種類 |
発行数 |
内容 |
普通株式 |
2,295,600株 |
完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。なお、単元株式数は100株であります。 |
(注)1.本有価証券届出書による当社普通株式(以下「本新株式」といいます。)に係る募集は、2024年12月2日付の取締役会決議によります。
2.当社は、割当予定先であるAthos Asia Event Driven Master Fundとの間で、2024年12月2日付で株式引受契約(以下「本新株式引受契約」といいます。)を締結する予定です。
3.振替機関の名称及び住所
名称:株式会社証券保管振替機構
住所:東京都中央区日本橋兜町7番1号
区分 |
発行数 |
発行価額の総額(円) |
資本組入額の総額(円) |
株主割当 |
- |
- |
- |
その他の者に対する割当 |
2,295,600株 |
1,999,926,720 |
999,963,360 |
一般募集 |
- |
- |
- |
計(総発行株式) |
2,295,600株 |
1,999,926,720 |
999,963,360 |
(注)1.第三者割当の方法によります。
2.発行価額の総額は、会社法上の払込金額の総額であり、資本組入額の総額は、会社法上の増加する資本金の額の総額であります。また、増加する資本準備金の額の総額は、999,963,360円であります。
発行価格 (円) |
資本組入額 (円) |
申込株数単位 |
申込期間 |
申込証拠金 (円) |
払込期日 |
871.2 |
435.6 |
100株 |
2024年12月18日 |
- |
2024年12月18日 |
(注)1.第三者割当の方法により行うものとし、一般募集は行いません。
2.発行価格は、会社法上の払込金額であり、資本組入額は会社法上の増加する資本金の額であります。
3.申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、申込期間内に、当社とAthos Asia Event Driven Master Fundとの間で株式総数引受契約を締結し、株式総数引受契約の締結後、払込期日に下記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものといたします。
4.払込期日までにAthos Asia Event Driven Master Fundとの間で株式総数引受契約を締結しない場合は、本株式の発行は行われないこととなります。
店名 |
所在地 |
サンバイオ株式会社 経営管理部 |
東京都中央区明石町8番1号 |
店名 |
所在地 |
株式会社みずほ銀行 六本木支店 |
東京都港区六本木七丁目15番7号 |
該当事項はありません。
払込金額の総額(円) |
発行諸費用の概算額(円) |
差引手取概算額(円) |
1,999,926,720 |
98,996,000 |
1,900,930,720 |
(注)1.発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
2.発行諸費用の概算額の内訳は、弁護士費用(約9,000,000円)、本新株式発行にかかわるプレースメントエージェント(割当先候補の選定及び紹介・割当予定先との発行条件に関する交渉仲介・各種必要書類の作成支援等を務めるエージェント)であるキャンターフィッツジェラルド証券株式会社に対する費用(約88,996,000円)、第三者算定機関報酬費用、反社会的勢力調査費用、登記関連費用及びその他費用(約1,000,000円)です。
本資金調達で調達する差引手取概算額1,900百万円の具体的な資金使途及び支出予定時期につきましては、以下のとおりです。
調達した資金は、実際の支出までは当社銀行口座にて安定的な資金管理を図ります。
具体的な使途 |
金額(百万円) |
支出予定時期 |
① アクーゴⓇの承認事項一部変更承認取得 |
672 |
2025年4月~2025年6月 |
② アクーゴⓇの市販開始後の製造体制構築及び在庫確保 |
1,021 |
2025年7月~2025年10月 |
③ アクーゴⓇの市販開始後の普及体制構築 |
207 |
2025年4月~2025年10月 |
合計 |
1,900 |
|
① アクーゴⓇの承認事項一部変更承認取得
2024年7月31日付で、厚生労働省より「外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善」を効能・効果としたアクーゴⓇの日本における条件及び期限付き製造販売承認を取得いたしました。本製造販売承認には、承認条件として、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること、及び、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うこと等が必要とされているため、当社グループは、当該出荷に関する条件を達成するため、速やかに市販品製造を行い、2回程度の治験製品と本品との同等性/同質性を確認し、その結果を踏まえて薬価基準への収載及び承認事項一部変更承認申請を行っていく必要があります。1回目の市販品製造では同等性/同質性の確認がとれなかったため、製造回数を増やす必要があり、そのための費用に充当することを予定しています。
以上より、本調達資金のうち672百万円については、当該出荷を達成するための市販品製造にかかる費用として充当することを予定しています。
② アクーゴⓇの市販開始後の製造体制構築及び在庫確保
