3 【評価結果に関する事項】

(訂正前)

上記の評価の結果、当事業年度末時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効であると判断いたしました。

 

(訂正後)

下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼしており、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、当事業年度の末日時点において、当社グループの財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。

 

 

当社グループは、2022年6月期の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)を適用し、商品検索エンジン「ZETA SEARCH」をはじめとする自社ライセンス商品の販売は、顧客が運営するECサイトの検索エンジンに自社ライセンスの使用権を付与し稼働させる義務を負うため、ライセンスが供与され使用可能となった時点で履行義務が充足されるものと判断し、ライセンスが使用可能となった一時点において収益を認識していました。

しかし、2024年12月期の決算の過程で、契約上の入金サイトが長期間に渡るライセンス取引についての会計処理を再検討した結果、このようなイレギュラーな入金サイトのライセンス取引については、対価の回収がなされた時点で収益を認識することが適切な会計処理であると判断いたしました。

また、一部のライセンス取引の履行義務の充足について、証憑の確認のみに留まり、履行義務の充足の事実を確認する統制が整備されていなかったことが判明しました。

これにより、当社グループは過年度の決算を訂正し、2023年6月期から2024年6月期までの有価証券報告書、及び2023年6月期第1四半期から2024年6月期第3四半期までの四半期報告書について訂正報告書を提出しました。

上記の事象は、収益認識会計基準適用後に入金サイトが長期に渡るライセンス取引の適切な会計処理の検討が適時に行われていなかったこと、ライセンス取引の性質を考慮したあるべき内部統制の検討ができていなかったこと、及び、そのような検討を社内で適時に行うための社内体制の整備が不十分であったことに起因して、改善対応への取組みが遅れたものです。これらは、長期間に渡る入金サイトという、通常の取引とは性質の異なるライセンス取引に係る会計処理の検討に関する決算・財務報告プロセスの不備、及び、ライセンス取引に係る売上計上プロセスの不備に起因すると考えており、開示すべき重要な不備に該当すると判断しています。上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な訂正事項は、有価証券報告書及び四半期報告書の訂正報告書において適切に訂正しております。

上記の開示すべき重要な不備が当事業年度の末日までに是正されなかった理由は、これらの事実の認識が当事業年度の末日後となったためです。なお、開示すべき重要な不備に起因する必要な修正事項は、すべて有価証券報告書の訂正報告書に係る連結財務諸表及び財務諸表に反映しております。

当社グループとしては、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、社内人員に対して正常な入金サイトの取引が是であるという意識付けの徹底、経理部門人員の専門知識の向上、及び、内部監査・監査役監査の対象と方法の見直しを含めた内部統制システムによる経理部門の監視監督機能の強化を図ることにより、決算・財務報告プロセス及びライセンス取引に係る売上計上プロセスを強化し、財務報告の信頼性を確保していく方針です。

 

 

 

以上