルネスサーベイを通じて毎年モニタリングし、互いに切磋琢磨しながら検証を進めています。
当社においては、「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」という企業理念のもと、人財戦略を推進しています。この企業理念は、将来社会環境がどれだけ大きく変化したとしても、ゆらぐことのない理念であり、この理念を企業活動の基礎としながら、絶えず変化する社会やお客様ニーズを小売業として発展するための創造の機会ととらえ、「簡素効率・変化対応」を私たちの価値観として、時代の変化に対応したサービスの創出に邁進しています。
この新たな価値創出の主体となるのが「人財」です。一人ひとりのお客様を大切に最高の満足と喜びを感じていただけるよう笑顔と真心を込めて接すること、そして、より豊かな生活を提案する、進化し続ける“こだわり”の専門店の集合体を追及することで、常にお客様にとっての新たな価値創出に挑み続け、社会と共に発展することを使命とした人財育成に取り組んでいます。
そのため、一人ひとりの従業員が最大限の能力を発揮できる環境づくりを推進します。多様な従業員の個と主体性を尊重し、すべての従業員が「働きがい」と「働きやすさ」を感じられる職場と企業風土を醸成し、個々の成長が企業成長の源泉となるための環境を整えます。
また、健康経営を重要な柱とし、従業員が心身ともに健やかに働ける環境を整備することにより、企業全体の生産性向上と持続可能な成長を支えています。従業員一人ひとりの健康を守り、安心して働ける職場を提供することで、企業としての競争力を高めると同時に、社会的責任を果たしていく考えです。
さらに、当社は「人権の尊重」を基本原則とし、すべての従業員や取引先をはじめとするステークホルダーの皆様の権利を保護し、公正で透明性のある企業活動を行うことに努めています。
これらの人財戦略を通じて、時代の変化や社会環境の進化に柔軟に対応し、当社グループ全体として社会と共に発展し続けることを目指していきます。
イ 人的資本経営
当社の人的資本経営は、「人を大切にし、人を成長の原動力とする」というスローガンのもと、従業員一人ひとりの能力を最大限に発揮させることを目指しています。これは、経営戦略で掲げる「顧客基盤の拡充」と「経営基盤の強化」を推進するためには、「人財」の育成が重要な課題であると認識しているためです。
当社が考える人財育成の基本は、内発的動機付け、つまり「ハートに火をつける活動」に重きを置くことです。従業員一人ひとりが最大限の能力を発揮するためには、企業理念にある"お客様喜ばせ業"としての使命感や志からくる熱意が不可欠であると考えています。この内面から湧き上がる熱意こそが主体性を生み出し、従業員が自ら提供価値を高めていく原動力となります。
当社では、この使命感や志からくる熱意を大切にし、従業員が主体的に行動することで、ビックカメラの事業を他に真似のできない唯一無二のものにすることを目指しています。このように、当社における人財育成の目的は、"お客様喜ばせ業"としての使命感を持ち、企業理念を体現する人財を育成することにあります。そのため、当社は「人財基本方針」を定め、この方針に基づいた取り組みを行っています。
また、従業員の「ハートに火をつけ」、求める人財を育成するためには、以下の3つの要素に基づいた社内環境の整備が不可欠です。これら3要素をすべて満たすことが、従業員が持続的に熱意を持ち続けられる環境を形成すると考えています。各要素に対して具体的な指標及び目標を設定し、社内環境の整備をこの指標及び目標の達成に向けた施策と位置づけ、実行していきます。
a. 人財基本方針
1.企業理念に共感し体現する人財を育てる 従業員の主体的活動は、企業理念を前提としたものとし、全ての判断基準は企業理念によるものとする 2.個の提供価値に着目した能力開発を行う 従業員の多様な能力に着目し、一人ひとりの専門性や強み、人間力の最大化を図る 3.OJT教育をベースとして、各現場において成長の機会提供を行う 教育研修ではなく日々の実体験によって学ぶことに主眼を置き、現場でのPDCAにて能力開発を促す 4.上司が従業員の主体性を尊び、「対話」をしながら伴走する 従業員自ら考え行動することを目的とし、上司は指示をするのではなく見守り支援する 5.ハートに火をつけることで自走する人財を育てる 自ら学びたいという意欲や熱意を持つための働きかけを行うことに重点を置く |
b. 社内環境整備方針
|
3要素 |
内容 |
方針 |
(1) |
従業員が仕事に誇りと情熱を持つ |
ハートに火がつく前提となる要素。『お客様喜ばせ業』として相手の幸せが自分の喜びとして捉え、自己の存在意義実感へ繋げる |
1:企業理念への共感 |
(2) |
従業員が働きがいを感じる |
従業員自ら考え行動したことがどう貢献できたかの実感や、その多様な能力に着目した能力開発を行うことで得られる成長実感によってハートに火がつくものと考える |
2:個人への権限委譲 |
3:マネジメントスタイルの変更 |