当社グループは、SB623を生きた細胞から加工・培養して製造し窒素凍結により保存します。医療機関へは凍結保存した状態で移送し、施術直前に融解・調製を行い患者様の脳に直接投与します。これまで、このSB623の外傷性脳損傷プログラムが、日本の早期承認制度(条件及び期限付き承認制度)下において、販売が開始されることを見込み、SB623を安定して製造・供給するための製造体制と品質管理体制の構築を進めるために、2019年の海外募集による新株式発行で調達した資金のうち7,100百万円は、この分野に全額投下してきました。また、2022年2月の新株予約権の第三者割当により調達した資金のうち6,600百万円、同年10月の新株予約権の第三者割当により調達した資金のうち5,688百万円も、この分野に優先的に投資しております。しかしながら、アクーゴⓇの製造に取り組む中で課題が生じ、その都度安定的な製造のための資金が必要となります。また、販売開始に向けた最終準備には、製品安定供給のための製造体制や品質管理体制の充実及び在庫の確保を確実に行うための費用に充当する追加資金が必要であります。
以上より、本調達資金のうち1,021百万円については、市販開始後の製造体制や品質管理体制の拡充のための費用として305百万円、在庫確保を図るための追加的な費用として716百万円をそれぞれ充当することを予定しています。
③ アクーゴⓇの市販開始後の普及体制構築
2024年7月31日付で、厚生労働省より「外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善」を効能・効果としたアクーゴⓇの日本における条件及び期限付き製造販売承認を取得いたしました。本製造販売承認には、承認条件として、製造販売後臨床試験及び使用成績調査の実施が求められています。また、アクーゴⓇの販売・普及活動を推進するために、販売先となる医療施設へのマーケティング活動のための外部業者への委託に加えて、販売後の情報提供や問い合わせ対応等のサポート体制の構築をはじめとする資金を確実に確保する必要があります。2022年2月の新株予約権の第三者割当により調達した資金のうち1,100百万円、同年10月の新株予約権の第三者割当により調達した資金のうち709百万円をこの分野に充当しておりますが、本製造販売承認に向けて、更に資金を確保する必要があります。
そのため、本調達資金のうち207百万円については、主に製造販売後臨床試験及び使用成績調査の実施費用として99百万円、アクーゴⓇの販売・普及活動のための費用として108百万円を、それぞれ充当することを予定しています。
(本第三者割当により資金調達をしようとする理由)
(1)募集の目的
当社グループは、2001年に創薬ベンチャーとして創業して以来、中枢神経系疾患の脳梗塞及び外傷性脳損傷を対象に当社独自の再生細胞薬(注1)SB623(注2)の開発を進めてきました。創薬ベンチャーが「事業化」に成功する鍵は、開発に踏み切る段階から「事業化」を見越した開発アプローチを選択していること、及び開発品の有効性と安全性を示すデータを獲得すること、つまりは、製品価値の確からしさを示すことです。
創業から一貫して開発を進めているSB623は、アンメット・メディカルニーズ(いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズ)領域にあり患者規模の大きい脳梗塞や外傷性脳損傷といった中枢神経領域をターゲットとしています。また、市販開始後、製品として採算性を見出せる他家移植アプローチ(注3)を採用し、この採算性を実現するための大量製造の技術も確立しています。さらに、製品化に際して中絶胎児由来等の倫理的に課題のあるものも使用していません。このように、当社グループではSB623の開発当初から「事業化」を見越して、他家移植アプローチ、製品化に際しての倫理的な配慮、患者規模が大きく競合がない薬の開発を選択し、「事業化」に向けた取り組みを進めてきました。
次に、SB623の有効性と安全性については、当社グループが最初に手掛けたSB623慢性期脳梗塞プログラムにおいて、2014年に米国にて運動機能障害を持つ慢性期脳梗塞の患者18人を対象にフェーズ1/2a臨床試験を終了し、この運動機能障害からの回復を示唆する有効性と安全性のデータを獲得しています。その後の慢性期脳梗塞に伴う運動機能障害を呈する患者163例を対象とした米国でのフェーズ2b臨床試験(以下、「STR-02試験」といいます。)においては、安全性に問題は認められなかったものの、SB623投与6カ月後にFugl-Meyer Motor Scale(FMMS)がベースラインから10ポイント以上改善した患者の割合(主要評価項目)において、SB623投与群がコントロール群と比較して統計学的な有意差を示さず、この主要評価項目を達成していません(当該解析結果の詳細については、当社が2019年1月29日付で公表した「再生細胞医薬品『SB623』慢性期脳梗塞を対象にした米国でのフェーズ2b臨床試験の解析結果の速報について」をご参照ください。)。
しかしながら、この結果に対して、当社グループは追加の詳細分析を行い、その中の詳細分析のひとつとして、2020年9月公表のSTR-02試験の追加解析では、SB623の有効性を示すデータとして、梗塞巣サイズが一定量未満の患者77名(当試験組み入れ患者全体の47%)を対象に、複合FMMSエンドポイント(注4)を用いてSB623の投与から6カ月後における有効性を評価したところ、偽手術群26名のうち19%の改善に対し、SB623投与群51名のうち49%において改善が見られ、統計学的に有意な結果が得られました。この分析結果を受けて、当社グループでは、今後、この臨床試験をやり直すことを公表しています。
