第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化や、円安によるエネルギー資源や原材料価格の上昇等の影響が懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。

 医薬品業界におきましては、国のジェネリック医薬品使用促進策が引き続き進められており、2024年10月1日よ

り長期収載品(ジェネリック医薬品のある先発医薬品)の選定療養の仕組みが導入されました。後発医薬品(ジェ

ネリック医薬品)との差額の4分の1は患者負担になるため、ジェネリック医薬品の使用は促進されると想定されま

す。一方で、「経済財政運営と改革の基本方針2024」において、「後発医薬品業界の理想的な姿を見据え、業界再

編も視野に入れた構造改革を促進し、安定供給に係る法的枠組みを整備する」と記載されており、ジェネリック医

薬品の供給不足解消と、継続した使用促進策に対応する供給体制構築を進めるものと想定されます。2021年度から

2年に1度の薬価改定に加え、中間年においても改定を行う毎年薬価改定が実施され、医薬品業界の事業環境は厳

しいものとなっており、当社としても一層の経営効率化への努力が求められております。

 昨今の医薬品における品質に係る問題により、医薬品業界の置かれる環境は厳しい状況が続いておりますが、当

社では日々の生産における製造管理・品質管理を徹底するとともに、見直すべき点があれば積極的に改善を進め、

より一層の製造管理及び品質管理の強化に取り組んでおります。

 このような状況のもと、当社グループは生産基盤の充実を図りながら積極的な営業活動を展開しており、新たな

製剤工場である第十製剤棟では、2024年8月より商用生産を開始いたしました。また、総合研究センターが2024年

3月に竣工し、その設備を活用した研究開発を開始しております。

 売上高の販売品目ごとの業績は次のとおりであります。

 原薬の販売では、2024年12月に薬価収載された製剤の原薬販売を開始し、血液凝固阻止剤や、糖尿病用剤、解熱鎮痛消炎剤等のジェネリック医薬品向け原薬は堅調に推移したため、売上高は11,583百万円(前年同期比2.4%増)

となりました。

 製剤の販売では、製造受託の減少があったものの、一般用医薬品は好調に推移し、またジェネリック医薬品は堅調に推移したため、売上高は12,907百万円(前年同期比1.7%増)となりました。

 健康食品他につきましては、市場における競争激化等により、厳しい状況で推移し、売上高は93百万円(前年同

期比16.4%減)となりました。

 これらの結果、当中間連結会計期間の売上高は24,584百万円(前年同期比2.0%増)となりました。売上高は増加したものの、主に減価償却費の増加や、棚卸品評価の影響、円安を要因とした原材料価格の上昇による原材料費の増加などにより営業利益は1,471百万円(前年同期比35.7%減)、経常利益1,470百万円(前年同期比36.5%減)、親会社株主に帰属する中間純利益908百万円(前年同期比41.5%減)となりました。

 

②財政状態

 当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末より1,925百万円増加し、79,633百万円となりました。これは主に、未収消費税等の減少1,244百万円があった一方で、受取手形及び売掛金の増加856百万円、電子記録債権の増加2,180百万円などがあったことによるものであります。

 負債は、前連結会計年度末より2,169百万円増加し、27,612百万円となりました。これは主に、長期借入金の増加3,350百万円や1年内返済予定の長期借入金の増加1,199百万円があった一方で、その他の流動負債の減少3,356百万円などがあったことによるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末より244百万円減少し、52,020百万円となりました。これは主に、自己株式の減少864百万円があった一方で、利益剰余金の減少416百万円、その他有価証券評価差額金の減少480百万円の減少などがあったことによるものであります。

 これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度より1.7ポイント減少し、65.3%となっております。

 

 

 

③キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末より514百万円増加し、3,241百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は1,840百万円(前年同期比106百万円の減少)となりました。税金等調整前中間純利益1,879百万円、減価償却費2,103百万円、未収消費税等の減少額1,292百万円、仕入債務の増加額348百万円があった一方で、売上債権の増加額3,058百万円、棚卸資産の増加額247百万円、法人税等の支払額515百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は5,287百万円(前年同期比1,671百万円の増加)となりました。これは主に、生産設備の拡充に伴う有形固定資産の取得による支出4,888百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は3,964百万円(前年同期比1,355百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,449百万円、配当金の支払額464百万円があった一方で、長期借入れによる収入6,000百万円があったことによるものであります。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当中間連結会計期間の研究開発費の総額は1,111百万円であります。

 なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。