|||
4:多様な能力に着目した制度設計 |
|||
(3) |
従業員が働きやすい環境であることを実感できる |
ハートに火がついた状態が一過性でなく継続するための基盤を整えるもの 主に心身の充実や柔軟な働き方を可能にするための制度設計や風土づくりを行う |
5:お客様にとことん向き合うための基盤づくり |
※ 人的資本経営の具体的な取り組みは、「統合報告書2023」にて2023年8月期の取り組み状況を公表している他、2024年8月期の取り組みについては「統合報告書2024」(2025年春頃)に当社ホームページにて公表する予定です。https://www.biccamera.co.jp/ir/csr/csr_integrated_reporting.html
ロ 健康経営
当社グループは、従業員及び従業員のご家族の心身の健康がその基盤だと考え、従業員が個々の能力を発揮しながらいきいきと働き続けられる会社づくりを目指します。
※ 健康経営の方針ならびに戦略マップ、推進体制等については、物販主要3社のホームページを以下のURLからご参照ください。
㈱ビックカメラ https://www.biccamera.co.jp/csr/health.html
㈱ソフマップ https://www.sofmap.co.jp/about/healthmanagement
㈱コジマ https://kojima-saiyou.net/health/
ハ 人権尊重の取り組み
a. 方針
当社グループにおける事業活動の前提が、当社グループの事業に関わるすべての人の人権の尊重です。人権に関する国際規範や関係法令を遵守するとともに、その精神に従い、事業に関するすべての人の人権を尊重するため、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」にもとづき、「ビックカメラ人権方針」を定めています。本方針は、当社役員及び従業員に適用し、事業に関連する全てのビジネスパートナーに対しても理解と実践への協力を求めています。
本方針に伴う重要な課題は以下のとおりです。
重要課題 1.一切の差別を行わないこと 2.安全で健康的な労働環境の整備 3.公正な労働条件の確保 4.結社の自由 5.建設的な労使対話 6.児童労働・強制労働やその他の非人道的な扱いの禁止 7.プライバシーの保護 |
b. 人権デュー・デリジェンス
人権に対する負の影響を特定・評価し、これの防止及び軽減に継続的に取り組むべく、人権デュー・デリジェンスの仕組みを構築しています。特定された負の影響に対して、それぞれ現状実行している予防策の検証及びその結果をまとめ、更なる対策を講じる必要があるかを検討します。ここで整理された負の影響に対する予防策については、リスク管理委員会にて定期的に点検し、課題が浮き彫りになったものはサステナビリティ推進委員会にて審議の上、取締役会に報告する仕組みを整えています。
また、当社が事業活動を通じ様々なステークホルダーに対して価値を提供し、社会課題の解決と社会の持続的な成長に貢献するためにはビジネスパートナーの皆様の協力が不可欠であり、ともに取り組み、実現を目指す事項を「ビックカメラ調達ガイドライン」として定めています。
本ガイドラインが効果的に実行されるよう、すべての役員及び従業員に対し理解を深めるための機会提供を積極的に行います。また、ビジネスパートナーへの啓発活動を行うことで、本方針の浸透を図り、人権にかかわる問題を未然に防げるよう環境を整備します。
※ 調達ガイドラインについては、当社ホームページ内「サステナビリティ 調達ガイドライン」を以下のURLからご参照ください。
https://www.biccamera.co.jp/sustainability/humanrights/#procurement_guidelines
c. 救済措置
一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)が提供する「対話救済プラットフォーム」に正会員企業として加盟し、ステークホルダー全般にわたる幅広い人権侵害への苦情・通報を受け付け、対応することで、サプライチェーン全体での人権尊重の取り組みを強化しております
③ リスク管理
人財におけるリスク管理は、「
④ 指標及び目標
当社グループは、すべての従業員がその多様なバックグラウンドや個性を尊重され、最大限の能力を発揮できる職場づくりを目指し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)に注力しています。当社グループは、性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフスタイルにかかわらず、すべての人が公平な機会を得て活躍できる環境を提供することで、従業員一人ひとりの多様性を活かし、組織全体の成長と競争力の強化を図ってまいります。そのための指標は以下のとおりです。
[人財の多様性]
名称 |
目標 |
期限 |