並行して開発を進めていたSB623慢性期外傷性脳損傷プログラムでは、2018年11月に結果公表を行った日米でのフェーズ2臨床試験(被験者61名)にて、安全性に問題はなく、有効性においても、SB623の投与群は、コントロール群と比較して、統計学的に有意な運動機能の改善を認め主要評価項目を達成しています。このように、SB623は、慢性期外傷性脳損傷プログラムでは、2018年11月に結果公表を行った日米でのフェーズ2臨床試験において、有効性・安全性を示すデータを獲得しています。
当社グループは、これらの進捗に照らし、SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムにおいて、国内の再生医療等製品に対する条件及び期限付き承認制度(注5)を活用し、また、再生医療等製品として「先駆け審査指定制度(注6)」の対象品目の指定を受け、かかる制度のもとでの国内での製造販売承認の取得に取り組み、2024年7月31日付で、厚生労働省より、国内のSB623慢性期外傷性脳損傷プログラムは、「外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善」を効能・効果としたヒト体性幹細胞加工製品「アクーゴⓇ脳内移植用注」(一般名:バンデフィテムセル、以下、「アクーゴⓇ」といいます。)として、国内における条件及び期限付き製造販売承認(注7。以下「本製造販売承認」といいます。)を取得いたしました。本製造販売承認には、承認条件として、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること、及び、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うこと等が必要とされているため、当社グループは、当該出荷に関する条件を達成するため、直近で、1回目の市販品製造を行いました。この製造は不適合の結果となりましたが、現在は、2回目の製造に着手しております。今後速やかに、2回程度の治験製品と本品との同等性/同質性を確認し、その結果を踏まえて薬価基準への収載及び承認事項一部変更承認申請を行ってまいります。
一方で、この条件及び期限付き製造販売承認の取得により、SB623慢性期脳梗塞プログラムの有効性・安全性・品質の確からしさを、科学的データに基づいて示すことができましたので、SB623慢性期脳梗塞プログラム、ひいては、他のSB623の適応拡大の可能性を高めたものと当社は考えております。当社グループは、これを足掛かりに、SB623慢性期脳梗塞プログラム等の他分野への拡大や国外への進出を志向しております。
また、当社グループは2024年7月31日現在で3,081百万円の現金及び預金を保有しているものの、2025年1月期第2四半期累計期間の営業損失は1,571百万円となっており、上記で述べたSB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始を見据えた現段階において財務基盤を強化することが必要と考えております。
このような中で、当社は、今後の上市及び適応拡大の準備を図っていくにあたり、本資金調達を実施することとしました。
本資金調達により調達する資金については、①アクーゴⓇの承認事項一部変更承認取得、②アクーゴⓇの市販開始後の製造体制構築及び在庫確保、③アクーゴⓇの市販開始後の普及体制構築のための資金にそれぞれ充当することを予定していますが、①は今後の本承認取得に向けて必要なもの、②及び③は上市後の安定的な生産を維持し売上を確保するために必要なものと考えています。
以上の理由により、本資金調達を実施する必要性があると考えています。
(注)1.再生細胞薬とは、病気・事故等で失われた身体機能の自然な再生プロセスを誘引ないし促進させ、運動機能、感覚機能、認知機能を再生させる効能が期待される医薬品です。
2.SB623は神経機能を再生する作用を持つ治療薬であり、体の自然な再生プロセスを促進させ、失われた運動機能、感覚機能及び認知機能の再生をターゲットとしています。
3.再生医療は、大きくは自家(じか)移植と他家(たか)移植に分けられます。自家移植は、患者本人ごとに細胞を処理し、本人に戻す形態の治療法であり、細胞処理に手間と時間がかかるため、費用が高額化する等、実用化に当たっての課題が指摘されています。一方、他家移植は、健康な細胞提供者(ドナー)から採取した細胞を大量培養したものを患者に投与することから、多くの患者を治療でき、量産化によるコスト削減効果も期待されます。
4.FMMSとはFugl-Meyer Motor Scale(FMMS)の略称であり、Fugl-Meyer Assessment(FMA)と表記されることもあります。脳卒中後に片麻痺のある患者さんの身体機能の障害の程度を臨床的に評価するための指標で、臨床試験で広く活用されています。FMMSには、動き、上肢のサブスケール(スコア0~66)および下肢のサブスケール(スコア0~34)の測定項目が含まれます。複合FMMS(Composite FMMS)とは、FMMS全項目の合計スコアだけでなく、上肢のサブスケールおよび下肢のサブスケールも個別に評価するように、FMMSに修正を加えた評価方法のことです。患者によっては、麻痺の部位が全身に及ぶ方もいれば、上肢や下肢に限定されている方もいます。複合FMMSは、そのような麻痺部位の違いを考慮に入れ、改善の程度や臨床的意義を正確に解釈するための評価方法と考えます。
