第一部【証券情報】

第1【募集要項】

1【新規発行社債(短期社債を除く。)】

銘柄

北陸電力株式会社 第371回社債(一般担保付)

記名・無記名の別

券面総額又は振替社債の総額(円)

5,000,000,000円

各社債の金額(円)

10万円

発行価額の総額(円)

5,000,000,000円

発行価格(円)

各社債の金額100円につき金100円

利率(%)

年1.08%

利払日

毎年6月及び12月の各20日

利息支払の方法

1.利息支払の方法及び期限

(1) 本社債の利息は、払込期日の翌日から償還期日までこれをつけ、2025年6月20日を第1回の利息支払期日としてその日までの分を支払い、その後毎年6月及び12月の各20日にその日までの前半か年分を支払う。

(2) 利息を支払うべき日が銀行休業日にあたるときは、その前銀行営業日にこれを繰り上げる。

(3) 半か年に満たない期間につき利息を計算するときは、その半か年の日割をもってこれを計算する。

(4) 償還期日後は利息をつけない。

2.利息の支払場所

  別記(注)10.「元利金の支払」記載のとおり。

償還期限

2029年12月20日

償還の方法

1.償還価額

各社債の金額100円につき金100円

2.償還の方法及び期限

(1) 本社債の元金は、2029年12月20日にその総額を償還する。

(2) 償還すべき日が銀行休業日にあたるときは、その前銀行営業日にこれを繰り上げる。

(3) 本社債の買入消却は、払込期日の翌日以降、別記「振替機関」欄記載の振替機関が別途定める場合を除き、いつでもこれを行うことができる。

3.償還元金の支払場所

  別記(注)10.「元利金の支払」記載のとおり。

募集の方法

一般募集

申込証拠金(円)

各社債の金額100円につき金100円とし、払込期日に払込金に振替充当する。申込証拠金には利息をつけない。

申込期間

2024年12月9日から2024年12月19日

申込取扱場所

別項引受金融商品取引業者の本店及び国内各支店

払込期日

2024年12月20日

振替機関

株式会社証券保管振替機構

東京都中央区日本橋兜町7番1号

担保

電気事業法附則第17項に基づく一般担保

財務上の特約(担保提供制限)

該当条項なし(本社債は一般担保付きであり、財務上の特約は付されていない。)

財務上の特約(その他の条項)

該当条項なし

 (注)1.信用格付業者から提供され、もしくは閲覧に供された信用格付

本社債について、当会社は株式会社格付投資情報センター(以下R&Iという。)からA+の信用格付を2024年12月6日付で取得している。

R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定どおりに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見である。R&Iは信用格付によって、個々の債務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何ら意見を表明するものではない。R&Iの信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来の事実の表明ではない。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、またはその他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項について、いかなる保証もしていない。

R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じているが、これらの情報の正確性等について独自に検証しているわけではない。R&Iは、必要と判断した場合には、信用格付を変更することがある。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信用格付を取り下げることがある。

利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付または保険金支払能力とのノッチ差を拡大することがある。

一般に投資にあたって信用格付に過度に依存することが金融システムの混乱を引き起こす要因となり得ることが知られている。

本社債の申込期間中に本社債に関してR&Iが公表する情報へのリンク先は、R&Iのホームページ

(https://www.r-i.co.jp/rating/index.html)の「格付アクション・コメント」及び同コーナー右下の

「一覧はこちら」をクリックして表示されるリポート検索画面に掲載されている。なお、システム障害等

何らかの事情により情報を入手することができない可能性がある。その場合の連絡先は以下のとおり。

R&I:電話番号03-6273-7471

2.社債、株式等の振替に関する法律の規定の適用

本社債は、その全部について社債、株式等の振替に関する法律(以下社債等振替法という。)第66条第2号の定めに従い社債等振替法の規定の適用を受けることとする旨を定めた社債であり、社債等振替法第67条第2項に定める場合を除き、社債券を発行することができない。