㈱ビックカメラ |
① ② |
|
㈱コジマ |
① 女性管理職比率 15%以上 ② 男性の育児休業取得率 80%以上 ※2 |
2030年8月 |
㈱ソフマップ |
① 女性管理職比率 15%以上 ② 男性の育児休業取得率 100%以上 ※2 |
2030年8月 |
㈱ビックロジサービス |
① 採用した従業員に占める女性従業員の割合を10%にする ② 男女の平均勤続年数の差異を1年以内にする |
2027年3月 |
㈱ラネット |
① 男性の育休取得のための風土醸成及び取得促進 ② 仕事と育児の両立のサポート ③ 年次有給休暇の取得促進 ④ 平均残業時間13時間以下 ⑤ 育児休業取得率を女性100%、男性80%以上を目指す |
2025年8月 |
㈱じゃんぱら |
① 女性従業員の育児休業取得率の維持及び男性従業員の育児休業取得率の向上を目指し、復帰後も安定して就業出来る環境づくりを整備する ・女性の産前産後休業・育児休業取得率:100% ・男性の育児休業取得率:80% ② 女性社員の採用・定着の向上に向けた環境づくり |
2028年3月 |
㈱TDモバイル |
① 仕事と育児の両立のサポート ② 男性の育休取得のための風土醸成及び取得促進 ③ 全員が年次有給休暇12日以上の取得 ④ 平均残業時間15時間以下 |
2027年3月 |
日本BS放送㈱ |
結婚や出産を機に退職する女性の割合を0%にするよう奨励する |
2027年7月 |
※1 正社員のうち「管理職」を「労働基準法で定められている管理監督者および各店舗における店長職、副店長職」と定義し算出
※2 育児休業もしくは出生時育児休業を2023年9月~2024年8月に開始した従業員数を、同時期に子が生まれた従業員で割った値
※ 当社グループは、㈱ビックカメラ、㈱コジマ、㈱ソフマップにおいては統一の目標を定めています。また、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画をグループ各社にて各社の状況に合わせて定め、グループ全体の多様性の推進に努めています
また、当社の人的資本経営における指標は、3つの要素に基づく従業員エンゲージメントの数値で設定しています。この3要素すべてが向上した状態を、従業員の「ハートに火がついた状態」と定義しています。これらの要素を測定する手段として、当社グループが実施する従業員への各種アンケート結果を活用しています。
当社グループでは、このアンケートを通じて従業員エンゲージメントを定期的に測定し、共通の目標を掲げながら人財戦略に反映しています。具体的には、従業員満足度を測る社員向けの自己申告アンケート調査や、アルバイトも対象としたウェルネスサーベイを毎年実施し、グループ全体でその結果を共有しています。これらの数値を経年で追跡し、課題に対するアプローチを行うことで、従業員の「ハートに火がついた状態」を持続させてまいります。そしてその結果として、eNPS(ビックカメラ推奨度)の数値も向上すると考え、最終的な目標として位置付けています。
[2030年に向けた全体指標]
テーマ |
テーマ別指標 |
全体指標 |
目標 |
||||||
測定手段 |
数値 |
測定 手段 |
2024年 数値 (前年比) |
目標 数値 |
測定 手段 |
2024年 数値 (前年比) |
目標 数値 |
||
従業員 満足度調査 ※1 |
2024年 数値 (前年比) |
目標 数値 |
ウェルネスサーベイ |
ウェルネスサーベイ |
|||||
仕事への誇り・情熱を持つ |
|
(+1.8) |
|
※2 |
(-1) |
以上 |
推奨度 eNPS ※3 |
(+1) |
以上 |
仕事が好きか・向いていると思うか・存在意義を実感出来るか |
|||||||||
働きがいを感じる |
|
(+4.1) |
|
||||||
強みを生かしているか・成長実感があるか・公正な評価を受けているか |
|||||||||
働きやすい環境である事を実感できる |
|
(+1.9) |
|
||||||
人間関係は良好か・制度や設備に満足しているか |
※1:従業員満足度調査
上記3つの設問に対して「適している・どちらかといえば適している・どちらかといえば適していない・適していない」と4段階で回答。
DI値は「適している・どちらかと言えば適している」のポジティブ回答率(%)‐ネガティブ回答率(%)を算出したもの。数値が高い方が満足度が高い事になる。
※2:ワークエンゲージメント
測定尺度は、新職業性ストレス簡易調査票ワークエンゲージメント関連2問に独自質問3問を追加した5問で構成した質問紙により調査。回答結果をスコア化し、FiNCウェルネスサーベイ導入企業全回答者を母集団とする偏差値と、その全回答者平均を算出し、自社従業員結果においての偏差値50以上の従業員割合を指標としている。
5問の構成は以下である。
・仕事をしているとき、活力が湧いてくると感じることがある Yes・No
・仕事に熱意を持って取り組んでいる Yes・No