5.通常の医薬品を製造販売するためには、原則として、探索的臨床試験(少数の患者に投与し、医薬品の有効性・安全性を検討し、用法・用量等を設定するための試験)等の完了後に、検証的臨床試験(多数の患者に医薬品を投与し、設定した用法・用量等での医薬品の有効性・安全性を検証する試験)を経たうえで、製造販売の承認を得る必要がありますが、条件及び期限付き承認制度は、再生医療等製品について、臨床試験等で有効性が推定でき、安全性が確認されれば、製造販売後に有効性・安全性の再確認等のために必要な調査等を実施することの条件や期限を付して、再生医療等製品の製造販売を早期に承認する制度です。条件及び期限付き承認制度を活用することにより、製造販売承認の申請者は、一定の定めを遵守することを条件に、検証的臨床試験を経ることなく、特定の医療施設での再生医療等製品の投与を行なうことが可能となり、条件及び期限付き承認が認められた場合、当社は、通常の手続よりも早期に製品の製造販売を開始することが可能になります。
6.先駆け審査指定制度は、承認申請後の審査を短縮し、承認申請から承認までの期間を6か月にすることを目標にした制度であり、承認申請後は優先審査が行われることになります。
7.承認条件は以下のとおりです。
① 本品の製造実績が限られていることを踏まえ、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること。また、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うこと。承認事項一部変更承認申請が承認されるまでの間、本品の出荷を行わないこと。
② 緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手術手技に十分な知識・経験を持つ医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、本品が使用されるようにすること。
③ 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと。
④ 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中、本品の作用機序を反映する生物学的特性に関する情報を収集し、品質管理戦略の改良等の必要な措置を講じること。
(2)他の資金調達方法との比較及び本第三者割当を選択した理由
当社は、本新株式の発行(以下、「本第三者割当」といいます。)による資金調達(以下、「本資金調達」といいます。)を実施するにあたり、各種資金調達方法について慎重に比較検討を進め、その結果、本第三者割当による本新株式の発行が最適であるとの結論に至りました。以下は、本資金調達方法を選択した具体的な検討内容です。
上記(1)「募集の目的」のとおり、当社は、当社独自の再生細胞薬の開発を滞りなく進捗させ、かつ上市後の安定的な生産を維持し売上を確保するために十分な資金を確保する必要があります。当社としては、即時に調達可能な資金の規模を追求しつつ、資本増強も可能となる方法として、下記の比較検討により、本第三者割当による資金調達が最適であると判断しております。
(本第三者割当のメリット)
① 即時の資本及び資金調達
本新株式発行により、発行と同時に満額での資本増強及び資金調達が可能となります。
② 最大交付株式数の限定
本新株式の発行数は2,295,600株に固定されており、希薄化率が当初予定より増加することはありません。
③ 資本政策の柔軟性が確保されていること
本新株式引受契約には、当社の将来の資本政策を制限するロックアップ等の規定や合意はございません。
(本第三者割当のデメリット)
① 本新株式の発行により、即時の希薄化が生じます。
② 第三者割当方式という当社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新投資家から資金調達を募ることによるメリットは享受できません。
即時に資本調達を実現する他の方法としては、公募増資や株主割当が一般的ですが、株主割当については、割当先である既存株主の参加率が不明瞭であることから、十分な資金を確実に確保する方法として適当でないと判断いたしました。また、公募増資は、調達に要する時間やコストが第三者割当と比較して大きく、多数の投資家が同時に新株式を保有することによる需給の悪化により株価へ与える影響が大きいと考えられることから、現時点では合理的ではないと判断いたしました。さらに、新株予約権を用いた資金調達については、行使価額が修正されない新株予約権は、株価下落時には行使が進まず資金調達が困難となるため、資金調達の確実性は本資金調達の方法と比較して低いと考えられ、株価に連動して行使価額が修正される新株予約権は、発行条件及び行使条件は多様化しているものの、一般的には、株価推移に応じて調達金額が増減するという構造上、行使の完了まで調達金額が確定しがたいため、必要とする十分な資金を調達できるかどうかが不透明であり、現時点における当社の資金調達方法としては最適でないと判断いたしました。転換社債型新株予約権付社債は、発行時点では全額が負債として計上されるため、行使がなされない限り自己資本比率の向上に貢献しないことや、現時点において転換社債型新株予約権付社債を引き受けて頂ける投資家が見つかっていないことから、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。加えて、当社の財務状況を鑑みた場合、与信上金融機関からの借入れは困難な状況であります。
一方で、本新株式の発行については、既に一定額の投資意向を表明している割当予定先に対して第三者割当の方法により新株式を発行することにより、確実な資金及び資本調達が可能となります。
本新株式の発行によって希薄化が生じますが、本第三者割当により調達した資金により、当社独自の再生細胞薬の事業化に向けた開発を滞りなく進捗させ、かつ上市後の安定的な生産を維持し売上を確保することは、当社の企業価値向上及び株主の株式価値向上に大きく貢献するものと考えられ、希薄化の影響を考慮しても、既存株主にとってメリットの方が大きいものと考えています。