3.期限の利益喪失に関する特約

当会社は、次の各場合には本社債について期限の利益を失う。

(1) 当会社が別記「利息支払の方法」欄第1項第(1)号ないし第(3)号または別記「償還の方法」欄第2項第(1)号及び第(2)号の規定に違背したとき。

(2) 当会社が本(注)4.、本(注)5.、本(注)6.及び本(注)8.に定める規定に違背し、社債管理者の指定する1か月を下回らない期間内にその履行または補正をしないとき。

(3) 当会社が本社債以外の社債について期限の利益を喪失したとき、または期限が到来してもその弁済をすることができないとき。

(4) 当会社が社債を除く借入金債務について期限の利益を喪失したとき、または当会社以外の社債もしくはその他の借入金債務に対して当会社が行った保証債務について履行義務が発生したにもかかわらず、その履行をすることができないとき。ただし、当該債務の合計額(邦貨換算後)が10億円を超えない場合は、この限りではない。

(5) 当会社が、破産手続開始、民事再生手続開始もしくは会社更生手続開始の申立てをし、または取締役会において解散(合併の場合を除く。)の議案を株主総会へ提出する旨の決議を行ったとき。

(6) 当会社が、破産手続開始、民事再生手続開始もしくは会社更生手続開始の決定、または特別清算開始の命令を受けたとき。

(7) 当会社がその事業経営に不可欠な資産に対し差押もしくは競売(公売を含む。)の申立てを受け、または滞納処分を受けたとき、またはその他の事由により当会社の信用を害損する事実が生じたときで、社債管理者が本社債の存続を不適当であると認めたとき。

4.社債管理者への通知

当会社は、次の各場合には、あらかじめ書面により社債管理者に通知する。

(1) 事業経営に不可欠な資産を譲渡または貸与しようとするとき。

(2) 重要な資産の上に担保権を設定するとき。

(3) 事業の全部もしくは重要な事業の一部を休止または廃止しようとするとき。

(4) 資本金または準備金の額の減少、組織変更、合併、会社分割、株式交換または株式移転(いずれも会社法において定義され、または定められるものをいう。)をしようとするとき。

5.社債管理者の調査権限

(1) 社債管理者は、社債管理者の権限を行使し、または義務を履行するために必要であると認めたときは、当会社並びに当会社の連結子会社及び持分法適用会社の事業、経理、帳簿書類等に関する資料または報告書の提出を請求し、または自らこれらにつき調査することができる。

(2) 前号の場合で、社債管理者が当会社の連結子会社及び持分法適用会社の調査を行うときは、当会社は、これに協力する。

6.社債管理者への事業概況等の報告

(1) 当会社は、随時社債管理者にその事業の概況を報告し、また、毎事業年度の決算及び剰余金の配当(会社法第454条第5項に定める中間配当を含む。)については書面をもって社債管理者にこれを通知する。当会社が、会社法第441条第1項の定めに従い一定の日において臨時決算を行った場合も同様とする。ただし、当該通知については、当会社が次号に定める書類の提出を行った場合は当該通知を省略することができる。

(2) 当会社は、金融商品取引法に基づき作成する有価証券報告書、半期報告書、確認書、内部統制報告書、臨時報告書、訂正報告書及びこれらの添付書類について、金融商品取引法第27条の30の3に基づき電子開示手続の方法により提出を行う。なお本社債発行後に金融商品取引法(関連法令を含む)の改正が行われた場合、改正後の金融商品取引法に従って開示手続を行うものとする。

7.債権者の異議手続における社債管理者の権限

会社法第740条第2項本文の定めは、本社債には適用されず、社債管理者は、会社法第740条第1項に掲げる債権者の異議手続において、社債権者集会の決議によらずに社債権者のために異議を述べることはしない。

8.公告の方法

本社債に関し社債権者に対し公告を行う場合は、法令または契約に別段の定めがあるものを除き、当会社の定款所定の電子公告(ただし、電子公告によることができない事故その他の止むを得ない事由が生じたときは、当会社の定款所定の新聞紙並びに東京都及び大阪市において発行する各1種以上の新聞紙。重複するものがあるときは、これを省略することができる。)または社債管理者が認めるその他の方法によりこれを行う。また、社債管理者が社債権者のために必要と認める場合には、社債管理者の定款所定の公告方法によりこれを行う。