・仕事に没頭しているとき、幸せや喜びを感じることがある Yes・No
・仕事をしていると、活力がみなぎるように感じる そうだ・まぁそうだ・ややちがう・ちがう
・自分の仕事に誇りを感じる そうだ・まぁそうだ・ややちがう・ちがう
※3:eNPS
従業員の満足度指標となる質問をもとに回答結果をスコア化し、FiNCウェルネスサーベイ導入企業全回答者を母集団とする偏差値と、その全回答者平均を算出し、自社従業員結果においての偏差値50以上の従業員割合を指標としている。
設問は以下である。
・友人や知人にあなたの会社への入社を薦めたいと思う 非常にそう思う・そう思う・どちらでもない・そう思わない・まったく思わない
健康経営の指標及び目標については、物販主要3社のホームページを以下のURLからご参照ください。
㈱ビックカメラ https://www.biccamera.co.jp/csr/health.html
㈱ソフマップ https://www.sofmap.co.jp/about/healthmanagement
㈱コジマ https://kojima-saiyou.net/health/
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、内部統制部門管掌役員を委員長として代表取締役社長の出席の下開催されるリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)出店政策について
① 新規出店
当社グループは、集客力の高い主要ターミナル駅前及び幹線道路を中心として、採算性を重視した上で積極的な店舗展開を行っていく方針ですが、対象地域の商圏人口や将来性、乗降客数等に加え、物件そのものの規模、立地、競合条件や出店条件等を総合的に勘案の上、慎重に検討する必要があることから、諸条件を満たす物件が確保できず、出店計画に変更、延期等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
② 出店地域
2024年8月31日現在、当社グループは、当社が43店舗、株式会社コジマが139店舗、株式会社ソフマップが24店舗、合計206店舗を展開しておりますが、店舗は首都圏を中心に関東地方に出店が集中しております。そのため、当該地域において地震等の大災害やその他の不測の事態が発生し、店舗運営に支障が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
③ 賃借物件への依存
2024年8月31日現在、当社グループが展開する206店舗のうち189店舗がグループ外の賃貸人からの賃借物件となっております。これは資産の固定化を回避するとともに、機動的な出退店を可能にするためのものであります。しかしながら、賃借物件の場合には、賃貸人側の事由により対象物件の継続使用が困難となる場合に加え、賃貸人が破綻等の状態に陥った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
④ 固定資産の減損会計
店舗の収益性の低下や保有資産の市場価格が著しく下落したこと等に伴い減損処理が必要となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。その内容については「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2)季節的要因について
当社グループが販売している商品のうちの家庭電化商品の中には、冷暖房器具等のいわゆる季節商品があるため、冷夏や暖冬等の異常気象により季節商品の需要が著しく低下した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(3)競合について
当社グループでは、価格競争力のみならず、品揃えやサービス、また人材育成の強化により、他社との差別化に努めておりますが、同業他社との競争が更に激化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(4)法的規制について
① 業界関連の法的規制に係るもの
当社グループでは、「大規模小売店舗立地法」(大店立地法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)やそれに基づく「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」(大規模小売業告示)による規制、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)、「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)、「古物営業法」等をはじめ様々な規制を受ける事業を行っております。新たな法令の制定や規制の強化、規制当局による措置等が行われた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。また、法令遵守に努めておりますが、これらに違反する事由が生じ、事業活動が制限された場合、当社グループの社会的信用の低下を招き財政状態及び経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