以上の結果、当社グループの事業の成長と株主価値の向上を図るため、最適な資金調達手段として本第三者割当を選択いたしました。
(3)前回資金調達の完了及び支出予定時期の変更
当社は、2022年10月28日付「第三者割当による行使価額修正条項付第34回新株予約権(行使指定・停止指定条項付)の発行に関するお知らせ」にて開示いたしましたとおり、①SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の製造体制の構築と在庫確保及び②SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の普及体制構築と普及活動の推進費用に充当するため、第34回新株予約権による資金調達を実施いたしました。
第34回新株予約権の発行及びその行使により実際に調達された資金(発行時における発行価額の総額(47百万円)及び当該新株予約権の行使に際して払い込まれた金額(6,436百万円)の合計額から発行諸費用を控除した金額)は、差引手取額約6,396百万円となりました。なお、当該新株予約権については、発行した90,000個全部につき行使が完了しておりますが、当該新株予約権の発行後、東証における当社普通株式の普通取引の終値が当初行使価額(991円)を下回って推移したため、上記の実際の資金調達総額は、発行決議日における想定調達額(差引手取概算額8,956百万円。全ての当該新株予約権が当初行使価額で行使されたと仮定して算出された金額)を下回ることとなりました。
かかる結果を受けて、第34回新株予約権による調達資金については、下記①及び②に充当する予定金額を減額しております。一方、下記①の活動が想定以上に時間を要す状況となったため、この影響を受けて、当社は2023年に、米国子会社のリストラクチャリングを実施しました。そのため、これらの状況を勘案し計画の見直しを図ったことにより、①及び②の支出予定時期を変更しております。
このため、第34回新株予約権による資金調達の支出予定時期について、以下のとおり変更いたします。また、第34回新株予約権により実際に調達した資金の具体的な使途ごとの内訳、支出予定時期及び2024年10月末日時点における充当状況については、以下の通りです。
(変更前)
具体的な使途 |
金額(百万円) |
支出予定時期 |
① SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の製造体制の構築と在庫確保 |
6,846 |
2022年11月~2024年11月 |
② SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の普及体制構築と普及活動の推進費用 |
2,110 |
2022年11月~2024年11月 |
合計 |
8,956 |
|
(変更後)
具体的な使途 |
金額(百万円) |
支出予定時期 |
① SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の製造体制の構築と在庫確保 |
5,688 (充当済金額:4,269) |
2022年11月~2025年4月 |
② SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の普及体制構築と普及活動の推進費用 |
709 (充当済金額:553) |
2022年11月~2025年3月 |
合計 |
6,396 (充当済金額:4,822) |
|
(注)1 変更箇所に下線を付しております。
2 上記金額のうち、資金使途①については、市販開始後の製品安定供給を見越した製造体制の構築に3,962百万円、品質管理体制の拡充を図るための費用として307百万円を充当しております。
3 資金使途②については、医療施設へのマーケティング活動のための費用及びシステム構築費用として79百万円、市販開始後調査の準備等の費用として474百万円を充当しております。
該当事項はありません。
a.割当予定先の概要
名称 |
Athos Asia Event Driven Master Fund |
|
所在地 |
PO Box309, Ugland House South Church Street, George Town, Grand Cayman KY1-1104, Cayman Islands |
|
出資額 |
開示の同意が得られていないため、記載していません。 |
|
国内の主たる事務所の責任者の氏名及び連絡先 |
該当事項なし |
|
組成目的 |
投資 |
|
主たる出資者及びその出資比率 |
開示の同意が得られていないため、記載していません。 |
|
業務執行組合員又はこれに類する者 |
名称 |
Athos Capital Limited |
所在地 |
8TH FLOOR 8 QUEENS ROAD CENTRAL HONG KONG, HONG KONG |
|
代表者の役職及び氏名 |
Friedrich Schulte-Hillen, Director |
|
資本金総額 |
1,507億円(10億米国ドル) |
|
事業内容 |
ファンドの運用 |
|
主たる出資者及びその出資比率 |
開示の同意が得られていないため、記載していません。 |
(注)1 非公開のファンドである割当予定先に関する一部の情報については、割当予定先の業務執行組合員のCOOであるHitesh Uttam氏に確認したものの、開示の同意が得られていないため、記載していません。また、割当予定先が開示の同意を行わない理由につきましては、資本構成や出資金の情報は極めて守秘性の高い情報であるためと聞いております。
