(注) 1.千円単位で表示している金額については、千円未満の端数を四捨五入して表示しております。
2.第27期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
3.従業員数は就業人員であり、正社員及び契約社員の合計であります。なお、従業員数の( )は臨時雇用者数(アルバイト)の年間の平均人員を外数で記載しております。
4.当社は、2021年11月12日開催の取締役会決議により、2022年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行いましたが、第24期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を記載しております。
5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第26期の期首から適用しており、第26期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準を適用した後の指標等となっております。
(注) 1.第27期までの1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
2.千円単位で表示している金額については、千円未満の端数を四捨五入して表示しております。
3.第27期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
4.従業員数は就業人員であり、正社員及び契約社員の合計であります。なお、従業員数の( )は臨時雇用者数(アルバイト)の年間の平均人員を外数で記載しております。
5.当社は、2021年11月12日開催の取締役会決議により、2022年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行いましたが、第24期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益を記載しております。
6.第24期の株主総利回り及び比較指標は、2019年10月8日に東京証券取引所マザーズ市場に上場したため、記載しておりません。また、第25期以降の株主総利回り及び比較指標については、第24期末日の株価を基準として算出しております。
7.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所マザーズ市場におけるものであります。ただし、当社株式は、2019年10月8日から東京証券取引所マザーズ市場上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。なお、第26期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価及び最低株価を括弧内に記載しております。
8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第26期の期首から適用しており、第26期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準を適用した後の指標等となっております。
当社は、代表取締役社長の小椋一宏が「テクノロジーの解放 (Liberation of Technology)で世の中を変えていく。」というビジョンのもと、私たちの技術や時代の先端をいく技術を法人企業がその恩恵を受けやすい形に整え新しい価値として提供することを目的とする会社として、「有限会社ホライズン・デジタル・エンタープライズ」の商号で創業いたしました。
会社設立後の事業の沿革は以下のとおりであります。
(注)当事業年度末日後、本書提出日までに以下の事象が発生しております。
2024年12月 福岡市中央区内にて福岡ブランチオフィスを移転
当社グループは、当社及び連結子会社1社(台灣惠頂益股份有限公司)により構成されており、創業以来「テクノロジーの解放 (Liberation of Technology)」という経営理念を掲げ、私たちの技術や時代の先端をいく技術を企業が恩恵を受けやすい形に整え、新しい価値として提供することで世界の発展に貢献するべく事業を展開しております。
当社グループは、現在、特にパッケージソフトウエア(注1)をクラウド(注2)サービスとして提供する「SaaS (Software as a Service)(注3)」の形態が我々のビジョンの実現のための最も効率的な手段と位置づけております。汎用的な課題を解決するパッケージソフトウエアは、特定の課題を解決する受託開発型サービスと異なり、一度開発すれば複数のお客様に対して同じものを提供することのできる量産効果を有する商品です。日本では、2010年頃から、クラウド技術の普及により、パッケージソフトウェアを期間課金のクラウドサービスの形態で提供することが可能になりました。これにより、追加開発等による付加価値を、これから利用を開始するお客様だけでなく既存のお客様に対しても提供することができます。そのため、サービス利用者の拡大に伴い、お客様に対して常に高品質なサービスを短納期・低価格で提供することが可能となると同時に、当社グループは安定的な収益を確保することができると考えております。