9.社債権者集会に関する事項

(1) 本社債及び本社債と同一の種類(会社法の定めるところによる。)の社債(以下本種類の社債と総称する。)の社債権者集会は当会社または社債管理者がこれを招集するものとし、社債権者集会の日の3週間前までに社債権者集会を招集する旨及び会社法第719条各号所定の事項を本(注)8.に定める方法により公告する。

(2) 本種類の社債の社債権者集会は東京都においてこれを行う。

(3) 本種類の社債の総額(償還済みの額を除く。また、当会社が有する本種類の社債の金額の合計額は算入しない。)の10分の1以上に当たる本種類の社債を有する社債権者は社債等振替法第86条第1項及び第3項に定める書面を社債管理者に提示のうえ、社債権者集会の目的である事項及び招集の理由を記載した書面を当会社または社債管理者に提出して、本種類の社債の社債権者集会の招集を請求することができる。

10.元利金の支払

本社債にかかる元利金は、社債等振替法及び別記「振替機関」欄に記載の振替機関の業務規程その他の規則に従って支払われる。

11.発行代理人及び支払代理人

 株式会社みずほ銀行

 

2【社債の引受け及び社債管理の委託】

(1)【社債の引受け】

引受人の氏名又は名称

住所

引受金額

(円)

引受けの条件

野村證券株式会社

東京都中央区日本橋一丁目13番1号

1,450,000,000

1.引受人は、本社債の全額につき、連帯して引受ならびに募集の取扱をなし、応募額がその全額に達しない場合には、その残額を引受ける。

2.本社債の引受手数料は、各社債の金額100円につき金30銭とする。

大和証券株式会社

東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

1,000,000,000

みずほ証券株式会社

東京都千代田区大手町一丁目5番1号

1,000,000,000

SMBC日興証券株式会社

東京都千代田区丸の内三丁目3番1号

1,000,000,000

三菱UFJモルガン・
スタンレー証券株式会社

東京都千代田区大手町一丁目9番2号

400,000,000

今村証券株式会社

石川県金沢市十間町25番地

75,000,000

岡三証券株式会社

東京都中央区日本橋室町二丁目2番1号

50,000,000

東海東京証券株式会社

愛知県名古屋市中村区名駅四丁目7番1号

25,000,000

5,000,000,000

 

(2)【社債管理の委託】

社債管理者の名称

住所

委託の条件

株式会社みずほ銀行

東京都千代田区大手町一丁目5番5号

1.社債管理者は共同して本社債の

  管理を受託する。

2.本社債の管理手数料について

  は、社債管理者に期中において

  年間35,000円支払うこととし

  ている。

株式会社北陸銀行

富山市堤町通り一丁目2番26号

 

3【新規発行による手取金の使途】

(1)【新規発行による手取金の額】

払込金額の総額(百万円)

発行諸費用の概算額(百万円)

差引手取概算額(百万円)

5,000

18

4,982

 

(2)【手取金の使途】

 手取概算額4,982百万円は、第101期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)の設備資金、借入金の返済資金及び北陸電力送配電株式会社に対する投融資資金に充当する予定である。

 

第2【売出要項】

 該当事項はありません。

 

第3【第三者割当の場合の特記事項】

 該当事項はありません。

 

第4【その他の記載事項】

 特に目論見書に記載しようとする事項は、次のとおりである。

 

記載箇所

記載内容

 

表紙

「社章」

 

 

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第二部【公開買付け又は株式交付に関する情報】

 該当事項はありません。

 

第三部【参照情報】

第1【参照書類】

 会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類を参照すること。

 

1【有価証券報告書及びその添付書類】

 事業年度 第100期(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)2024年6月26日関東財務局長に提出

 

2【半期報告書】

 事業年度 第101期中(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)2024年11月7日関東財務局長に提出

 

3【臨時報告書】

 1の有価証券報告書提出後、本発行登録追補書類提出日(2024年12月6日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2に基づく臨時報告書を2024年7月5日に関東財務局長に提出

 

第2【参照書類の補完情報】

 上記に掲げた参照書類としての有価証券報告書及び半期報告書(以下有価証券報告書等という。)に記載された「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書等の提出日以降、本発行登録追補書類提出日(2024年12月6日)までの間において生じた変更その他の事由はありません。以下の内容は、当該「事業等のリスク」について、その全体を一括して記載したものであります。