2 割当予定先の業務執行組合員の資本金の額は便宜上、2024年11月29日現在の外国為替相場の仲値である1米ドル=150.74円(株式会社三菱UFJ銀行公示仲値)に換算の上、小数第1位を四捨五入しております。
b.当社と割当予定先との間の関係
出資関係 |
該当事項なし |
人事関係 |
該当事項なし |
資金関係 |
該当事項なし |
技術又は取引等の関係 |
該当事項なし |
c.割当予定先の選定理由
当社は本資金調達において、複数の投資家候補の中から割当予定先を選定するに当たり、当社の経営方針・経営戦略、資金需要、資金調達の時期及び当社の状況を理解していただける割当予定先であるかどうかを重視し、早期に割当予定先を選定すべく模索を続けてまいりました。
割当予定先を選定に関する経緯及び理由については以下のとおりです。
当社は、従前よりキャンターフィッツジェラルド証券株式会社(以下、「キャンターフィッツジェラルド証券」といいます。)と、当社の事業の状況をふまえた資金調達手法に関する議論を行ってまいりました。その後、当社の事業及び財務の状況の変化に合わせて、キャンターフィッツジェラルド証券より、2024年10月下旬に、キャンターフィッツジェラルド証券が斡旋を行ったAthos Asia Event Driven Master Fundを割当予定先とする本新株式発行による本第三者割当による具体的な資金調達の提案がありました。
本新株式の割当予定先であるAthos Asia Event Driven Master Fundについては、同社の運用を行っているAthos Capital Limitedをキャンターフィッツジェラルド証券及びCantor Fitzgerald & Co.から2024年10月下旬に紹介を受け、2024年11月中旬に、当社の代表取締役がAthos Capital Limitedの運用担当者に対してヒアリングを行ったところ、当社の研究開発実績及び今後の事業成長可能性等を高く評価しており、また、Athos Capital Limitedが米国・カナダ・欧州の年金や大学基金、米国の年金や大学基金を預かるファンドオブファンズ、本邦金融機関等を主な資金源としており、ファンダメンタルズ分析と市場分析の両輪を基礎に、高いリスク許容力を有し、欧米や日本を含むアジアの主要市場に投資を行っており、バイオヘルスケア企業への多数の投資実績を持ち、経営には一切関与しない友好的な純投資家である旨を確認できたことから、Athos Capital Limitedが運用を行っているAthos Asia Event Driven Master Fundが本新株式の割当予定先として適切であると判断いたしました。
d.割り当てようとする株式の数
本新株式の総数は2,295,600株です。
e.株券等の保有方針
本新株式について、当社とAthos Asia Event Driven Master Fundの間で、継続保有及び預託に関する取り決めはありません。なお、Athos Asia Event Driven Master Fundによる本新株式の保有方針は純投資であり、株式の全部又は一部を売却する場合には、可能な限り市場動向に配慮しながら売却する意向である旨を確認しております。また、Athos Asia Event Driven Master Fundから、Athos Asia Event Driven Master Fundが払込期日から2年以内に本第三者割当により割り当てられる当社株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対して書面により報告すること、当社が当該報告内容を東証に報告すること及び当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。
f.払込みに要する資金等の状況
本新株式の割当予定先であるAthos Asia Event Driven Master Fundについて、当社は、同社の保有資産の裏付けとなるプライム・ブローカーの2024年11月7日現在の証券口座資産残高を示す資料を受領しており、同社に割り当てられる本新株式の発行に係る払込みのために十分な財産である現金化可能な資産投資余力を有していることを確認しております。したがって、本第三者割当により割り当てられる本新株式に係る払込みに要する資金の確保状況について問題はないものと判断しております。
g.割当予定先の実態
当社は、割当予定先の役員及びその業務執行組合員が、暴力団、暴力団員又はこれに準ずる者(以下、「暴力団等」といいます。)である事実、暴力団等が割当予定先の経営に関与している事実、割当予定先が資金提供その他の行為を行うことを通じて暴力団等の維持、運営に協力若しくは関与している事実及び意図して暴力団等と交流を持っている事実を有していないことを第三者機関である株式会社セキュリティー&リサーチ(住所:東京都港区赤坂二丁目16番6号 代表取締役:羽田寿次)から受領した報告書にて確認しております。当該報告書においては、調査方法から調査結果に至るまでの過程についても記載してあり、当社は、当該報告書が信頼に足るものと判断しております。また、当社は、割当予定先との間で締結する本新株式引受契約において、割当予定先から、反社会的勢力ではなく、又は反社会的勢力と何らかの関係を有していない旨の表明を受ける予定です。なお、当社は、当該報告・結果内容は妥当であり、割当予定先及びその関係者が反社会的勢力とは一切関係を有していないと判断し、その旨の確認書を東証に提出しております。
該当事項はありません。
(1)払込金額の算定根拠及びその具体的内容