② その他
消費税率の引上げを含む今後の税制改正や社会保障制度の見直し等の動向によっては、個人消費の冷え込みによる売上高の減少や制度変更への対応に伴う費用負担が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(5)個人情報保護の取り扱いについて
当社グループは、ポイントカードシステムの運用及びインターネット通販を行っていることに加え、各種伝票等の個人情報を保有しております。そのため当社グループでは、社内規程の整備・運用や、セキュリティシステムの構築と運用強化により、個人情報の保護管理に万全を期しており、当社、株式会社コジマ、株式会社ソフマップ、株式会社ラネット、株式会社TDモバイル、株式会社じゃんぱら及び豊島ケーブルネットワーク株式会社の7社において、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)による「プライバシーマーク」を取得しております。また、2016年1月から開始されたマイナンバー制度及び2022年4月に改正された「個人情報保護法」に対応して法律及びガイドライン等に適合すべく社内規程の整備、安全管理措置の実施等を行っております。しかしながら、不測の事態により万が一個人情報が漏洩するような事態となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(6)システムの運用・管理について
顧客情報等の保護及び情報システム、情報通信ネットワークの安全性及び信頼性を確保するため、セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティ及びサイバーセキュリティの強化に万全を期しておりますが、大規模な自然災害、サイバーテロ等が発生し、情報システム等の円滑な運用・管理に重大な影響を及ぼし、事業活動に支障をきたした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(7)自然災害・感染症等
台風、水害、地震等の自然災害や事故、新型コロナウイルス感染症のような感染症の拡大により、店舗設備等の復旧費用や店舗の臨時休業・営業時間短縮、商品配送への支障等が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
(8)業界特有の取引慣行について
当社グループで販売している商品については、各仕入先との契約により仕入実績等に対して仕入割戻を収受しているものがあります。今後仕入実績等の変動や、取引条件の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループといたしましては、各仕入先と良好な関係を築き、安定した仕入の量を確保し販売実績を残すため、新製品の垂直立ち上げ等、様々な販売施策を各仕入先の協力の下企画実践しております。
(9)商品仕入及び在庫管理について
当社グループの業績にとって、顧客ニーズに最適な商品を適切な数量と適正な価格で仕入れることができる体制を、常に整えておくことが重要ですが、取引先との関係変化、世界的な資源不足や部材不足等により商品の供給が不安定又は困難となった場合には、商品仕入に支障を及ぼし、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
また、異常気象や天候不順等により、当社グループの想定を上回る需要の変化があった場合には、計画通りに販売が進まず在庫が過剰となり、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しております。企業収益は、総じてみれば改善し、雇用情勢は改善の動きがみられ、個人消費は一部に足踏みが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられます。
当家電小売業界における売上は、ゲーム等が低調に推移いたしましたが、スマートフォン、理美容家電等が好調、調理家電等が堅調であったため、総じて堅調に推移いたしました。
こうした状況下にあって、「専門性と先進性で、より豊かな生活を提案する、進化し続けるこだわりの専門店の集合体」と定めた企業理念のもと、経営戦略として「ビックカメラらしい強い店舗を取り戻す」を掲げ、その実現に向け、「人を成長の原動力とする」を筆頭に、「強い店舗の再構築」、「収益構造の抜本的見直し」及び「中長期の成長戦略」を4大施策として取り組んでおります。