 なお、当該有価証券報告書等には将来に関する事項が記載されておりますが、当該事項は本発行登録追補書類提出日現在においてもその判断に変更はなく、新たに記載する将来に関する事項もありません。

 また、当該有価証券報告書等に記載された将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 原子力を取り巻く状況について

①志賀原子力発電所の状況

当社は、東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故を受け、早期に安全強化策を取りまとめ、実施してきた。引き続き、新規制基準も踏まえた安全性向上施策に関する工事を進めており、2号機については新規制基準への適合性確認審査を受けている。

安全性向上施策については、先行他社の審査状況を踏まえ得られた知見・評価を反映しながら2号機の工事を進めており、工事完了時期については、今後の審査や工事の進捗を踏まえて決定する。なお、1号機については引き続き検討を進めていく。

また、新規制基準への適合性確認審査の場では、これまで敷地内断層の審査が中心に行われてきたが、2023年3月、敷地内断層は活断層ではないとする当社の評価が認められた。今後も、敷地周辺の断層や地震動、津波などの審査が継続するが、引き続き、先行他社の審査状況及び令和6年能登半島地震による新たな知見を踏まえて新規制基準等に的確に対応し、世界最高水準の安全性を目指していくとともに、安全対策や適合性確認審査の内容を地域の皆さまに適時的確にご説明し、ご理解いただけるよう最大限努力していく。

なお、新規制基準への適合性確認審査の進捗や原子力政策・規制の見直し等によって、原子力発電所の停止が長期化する場合や稼働率が低下する場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

②原子力バックエンド事業

原子力バックエンド事業については、使用済燃料の再処理・放射性廃棄物の処分・原子力施設の廃止措置等に多額の資金と長期にわたる事業期間が必要であり、事業に必要な費用については、国の制度措置等に基づき費用計上・拠出している。

具体的には、使用済燃料の再処理及び放射性廃棄物の処分に係る費用については、法令に基づき事業を実施する各機構から通知される拠出金単価を基に、原子力発電所の運転に伴い発生する使用済燃料や特定放射性廃棄物の量に応じた金額を拠出している。

また、原子力施設の廃止措置に係る費用については、法令に基づき算定した原子力発電施設解体費の総見積額を基に、資産除去債務及びこれに対応する費用を計上する制度から、廃炉に要する資金の確保・管理・支弁を行う使用済燃料再処理・廃炉推進機構から通知される拠出金額を当機構に拠出する制度に見直されている。

これらの制度措置等により事業者のリスクは低減されているものの、今後の制度の見直しや将来費用の見積額の変更等がある場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

(2) 電気事業に関わる制度の変更等について

電力システム改革については、小売全面自由化や送配電部門の法的分離が実施された。新市場取引については、非化石価値取引市場、ベースロード市場、容量市場、需給調整市場での取引が開始されており、2023年度には長期脱炭素電源オークションの取引が開始されている。

また、2021年10月に策定された「第6次エネルギー基本計画」において、2050年カーボンニュートラルを見据え、2030年度温室効果ガス排出削減目標及びその実現のためのエネルギーミックスの見通しが示された。加えて、2023年5月に成立した「GX推進法」において、将来的なカーボンプライシングの導入が示されている。

このような当社事業に関連する制度の変更や脱炭素社会の実現に向けた環境規制強化などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

当社グループとしては「低廉で良質なエネルギーを安定的にお届けする」という社会的使命に変わりはなく、お客さまをはじめステークホルダーの皆さまの視点に立ち、安定供給や更なる経営効率化に不断の努力で取り組むとともに、2021年4月に策定・公表した2050年カーボンニュートラル達成に向けたロードマップに基づき、電源の脱炭素化及びお客さまや地域のゼロエミッション支援などに取り組んでいく。

 

(3) 経済状況や天候等による販売電力量等の変動について

販売電力量は、経済活動や天候(特に気温)の状況、電力市場における競争状況、企業の海外移転などによる産業空洞化、感染症の流行などによって変動することから、営業収益の増減により当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