払込金額につきましては、当社の事業環境、当社株式の株価動向、株式市場動向、本新株式発行により発行される株式数等を勘案しつつ、当社株式のボラティリティと割当予定先のリスク許容度等に鑑み、割当予定先と協議を行った結果、時価より10%ディスカウントした価額での発行が適切であるとの結論に至り、本新株式の発行に係る取締役会決議日の直前取引日である2024年11月29日の東証における当社普通株式の普通取引の終値(以下「東証終値」といいます。)である968円の90%の金額である871.2円といたしました。
当該払込金額871.2円につきましては、直近1か月間(2024年10月30日から2024年11月29日まで)の東証終値の単純平均値である1,005.82円(小数点第二位未満切上げ。単純平均値の計算について以下同じです。)に対して13.38%(小数点第二位未満四捨五入。ディスカウント率の計算について以下同じです。)のディスカウント、直近3か月間(2024年8月30日から2024年11月29日まで)の東証終値の単純平均値である1,050.63円に対しては17.08%のディスカウント、直近6か月間(2024年5月30日から2024年11月29日まで)の東証終値の単純平均値である992.30円に対しては12.20%のディスカウントとなります。
また、当社監査役3名(うち社外監査役3名)全員から、本新株式の払込金額は、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に準拠したものであり、割当予定先に特に有利な金額には該当しない旨の意見を得ております。
(2)発行数量等及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠
本新株式発行により交付される株式数は2,295,600株(議決権数22,956個)であり、希薄化率(2024年10月31日現在の当社の発行済株式総数である68,631,602株(2024年7月31日現在の当社の総議決権数685,903個)を分母とし、小数第3位を四捨五入します。)は3.34%(議決権における割合は、総議決権数の3.35%)に相当し、一定の希薄化が生じます。しかしながら、当社としては、このような希薄化が生じるものの、本第三者割当により調達した資金を上記の資金使途に充当することにより当社の事業基盤を強化・拡大させ、当社の中長期的な企業価値及び株主価値の向上を図ることができ、本第三者割当はそれに伴う希薄化を考慮しても既存株主の皆様にも十分な利益をもたらすことができると考えていることから、発行数量等及び株式の希薄化の規模は、合理的であると判断いたしました。
該当事項はありません。
氏名又は名称 |
住所 |
所有株式数 (株) |
総議決権数に対する所有議決権数の割合 (%) |
割当後の所有株式数 (株) |
割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%) |
川西 徹 |
東京都文京区 |
12,221,186 |
17.81 |
12,221,186 |
17.24 |
森 敬太 |
東京都港区 |
5,997,284 |
8.73 |
5,997,284 |
8.46 |
Athos Asia Event Driven Master Fund |
PO Box309, Ugland House South Church Street, George Town, Grand Cayman KY1-1104, Cayman Islands |
― |
― |
2,295,600 |
3.24 |
今村 均 |
千葉県東金市 |
525,700 |
0.76 |
525,700 |
0.74 |
J.P.Morgan Securities plc (常任代理人 JPモルガン証券株式会社) |
25 Bank Street Canary Wharf London UK (東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 東京ビルディング) |
424,691 |
0.61 |
424,691 |
0.60 |
大高 功 |
静岡県静岡市葵区 |
416,800 |
0.60 |
416,800 |
0.59 |
楽天証券株式会社 |
東京都港区南青山二丁目6番21号 |
364,700 |
0.53 |
364,700 |
0.51 |
野村證券株式会社 |
東京都中央区日本橋一丁目13番1号 |
353,257 |
0.51 |
353,257 |
0.50 |
株式会社SBI証券 |
東京都港区六本木1丁目6番1号 |
342,770 |
0.49 |
342,770 |
0.48 |
CHARLES SCHWAB FBO CUSTOMER (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) |
101 MONTGOMERY STREET, SAN FRANCISCO CA, 94104 USA (東京都新宿区新宿6丁目27番30号) |
283,577 |
0.41 |
283,577 |
0.40 |
計 |
― |
20,929,965 |
30.51 |
23,225,565 |
32.76 |
(注)1.「所有株式数」及び「総議決権数に対する所有議決権数の割合」につきましては、2024年7月31日現在の株主名簿に基づき記載しております。
2.「総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、小数点以下第3位を四捨五入しております。