当社グループの特徴は、20年以上にわたり、銀行のようなセキュリティ需要の高い企業や、自治体のような予算制約が厳しい団体など、様々な規模や業種の企業・団体の情報システム部門とお取引する中で培ってきた信頼と実績や、幅広い顧客基盤を背景に、お客様共通のニーズ・課題の抽出、それらを解決するための技術開発、お客様への販売、その後のアフターフォローなど、企画から販売・サポートまでの一連の流れを自社で完結させる力を持っていることです。
当社グループは、1996年に創業され、時代に合わせて事業領域を変化させながら、その時代ごとに企業で発生する様々な課題を「テクノロジーの解放 (Liberation of Technology)」で解決しております。インターネット黎明期の1997年にはGUI機能を搭載したLinuxサーバ管理ツール、インターネット本格導入期の2000年からは大規模メール配信システムやメールセキュリティ製品などのオンプレミスプロダクト(注4)、そして2011年からはSaaSの販売に注力しております。
昨今クラウドサービスの普及が進んでいる背景には、前述の機能・性能面での利点に加え、場所や端末を選ばずにいつでもどこからでも機動的に必要なデータにアクセスしたり、必要なメンバーと共同作業を行うことができるという性質が、日本経済が直面している課題である労働生産性向上に資するとの期待があると考えております。
クラウド技術の発達により、クラウドサービスを導入して業務効率化を図る企業はますます増加しています。しかしながら、たとえば意図しない場所や端末からアクセスが可能になってしまうかもしれない、といったセキュリティ上の懸念によって、特にこれまで社内のオンプレミスプロダクトをITシステムの中心に据えて業務を行ってきた中堅規模以上の企業では、クラウドサービスの導入が円滑に進まないことがあります。また、業務の基盤となるメールシステムも含めたグループウェアをクラウドに移行する場合、メールを介した誤送信やファイル共有設定ミスによる情報漏洩、年々リスクが高まっている標的型攻撃などといった様々な脅威に対応するクラウドサービスも必要になります。「HENNGE One」は、様々なクラウドサービスに対する横断的なアクセスコントロールを実現するSaaS認証基盤に加えて、メール誤送信対策やファイル共有管理機能といった情報漏洩対先機能、さらにランサムウェアや標的型攻撃対策などのサイバーセキュリティにも対応した、クラウド型のワークスタイルに移行する企業をサポートするための総合的なサービスです。
お客様がクラウドサービスの利点を最大限に活かし、スムーズに生産性向上を果たせるよう、これらの困難を解決する手段を提供することは、当社グループの経営理念である「テクノロジーの解放 (Liberation of Technology)」に合致すると考えております。
また、当社グループは主にSaaSの形態でお客様にサービス提供を行っておりますが、当社グループの主要サービスである「HENNGE One」の収益はサービス料を年額で定額課金するサブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル(注5)となっております。サービスの提供が開始された後は契約更新時に解約されない限り継続的に売上高が積み上がる性質を持っております。このため「HENNGE One」は、新規や追加受注の契約金額が解約による収益の減少額を下回らない限りは前年度の収益を上回るという安定性を有し、その収益基盤をもって新たな課題にチャレンジし、持続的な成長を目指すことが可能となるサービスであると考えております。
なお、当社グループの事業は単一セグメントでありますが、売上区分につきましては、「HENNGE One事業」と「プロフェッショナル・サービス及びその他事業」の2つに区分しております。各売上区分の詳細は以下のとおりです。
(1) HENNGE One事業(当社、台灣惠頂益股份有限公司)
HENNGE One事業では、クラウドサービスを導入して業務効率化を図る企業に対し、クラウドサービスの利便性を損なうことなく、セキュリティリスクを軽減させる「HENNGE One」を展開しております。
「HENNGE One」
「HENNGE One」は、特定の場所や端末以外からのログインを制限するアクセス制御機能のほか、企業が様々なクラウドサービスを利用する際に、単一のIDとパスワードでユーザによる横断的なログインを可能とするシングルサインオン機能、クラウドメールの誤送信対策・ファイル共有管理・内部監査・証跡調査といった情報漏洩対策機能、大容量ファイルの送受信、脱PPAP対策や標的型攻撃対策等の機能を備える企業向けSaaSです。