新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んでいた免税売上は、円安要因に加え、海外向け当社公式SNSでの発信や、現地インフルエンサーとの連携強化、航空会社とのクーポン配布施策拡大などの取り組み効果もあり、多様な国々からの集客が進んだ結果、当連結会計年度ではコロナ前を超え過去最高を記録しました。
店舗展開におきましては、グループ会社の株式会社コジマが、2023年11月23日に「コジマ×ビックカメラ 新さっぽろデュオ店」(北海道札幌市)を開店いたしました。また、当社と日本空港ビルデング株式会社との合弁会社のAir BIC株式会社が、臨時休業していた「Air BicCamera 那覇空港店」(沖縄県那覇市)を2024年4月1日より、「Air BicCamera 中部国際空港第1ターミナル1号店」(愛知県常滑市)を同年9月27日より営業再開しております。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 284億7百万円増加(前年同期比 6.3%増)し、4,782億48百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 116億12百万円増加(前年同期比 4.2%増)し、2,850億68百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 167億95百万円増加(前年同期比 9.5%増)し、1,931億79百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は 9,225億72百万円(前年同期比 13.1%増)、営業利益は 243億88百万円(前年同期比 71.6%増)、経常利益は 266億74百万円(前年同期比 61.0%増)、税金等調整前当期純利益は 232億49百万円(前年同期比 130.8%増)となりました。法人税等合計が 67億39百万円、非支配株主に帰属する当期純利益が 26億1百万円となったため、親会社株主に帰属する当期純利益は 139億8百万円(前年同期比 373.6%増)となり、ROE(自己資本当期純利益率)は 9.6%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(物品販売事業)
売上高、利益ともに、当社の連結子会社である株式会社TDM準備会社(2023年10月、株式会社TDモバイルに商号変更)が、株式会社TDモバイルが営む事業(一部店舗を除く。)を、同年10月1日付で吸収分割したこと及び前述の免税売上の伸長等により好調に推移いたしました。その結果、当セグメントの売上高は 9,097億48百万円(前年同期比 13.4%増)、経常利益は 244億90百万円(前年同期比 69.3%増)となりました。
(BSデジタル放送事業)
売上高は、配信事業等の放送外収入が増加した一方で、スポット収入が減少したことにより、低調に推移いたしましたが、広告宣伝費の効率性を強化したことにより、コストが減少いたしました。その結果、当セグメントの売上高は 113億57百万円(前年同期比 2.3%減)、経常利益は 20億73百万円(前年同期比5.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ 117億38百万円減少し、当連結会計年度末には 633億96百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は 419億94百万円(前年同期は 100億78百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額 39億23百万円があったものの、税金等調整前当期純利益 232億49百万円、減価償却費 107億37百万円、仕入債務の増加 97億86百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は 300億73百万円(前年同期は 111億18百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出 80億円、事業譲受による支出 160億61百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は 236億59百万円(前年同期は 135億80百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額 168億10百万円、配当金の支払額 32億48百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
セグメント別売上高
セグメントの名称及び品目 |
当連結会計年度 (自 2023年9月1日 至 2024年8月31日) |
||||
売上高 (百万円) |
構成比 (%) |
前年同期比増減率 (%) |
|||
|
音響映像商品 |
カメラ |
32,228 |
3.5 |
22.4 |
テレビ |
35,909 |
3.9 |
△4.1 |
||