3.「割当後の所有株式数」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2024年7月31日現在の所有株式数及び総議決権数に、本第三者割当による本新株式数及び当該株式数に係る議決権の数を加えた数で除して算出しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類を参照してください。
事業年度 第11期(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日) 2024年4月24日関東財務局長に提出
事業年度 第12期中(自 2024年2月1日 至 2024年7月31日) 2024年9月17日関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2024年12月2日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書を2024年4月25日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2024年12月2日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定に基づく臨時報告書を2024年6月13日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2024年12月2日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定に基づく臨時報告書を2024年9月17日に関東財務局長に提出
上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書及び半期報告書(以下「有価証券報告書等」といいます。)に記載された「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書等の提出日以後本有価証券届出書提出日(2024年12月2日)までの間において、以下のとおり、変更及び追加すべき事項が生じております。当該変更及び追加箇所については、下線で示しております。
なお、当該有価証券報告書等には将来に関する事項が記載されていますが、以下に記載した事項を除き、本有価証券届出書提出日(2024年12月2日)現在において変更の必要はなく、また新たに記載すべき将来に関する事項もないと判断しております。
(2)事業遂行上のリスク
④ 細胞治療薬SB623の出荷時期
当社グループは、2024年7月31日、厚生労働省より「外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善」を効能・効果として、当社開発品SB623の日本における条件及び期限付き製造販売承認を取得いたしました。本製造販売承認には、承認条件として、あらかじめ定めた計画に基づき、本品の品質に関する情報を速やかに収集するとともに、治験製品と本品との品質の同等性/同質性を評価し、結果を報告すること、及び、当該結果を踏まえ、必要な承認事項一部変更承認申請を行うこと等が必要とされており、当該承認事項一部変更承認申請が承認されるまでの間、本品の出荷を行うことができません。
当社開発品SB623の製造販売承認には、上記のとおり出荷に関する条件が付されており、当社開発品SB623の出荷を開始するためには、本品の品質に関する必要な情報の収集、品質の同等性/同質性の評価及びその報告、承認事項一部変更承認申請及びその承認というプロセスを経る必要があります。当社グループは、当該出荷に関する条件を達成するため、速やかに2回程度の市販品製造を行い、治験製品と本品との同等性/同質性を確認し、その結果を踏まえて薬価基準への収載及び承認事項一部変更承認申請を行うことを想定しておりましたが、2024年11月15日に明らかになった第1回目の製造の結果は不適合となりました。それに伴い、出荷が可能となる最速の時期については、当初想定の2026年1月期第1四半期(2025年2~4月)から1四半期遅れの2026年1月期第2四半期(2025年5~7月)を想定して前述の市販品の製造を進めることとなりました。承認事項一部変更承認を取得するために必要な期間は、市販品製造の結果や審査の進捗等に依存することから、正確に予測することは困難であり、出荷が可能となる時期はさらに遅れる可能性があります。
そのため、市販品製造を含む上記プロセスが当社の想定通りに進捗する確証はなく、その進捗状況又は結果次第では、当社が想定する時期に出荷を開始できない可能性、もしくは出荷が不可となる可能性もあります。
また、承認事項一部変更承認を取得し、出荷が可能となった場合には、その後、投与が実施される病院や投与対象となる患者の選定を実施する予定であり、本品の販売による売上が計上されるのはその後となる見込みです。しかしながら、選定については本品投与方法である定位脳手術が実現可能な医師の充足状況などの施設要件や適応となる患者の選定状況により影響を受ける可能性があります。そのため、病院及び患者の選定が進まず、本品の販売による売上計上の時期が遅れる可能性、もしくは本品の供給及び投与対象となる患者が想定通りに拡大せず、当社が想定する売上貢献を得られない可能性もあります。
したがって、上記のとおり承認事項一部変更承認の取得時期、出荷開始時期、売上計上時期のいずれかが遅延した場合には、当社の事業及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
サンバイオ株式会社 本店
(東京都中央区明石町8番1号)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
該当事項はありません。
該当事項はありません。