業種・業態を問わず、また、部署・勤務形態を問わず、様々な企業で、全社一括導入にてご利用いただく性質のサービスであるため、契約企業数及び契約ユーザ数の増加に伴いARR(注6)は年々積み上がっております。また、一度ご契約いただくとその安全性や利便性から継続的に利用されることが多く、解約率(注7)は低水準を維持しております。
「HENNGE One」は2024年4月にリブランディングを行い、Identity、DLP、そしてCybersecurityの3との構成となり、それぞれの詳細は以下のとおりです。
i. HENNGE One Identity
各種クラウドサービスへのシングルサインオンとセキュアなアクセスを実現する機能です。具体的には、クラウドサービスへのアクセス制御とSAML(注8)認証によるシングルサインオンを行うことができる「HENNGE Access Control」、デバイス証明書(注9)の発行によりクラウドサービスにアクセス可能な端末の制御を行う「HENNGE Device Certificate」、アプリを通じて多要素認証(注10)を行う「HENNGE Lock Plus」、企業のオンプレミスシステムに対してもシングルサインオンを実現する「HENNGE Connect」などを組み合わせることで、利便性と安全性のバランスが取れたクラウド利用をサポートします。
ii. HENNGE One DLP
データの紛失や漏洩防止に対応するセキュリティソリューションです。具体的には、メールの一時保留やフィルタリングを行う「HENNGE E-Mail DLP」、送受信メールのアーカイブをする「HENNGE E-Mail Archive」、大容量ファイルの送受信に特化したクラウドストレージサービスである「HENNGE Secure Transfer」、添付ファイルの自動URL化を行う「HENNGE Secure Download」、ファイル共有管理機能である「HENNGE File DLP」などにより、セキュアなクラウド環境を実現します。
ⅲ. HENNGE One Cybersecurity
年々高まるサイバーセキュリティリスク対策機能です。標準的な対策ではすり抜けてしまう、不審なメールやファイルを自動で発見・隔離する「HENNGE Cloud Protection」、継続的・実践的な標的型攻撃メール対策訓練を自動化し、報告フローの定着化で組織のセキュリティレベルの向上を実現する「HENNGE Tadrill」により、テクノロジー・人・プロセスの全方位で組織のサイバー攻撃対策を実現します。
(2) プロフェッショナル・サービス及びその他事業(当社)
プロフェッショナル・サービス及びその他事業では、なりすましメール対策に有効な送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)及び送信者ガイドラインに対応し、大量のメールをセキュアかつ高速に配信するメール配信クラウドサービス等を展開しております。主な取り扱い商材は以下のとおりです。
「Customers Mail Cloud」
「Customers Mail Cloud」は、メールを大量かつ高速に配信するクラウドベースのメール配信サービスです。
企業が開発する顧客向けシステムには、メールを利用して様々な情報をユーザ向けに通知する機能がありますが、ユーザ数が増加し、通知頻度が高くなってくると遅延や不達が発生しないメール配信を実現するために、送信ドメイン認証及び送信者ガイドラインに対応したメール配信専用の仕組みを構築する必要があります。企業が開発する独自のシステムから「Customers Mail Cloud」をネットワーク経由で利用することで、専用のシステムを構築することなく、大量かつ高速なメール配信を実現することができます。
(注)
1.パッケージソフトウエア : 多くの企業において共通する汎用的な課題を解決するために利用できるソフトウエアです。特定の課題を解決する受託開発ソフトウエアやコンサルティングサービスと異なり、一度開発すれば複数のお客様に対して個別の開発作業無しに同じものを提供することのできる、量産効果を有する商品です。
2.クラウド : クラウドコンピューティングの略語であり、インターネットなどのコンピュータネットワークを経由してITシステムを利用する仕組みの総称です。ソフトウエア、ハードウエアを所有することでITシステムを利用するのに比べ、ITシステムに係る開発や保守・運用の負担が軽減するだけでなく、提供者側が行うバージョンアップなどの機能改善を手間なく受けることができるため、現在普及が進んでいます。
3.SaaS (Software as a Service) : パッケージソフトウエアをクラウドサービスとしてネットワーク経由でお客様に提供する形態で販売するサービスです。
4.オンプレミスプロダクト : パッケージソフトウエアをお客様や第三者が用意するハードウエアやネットワークと組み合わせて利用する売り切り型のソフトウエア製品です。