また、年間の降雨降雪量の変動により水力発電所の発電量が増減し、火力燃料費等が変動することから、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

 

(4) 燃料価格、卸電力市場価格の変動等について

火力燃料は、石炭、原・重油、LNGであり、需給状況や外国為替相場の動向により、火力燃料価格が急激に変動した場合や、調達地域での操業トラブルや政治情勢の変動等により、燃料が円滑に調達できない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

なお、燃料価格の変動については、価格変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」によって一定の調整が図られるが、特定小売供給約款の適用を受ける契約には燃料費調整単価に上限が設けられている。

また、当社グループは、卸電力取引所を通じ、供給余力を活用した販売や不足時の調達を行っているが、需給状況や燃料価格の動向により、卸電力取引所の市場価格が変動した場合、販売収入や調達費用が増減し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

なお、卸電力取引所の市場価格の変動については、高圧・特別高圧の契約を対象に価格変動を電気料金に反映させる市場価格調整単価を導入し、業績の変動幅を抑制している。

また、燃料・卸電力市場価格動向や自社の需給状況を評価し、燃料・電力デリバティブ取引の活用や販売ポートフォリオの最適化などにより、最大限、収支変動リスクの抑制を図っていく。

 

(5) 金融市場の動向について

当社グループの有利子負債残高は、当連結会計年度末で1兆1,928億円であり、市場金利や格付の低下等に伴う調達金利の上昇により、業績は影響を受ける可能性がある。

ただし、有利子負債の殆どは中長期的に利率が確定している社債や長期借入金で構成されていることから、金利上昇による業績への影響は限定的と考えられる。

また、企業年金資産等の一部は、株価・金利等の変動により時価が変動することから、業績は影響を受ける可能性がある。

 

(6) 自然災害・操業トラブルについて

当社グループは、電力供給設備を中心に、多くの設備を保有しており、その保守・保全には万全を期しているが、当社グループの設備及び当社グループが受電している他社の設備において地震・台風等の大規模な自然災害や操業トラブルが発生した場合、修繕費用や代替電源の調達費用の増加等により、業績は影響を受ける可能性がある。

なお、自然災害については、令和6年能登半島地震を踏まえ、被災した設備の早期本格復旧に加え、災害発生時の設備被害の把握等に資するドローンやデジタル・IoT技術の活用拡大、自治体・企業との連携強化等、震災の知見を活かした災害対応力の更なる強化を図っていく。

また、操業トラブルについては、適正な設備点検補修の実施、AI・IoT技術を活用したトラブル早期検知システムの導入等、トラブルの未然防止及び早期発見・早期復旧に繋がる対策の強化に努めている。

 

(7) 電気事業以外の事業について

当社グループは、これまでカーボンニュートラルに係る事業・サービスや海外事業などを展開している。また、2023年4月に公表した新中期経営計画においても「地域と一体となった脱炭素化の推進」「持続的成長に向けた新事業領域の拡大」を掲げており、電気事業の枠を超えた事業領域の開拓を進め、挑戦し続けていく。

これらの事業については、その将来性や収益性を十分勘案して取り組んでいるが、他業者との競合進展等の市場環境の変化や、国際情勢などにより、業績は影響を受ける可能性がある。

 

(8) 企業倫理の遵守等について

企業倫理に反した行為やサイバー攻撃による被害が発生した場合、当社グループへの社会的信用の低下や対応に要する費用の増加等により、業績は影響を受ける可能性がある。

当社グループは、コンプライアンスの徹底を経営方針に掲げ、「行動規範」や「個人情報保護規程」の制定・遵守に加え、コンプライアンス研修を充実するなど、企業倫理を遵守した業務運営を定着させるための取組みに努めているとともに、サイバー攻撃の早期発見・早期復旧するための体制構築など、情報セキュリティ対策の強化に努めている。

 

第3【参照書類を縦覧に供している場所】

北陸電力株式会社 本店

(富山市牛島町15番1号)

北陸電力株式会社 石川支店

(金沢市下本多町六番丁11番地)

北陸電力株式会社 福井支店

(福井市日之出一丁目4番1号)

株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

 

第四部【保証会社等の情報】

 該当事項はありません。