レコーダー・ビデオカメラ |
9,920 |
1.0 |
6.1 |
||
オーディオ |
10,072 |
1.1 |
△5.0 |
||
その他 |
30,961 |
3.4 |
8.0 |
||
小計 |
119,093 |
12.9 |
6.0 |
||
家庭電化商品 |
冷蔵庫 |
38,068 |
4.1 |
△1.3 |
|
洗濯機 |
40,668 |
4.4 |
△3.2 |
||
調理家電 |
32,791 |
3.6 |
4.3 |
||
季節家電 |
54,575 |
5.9 |
△3.1 |
||
理美容家電 |
47,879 |
5.2 |
9.4 |
||
その他 |
43,827 |
4.7 |
△1.2 |
||
小計 |
257,811 |
27.9 |
0.5 |
||
情報通信機器 商品 |
パソコン本体 |
57,317 |
6.2 |
△5.7 |
|
パソコン周辺機器 |
26,481 |
2.9 |
△3.9 |
||
携帯電話 |
189,502 |
20.6 |
53.0 |
||
その他 |
53,832 |
5.8 |
17.1 |
||
小計 |
327,133 |
35.5 |
26.7 |
||
その他の商品 |
ゲーム |
41,576 |
4.5 |
△11.4 |
|
時計 |
14,754 |
1.6 |
19.5 |
||
中古パソコン等 |
31,322 |
3.4 |
6.2 |
||
スポーツ用品 |
10,810 |
1.2 |
0.8 |
||
玩具 |
16,854 |
1.8 |
13.5 |
||
メガネ・コンタクト |
5,013 |
0.6 |
6.2 |
||
酒類・飲食物 |
7,718 |
0.8 |
21.5 |
||
医薬品・日用雑貨 |
15,013 |
1.6 |
23.8 |
||
その他 |
62,592 |
6.8 |
65.4 |
||
小計 |
205,656 |
22.3 |
17.3 |
||
物品販売事業 |
909,694 |
98.6 |
13.4 |
||
BSデジタル放送事業 |
11,296 |
1.2 |
△2.1 |
||
その他の事業 |
1,581 |
0.2 |
△2.8 |
||
合計 |
922,572 |
100.0 |
13.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りがなされ、資産の評価、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りにつきましては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 284億7百万円増加(前年同期比 6.3%増)し、4,782億48百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少 37億38百万円があったものの、売掛金の増加 47億96百万円、商品及び製品の増加 42億21百万円、のれんの増加 43億46百万円、投資有価証券の増加 85億50百万円によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 116億12百万円増加(前年同期比 4.2%増)し、2,850億68百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加 100億95百万円によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 167億95百万円増加(前年同期比 9.5%増)し、1,931億79百万円となりました。主な要因は、剰余金の配当(純資産の減少)32億52百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上(純資産の増加)139億8百万円、その他有価証券評価差額金の増加(純資産の増加)45億66百万円によるものであります。
2) 経営成績
当連結会計年度における経営成績の概要については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。連結損益計算書の主要項目ごとの前連結会計年度との主な増減要因等は次のとおりであります。
(売上高・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は 9,225億72百万円(前年同期比 13.1%増)となりました。これは、主に、当社の連結子会社である株式会社TDM準備会社(2023年10月、株式会社TDモバイルに商号変更)が、株式会社TDモバイルが営む事業(一部店舗を除く。)を、同年10月1日付で吸収分割したこと及び免税売上が好調に推移したことによるものであります。また、売上総利益は 2,436億46百万円(前年同期比 11.8%増)となりました。これは主に、売上高の増加によるものであります。