5.サブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデル : サービス利用期間に応じたサービス利用料金を、利用アカウント単位でサブスクリプション(定期購読)の形態で受領するビジネスモデルです。一度契約いただくと、解約されない限り継続的に繰り返し収益が獲得できるという意味から、サブスクリプション型のリカーリング・レベニューモデルと呼びます。なお、このビジネスモデルにおいては、前期までに獲得した契約は当期収益の基礎となり、当期の売上高はこの前期までに獲得した契約と当期新しく獲得した契約で構成されることとなります。
6.ARR (Annual Recurring Revenue):対象月の月末時点における契約ユーザから獲得する、翌期以降も経常的に売上高に積み上げられる可能性の高い年間契約金額の総額です。当社グループでは、以下の計算式で算出しております。
期末ARR = 期末月のMRR(注11) × 12(12倍することで年額に換算)
7.解約率:既存の契約金額に占める、サービス解約等に伴い減少した契約金額の割合(グロスレベニューチャーンレート)です。当社グループの「HENNGE One」は原則年間契約でありますが、ここでは月次ベースで記載しております。
8.SAML : Security Assertion Markup Languageの略であり、ユーザ認証を行うIDプロバイダと、認証を必要とする各種クラウドサービスの間で、認証要求/認証許可/ユーザ認証情報などを送受信するための標準規格です。SAML認証でID/パスワードを利用しないことにより、安全でないパスワードの使いまわしが抑制され、セキュリティ向上につながります。
9.デバイス証明書 : あらかじめクライアントの端末にインストールしておき、サービス側でログインする際に検査を行うことで、サービスに対する接続元を限定するために使う電子証明書です。会社が許可したPC又はスマートデバイスにデバイス証明書をインストールして利用することにより、会社が管理していないPC又はスマートデバイスからのアクセスを防ぐことにより情報漏洩、不正アクセスを防ぐ機能です。
10.多要素認証 : サービスへのログイン時に、ユーザに30秒毎に更新されるワンタイムパスワードなど、パスワード以外の要素の入力を求めることで、パスワードが流出した場合の悪意のログインを困難にするための機能です。
11.MRR (Monthly Recurring Revenue):対象月の契約ユーザから獲得した月額利用料金の合計です。ここには一時的な売上高は含みません。
[系統図]
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、「主要な事業の内容」には、売上区分を記載しております。
2.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3.特定子会社に該当しております。
(注) 1.当社グループは単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。
2.従業員数は就業人員であり、正社員及び契約社員の合計であります。なお、従業員数の( )は臨時雇用者数(アルバイト)の最近1年間の平均人員を外数で記載しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、営業部門及び研究開発部門以外に所属しているものであります。
4.前連結会計年度末に比べ従業員数が28名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴い採用が増加したことによるものであります。
(注) 1.当社は単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。
2.従業員数は就業人員であり、正社員及び契約社員の合計であります。なお、従業員数の( )は臨時雇用者数(アルバイト)の最近1年間の平均人員を外数で記載しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)として記載されている従業員数は、営業部門及び研究開発部門以外に所属しているものであります。
5.前事業年度末に比べ従業員数が27名増加しております。主な理由は、業容の拡大に伴い採用が増加したことによるものであります。
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当連結会計年度の多様性に関する指標は、以下のとおりであります。
①提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.当社では、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内において共通の処遇を行っております。また、人事評価に関しても男女共通の基準で実施しており、人事制度上の男女間の差異は設けておりません。現在生じている差異は職務、等級、年齢構成、労働時間の違いによるものです。
②連結子会社
連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。