(販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は 2,192億57百万円(前年同期比 7.7%増)となりました。これは、主に、売上高の増加に伴う変動費の増加や人件費増によるものであります。
その結果、営業利益は 243億88百万円(前年同期比 71.6%増)となりました。
また、営業外収益は受取手数料等の計上により 30億2百万円(前年同期比 7.3%増)、支払利息等の計上により営業外費用は7億16百万円(前年同期比 59.9%増)となりました。
以上の結果、経常利益は 266億74百万円(前年同期比 61.0%増)となりました。
(特別利益・特別損失・税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は事業譲渡益4億5百万円を計上したこと等により5億60百万円(前年同期比 42.4%増)、特別損失は減損損失 31億93百万円を計上したこと等により 39億85百万円(前年同期比 42.1%減)となりました。
その結果、税金等調整前当期純利益は 232億49百万円(前年同期比 130.8%増)となりました。
(法人税等合計・非支配株主に帰属する当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益・包括利益)
当連結会計年度の法人税等合計は 67億39百万円、非支配株主に帰属する当期純利益が 26億1百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は 139億8百万円(前年同期比 373.6%増)、包括利益は 210億16百万円(前年同期比 108.2%増)となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、「出店政策」「季節的要因」等を事業等のリスクとしております。詳細につきましては「第2事業の状況 3事業等のリスク」をご参照下さい。
3) キャッシュ・フローの状況
主な内容は「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
|
2022年8月期 |
2023年8月期 |
2024年8月期 |
|
自己資本比率 |
(%) |
28.8 |
30.5 |
31.8 |
時価ベースの自己資本比率 |
(%) |
42.7 |
41.2 |
59.6 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
(年) |
5.3 |
12.3 |
2.5 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
(倍) |
92.3 |
43.4 |
126.4 |
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金並びに店舗及びシステム開発等に係る設備投資によるものであります。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達によっております。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高、営業利益及びROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標として位置付けております。当連結会計年度における売上高は 9,225億72百万円(前年同期比 13.1%増)、営業利益は 243億88百万円(前年同期比 71.6%増)、ROE(自己資本当期純利益率)は 9.6%(前年同期比 7.4ポイント改善)となりました。引き続きこれらの指標について、改善されるように取り組んでまいります。
株式会社コジマとの資本業務提携契約
当社は、2012年5月11日開催の取締役会において、株式会社コジマとの間で資本業務提携を行い、同社の実施する第三者割当増資を引き受けることを決議し、同日付で同社との間で資本業務提携契約を締結いたしました。また、当該資本業務提携契約に基づき、当社は2012年6月26日に株式会社コジマの第三者割当増資を引受け、株式を取得し、同社を当社の連結子会社といたしました。
① 資本業務提携の目的
株式会社コジマの経営基盤の安定及び財務体質の強化を図ると共に、当社及び株式会社コジマの事業の強みを活かしつつ、仕入れ、物流及び店舗運営等の分野における業務提携を推進することにより、収益性の改善及び競争力の強化を進め、両社の更なる企業価値の向上を実現することを目的としております。
② 業務提携の内容
当社と株式会社コジマは、以下の事項に関して両社で共同して提携効果を実現してまいります。
a.商品仕入面での連携
b.物流・システム面での連携
c.店舗開発、店舗運営ノウハウ及び店舗マネジメント並びに販売促進の連携
d.什器・間接資材の共同購入
e.人材交流
該当事項はありません。